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■産婦人科の特徴と主な役割について


産婦人科は、その名の通り「産科」と「婦人科」の2つの科によって構成されています。
病院によっては産婦人科と一括りせずに、「産科」と「婦人科」を分けています。


また、「産科」と「婦人科」のうちいずれか一つしかないところもあります。


基本的に両方とも受診される患者さんは、一部の業務を除いて女性のみとなっています。


産科では主に妊娠・出産に関する業務を中心に行っていますので、実際に産科を受診され
ている患者さんは、20代、30代の比較的若い女性が中心となっています。


一方、婦人科は「子宮筋腫」や「卵巣嚢腫」など女性特有の疾患を治療する科であるため、
子供からお年寄りまで、実に幅広い年齢層の女性患者さんが受診に訪れます。





■産婦人科を取り巻く厳しい環境とは?

脅かすようで、大変恐縮ですが産婦人科は本当に大変です。恐らくベスト3に入ります。


大学病院や総合病院のような規模の大きな病院では、産婦人科の中に産科と婦人科がある
ような形をとり、病棟を隣り合わせに分けているところも少なくありません。


そうすることによって、業務の効率化を図り、患者さんが受診しやすい環境を整えてます。
しかし、そういった努力もむなしく、小児科同様産婦人科は縮小傾向にあります。


地方にある病院では経営難から小児科や産婦人科を閉鎖するケースもみられます。


そうなるとその地域に住んでいる人たちは大変です。例えば出産を控えた若いご夫婦は、
車で数時間かけて隣町にある病院まで出向いて受診しなければなりません。


ちなみに産婦人科が閉鎖に追い込まれている理由についてですが、少子高齢化や晩婚化が
急速に進んでいる点も理由の一つではありますが、それが全てではありません。


産婦人科があることにより、病院経営が難しくなります。それくらい産婦人科を取り巻く
環境は厳しい状況にあります。これは産婦人科で働く看護師さんにも当てはまります。


上述したとおり、産婦人科はICU(集中治療室)の次にハードな科です。


仕事があまりにも激務であるため人材を育てることが難しいとされています。


新しく看護師さんの募集をかけても、残念ながら反応は決していいものではありません。
幸運にして新しい人が入ったとしても、激務に耐え切れずに辞めていってしまいます。


また、他の科と比べて訴訟リスクが高いことから、病院側も常に頭を痛めています。


しかも、電子内視鏡、超音波診断装置、人工呼吸器、保育器などの医療機器は非常に高額
であるため、これらを維持するだけでも大変でして、経営を見直さざるえません。


ですので、やもえず閉鎖に追い込まれているケースも少なくないわけです。





■産科、婦人科としての役割とは?


婦人科では乳がんの検査を行なうためにマンモグラフィーを導入しているケースが多いの
ですが、これとて非常に高額であるため、維持するのは容易ではありません。


婦人科病棟には女性のガン患者さんが沢山入院されていまして、厳しい闘病生活に必死に
耐えている患者さんの心と体をケアしながらサポートするのは非常に過酷な仕事です。


病気が病気なだけに体力的に問題なくても、精神的ケアがとにかく大変です。


産婦人科で働く看護師さんの仕事は肉体的にも精神的にも非常にハードです。


産婦人科は産科と婦人科によって構成されているため、実際の業務は非常に幅広いです。


例えば婦人科の仕事は他の診療科と変わりありません。医師の先生の診療の補助やバイタ
ルサインのチェック、点滴、服薬の管理、清拭など患者さんの身の回りをサポートします。


一方、産科は妊娠に関する様々な検査を行っていて、これだけでも結構大変な作業でして、
しかも導入している医療機器は操作が複雑であるため、これらを覚えるのも一苦労です。


また、妊婦さんの分娩前の健康指導、バイタルサインのチェック、分娩後の新生児のケア
などを行います。最近は初産のママさんを多方面からサポートする病院も増えています。


お産の正確な時間を予測できないため、出産を控えた女性の心理状態は非常に不安定です。
こうした患者さんの精神的ケアも重要な看護師さんの仕事になります。


しかし、産科では仕事が超激務な上に、24時間体制で出産に対応しなければなりません。
場合によっては母子ともに危機的状況に追い込まれてしまうケースもあります。


そうした想定外の事態にも迅速に対応しなければなりません。しかも産婦人科は他の科と
比較しても人手不足が深刻であるため、看護師さん一人当りの負担は非常に大きいです。


大学病院や総合病院など規模の大きな病院では手術室には担当の看護師さんが配置されま
すが、規模の小さな病院ではそうもいかず、複数の業務を掛け持ちしてこなしていきます。


そうなると、どうしても患者さんの精神的ケアが十分に行なうことができません。


こうした対応に不満を感じて患者さんやご家族からクレームを受けることもあります。


できるだけ職場の人間同士で協力し合いながら、サポートしていく必要があります。





■産婦人科で働く看護師の待遇とは?


産婦人科の仕事は専門性が高いうえに取り扱っている業務も幅広いので大変です。しかも、
超がつくほど激務であるため、産婦人科で働く看護師さんは高く評価されています。


また、3年以上産婦人科で働いている看護師さんは、仕事に特別な誇りを抱いている方が
少なくありません。激務であることを納得したうえで産婦人科を選んでいます。


産婦人科の仕事が大変であることを知らずに入職したら高い確率で挫折するでしょうね。
殘念ながら、「赤ちゃんが好きだか」らといった理由では到底勤まりません。


産婦人科を受診する患者さん側からすると個人経営のクリニックや規模の小さな病院より
大学病院や総合病院のような規模の大きな病院のほうが安心できるようです。


実際に大型病院には沢山の患者さんが受診に訪れていますよね。


ただし、クリニックは妊娠・出産に高品質なサービスを提供しているところもあります。
こうしたクリニックは費用も高めに設定されているので、お給料もいいです。


ちなみに産婦人科の看護師さんのお給料は激務であっても、他の科と変わりません。


診療所で月給20万円から25万円程度ですが、お産ができるクリニックでは夜勤がある
ので、夜勤手当がプラスされます。総合病院では月給25万円から30万円が相場です。


助産師の資格がある看護師さんは月給30万円から35万円となっています。


これに諸手当がプラスされますので、将来的に助産師の資格を取得するのも視野にいれて
おいたほうが、仕事に対するモチベーションを高く保つことができます。


ただし、産婦人科の仕事にやりがいを求めて転職される看護師さんも少なくありません。


確かに新生児の誕生を支える仕事ですからやりがいは大きなものです。しかし、そう思え
るようになるまでには、それなりの苦労があり、みなさんそれを乗り越えてます。


ですので、あえて産婦人科を取り巻く厳しい現状に焦点をあててお伝えさせて頂きました。
それでも、産婦人科で働きたいと思える人に産婦人科で働いて頂きたいからです。





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