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■増え続ける糖尿病患者


依然として世界的に糖尿病患者が増加傾向にあり、国際糖尿病連合が独自に調査した結果によりますと、2013年の段階で3億8000万人に達しております。


また、国別で見た場合1位はダントツで中国、その後にインドとアメリカが続いてます。ここ数年上位3ヵ国は動いてません。ちなみに日本は10位で720万人です。



1位 中国(約9840万人)

2位 インド(約6507万人)

3位 アメリカ(約2440万人)

4位 ブラジル(約1193万人)

5位 ロシア(約1092万人)

6位 メキシコ(約872万人)

7位 インドネシア(約855万人)

8位 ドイツ(約756万人)

9位 エジプト(約751万人)

10位 日本(約720万人)



そして、日本では糖尿病と糖尿病予備群の合計が2000万人を超え、国民の5人に1人糖尿病を患っている大変危険な状況にありますが、糖尿病予備群は減少傾向にあります。


また、糖尿病治療がここに来て急速に進化してます。個人的に注目しているのが、京都の高雄病院の院長江部康二医師が提唱する糖尿病の新しい食事療法『糖質制限食』です。


炭水化物など糖質高い食事を制限することにより、血糖値の上昇を抑え、糖尿病など生活習慣病の発症リスクを抑えたり、または、症状そのものを改善することに成功しています。


しかし、糖尿病の発症リスクは依然として非常に高い状況にあります。また今だに決定打となる治療法がないうえに、合併症リスクが高いので、楽観しすぎるのは禁物です。





■糖尿病科の役割とは?


糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害といった、三大合併症を克服したとは到底言えない状況にあり、患者さんへの対応も決して満足できるものではありません。


糖尿病は初期の段階では症状が出にくく、仮に糖尿病と診断されても「仕事が忙しい!」などを理由に糖尿病患者さんの中には放置してしまうケースが少なくありません。


また、症状が進んでいる場合は回復するのが難しく、患者さんの生活の質(QOL)を低下させてしまうこともあるので、患者さんに現実を受け入れてもらうのも非常に大変です。


上述したとおり糖尿病は患者さんの数が非常に多いです。このため糖尿病患者を専門的に対応することを目的作られたのが糖尿病科です。日本全国で広がっています。


糖尿病科は糖尿病という病気に特化した診療科である点が他の診療科と大きく異なります。





■糖尿病科の治療について


糖尿病患者の治療は「食事療法」、「運動療法」が中心となります。


これらの指導を行なうのも糖尿病科で働く看護師さんの重要な仕事の一つです。


看護師さんは、医師の先生よりも患者さんと近い距離にいるため、患者さんだけでなく、そのご家族からも色々と相談を受けることが多いので、色々な知識が必要となります。


また、糖尿病の症状を改善したり予防するために血糖値をコントロールする療養、合併症などへ対応、患者さんが正しくインシュリン注射をできるように幅広く指導を行います。


例えば患者さんが家庭用血糖値測定器を利用して自分で測定をできるように指導します。


血糖値コントロールが苦でなくなれば、糖尿病はそれほど恐れる必要はありません。


また、患者さんの血糖測定を行いながら適切なタイミングを見計らってインシュリン注射を行なうのも看護師さんの重要な仕事の一つで、ミスが許されない仕事でもあります。





■他の科との連携も大事な仕事


糖尿病科は糖尿病という病気に特化して治療を行っているわけですが、しかし、それでも全ての治療が糖尿病科だけで完結することはないので、他の科との連携が大事です。


例えば糖尿病性網膜症の患者さんは、眼科と連携しながら治療を行っていきます。


糖尿病科がある医療機関は入院治療が出来る所が多いので、他の医療機関から紹介された患者さんを診断し、入院が必要と診断されたら適切な治療を速やかに行います。


症状がある程度改善されたら再び紹介してくださった医療機関を通院してもらうといった体制を取っているケースも多く、こうすることでより多くの糖尿病患者を治療できます。


糖尿病科では、看護師さん同士で「インシュリン注射」の正しい方法を指導しあったり、患者さんへ「血糖値測定」に関するアドバイスを行ったりするのも大事な仕事です。


糖尿病科は糖尿病だけに特化しているため、専門的な知識やスキルが得られやすいうえに、患者さんとのコミュニケーションに関する技術や対応などもも飛躍的に向上していきます。





■糖尿病治療の新しい取り組み


また、最近では糖尿病の勉強会や講習会を積極的に行いながら、糖尿病の啓蒙活動に努めている医療機関も多く、こうした医療機関の特徴として地域性が高い点が挙げられます。


こうした勉強会に参加している糖尿病患者の多くが、それまで一人で悩んでいた状況から開放されますし、患者さん同士の連帯意識が高まり、治療に良い効果をもたらします。


また、教育入院をサービスの一環として提供している医療機関が最近急速に増えており、健康保険が適用される病院では1日1万円程度で入院することができます。


大抵どこの病院も一つのグループに対し、医師、看護師、薬剤師、栄養士が一つのチームで対応し、期間内同じ人が対応するので、非常に手厚いサービスが受けられます。


そこで患者さんはインシュリン注射の仕方や、血糖測定の仕方など、糖尿病治療に関する幅広い知識やスキルを全てのことを学べるので、糖尿病治療に前向きになれます。


実はこれが先の勉強会や講習会などと同様に糖尿病治療に良い効果をもたらします。


仲間がいるという強い連帯感から糖尿病に向き合う勇気が自然と沸いてくるためです。


看護師さんも同じ患者さんと接することで、同じように患者さんと強い連帯意識で結ばれるので、患者さんと医療従事者がまさに一つとなって糖尿病に取り組む新しい試みです。


糖尿病は一度発症したら一生つけ合わなければならない病気ですので、看護師さんも一人の患者さんと長い間治療に寄り添う形になります。これも糖尿病科で働く魅力の一つです。


手厚い治療を行いながら専門性の高いスキルと知識をみにつけることが出来ます。





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