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今回ご紹介させていただく動画は、
福島中央テレビの番組「福島ドクターズTV」
「脳梗塞」を特集しています。


脳梗塞は加齢などが原因で血管が細くなり、
正常に血が流れないことで発症します。


ある日突然手足が震えたり、しびれたり、
ろれつが回らなくなったりします。


早い段階で適切な治療を受ければ、短期間
でそれまで通りの日常生活を送れます。


今回の動画では、脳梗塞の症状、原因、
治療なども分かりやすく解説してます。


今回の動画も15分以上ありますので、
非常に長いですが、お時間のあるときに
ご覧いただければ幸いです。
 
 
 

 
 
 
■脳梗塞とは?


「中川久美さん」

みなさんこんにちは。


「見る、知る、学ぶ」福島ドクターズTV、
ナビゲーターの中川久美です。


ご自身のことはもちろんですが、
家族や周りの大切な人たちの健康って
とっても気になりますよね。


この番組では、身近な病気について
専門のドクターにお話を伺いながら、
地域の医療情報など健康に役立つ様々な
情報をお届けしてまいります。


今回のテーマはこちら、「脳梗塞」です。


現在、日本人が亡くなる原因の
第一位はがん、二位は心臓病、そして、
三位は脳卒中となっています。


脳卒中は血管が詰まることで起こる
脳梗塞と血管が破れて起こる脳出血と
くも膜下出血に分けられますが


全体のおよそ七割を占め、患者数が
増え続けているのが脳梗塞です。


脳梗塞は時間との闘い、
症状が起きた時に一分でも一秒でも
早く治療に向けて行動を起こすことが
命を守ることにつながります。


脳梗塞とはどんな病気なのでしょうか?。



「ナレーション」

脳梗塞は動脈硬化などで
脳の血管そのものが狭くなって
ふさがったり


振動などでできた
小さな血の塊が脳の血管に
詰まったりして血液の流れが
止まってしまう病気です。


血液の流れが止まると、
脳に酸素と栄養が届かず、
手足の麻痺や言語障害など
様々な障害を引き起こします。


郡山市の総合東北病院 脳神経外科
科長 小泉仁一先生にお話を伺いました。




■脳梗塞の原因とは?


「小泉仁一先生」

脳梗塞っていうのは
「血管の病気」ですから
血管は歳とともにだんだん
老化現象を起こしていきます。


動脈硬化を起こしてきますから、
50歳を過ぎると危なくなりますね。



「ナレーション」

日本の脳卒中といえば、
かつては血管が破れる脳出血が
ほとんどでした。


それが栄養状態が良くなったり、
高血圧の治療が進んだりしたことで
脳出血になる人が減り


代わりに脳梗塞になる人が
増えてきたのです。



「中川久美さん」

脳梗塞にならないためには
どんなことに気をつけたらいいですか。



「小泉仁一先生」

そうですね...


よく言われるのが出来ることと
出来ないことがあるといわれています。


ですから動脈硬化は(誰でもなるので)
それ自体はどうにもならない。


家計のことや遺伝もあるとかっていう
話ですけども、できることは生活習慣病
(生活習慣の改善)ですよね。


高血圧、糖尿病、最近はコレステロール
の問題とか、生活習慣ではタバコですか


たばこをなるべく吸わないように...
特に若い頃はどうか分かりませんけども


50歳を過ぎてだんだん
動脈硬化になってきた時には、
やっぱりやめたほうがいいでしょうね。



「ナレーション」

脳梗塞は食生活の欧米化や
運動不足といった生活習慣とも
深い関わりがあるのです。




■脳梗塞を発症した患者の体験談


「中川久美さん」

脳梗塞の簡単なメカニズムや
原因についてご覧いただきました。


では脳梗塞が起きたら
どうしたらいいんでしょうか。


「60代男性患者」

(脳梗塞になる直前に)ナスの漬物を
食べて、たばこを3本吸って寝ていた。


そしたら、ベッドの上で倒れた


ドーンと倒れた


目が回ってしまって...



「80代女性患者」

常に健康でいたから(脳梗塞を)
感じなかった...



「中川久美さん」

そのときそばにいらっしゃったんですか?。



「息子さん」


(母は)いつも朝5時ごろに起きるんだけ
ども、(脳梗塞になった日は)朝起きて
話するのに言葉がもつれていた。



「60代男性患者」


立ち上がったの(瞬間に起きた)
こんなかんじで、そしたらここの
(左足)感覚がなくなった。


生まれて初めての経験
なんだこらと思うでしょ。


何か俺の勘違いかなと思って表に出たら
まっすぐ歩けなないんですもん。



「ナレーション」


脳梗塞が起こるとひどい場合は、
意識を失うこともありますが


最初の段階では体の片側の手足のしびれや
言葉がうまく話せないなどの症状が
出ることが多いと言われます。



「中川久美さん」

脳梗塞を体験された皆さんっていうのは、
突然だったとおっしゃいますよね。



「小泉仁一先生」

(脳梗塞は)地震と同じですからね
ですから、病気が起こってみないと
分らないわけです。


(症状が起きた時)これは脳卒中かも
知れない、自分にも、もうそろそろ起こる
時期が来たから、脳卒中かも知れないと
分かれば行動はすばやくできますよね。


それが大事なんじゃないですかね。




■こんなときは要注意!!


「ナレーション」

ご自身はもちろん、家族や周囲の人の様子
がおかしいと思ったら、すぐに次の3つを
チェックしてください。


まず顔です。


にっこり笑ったとき、
片側の頬や口がゆがんでいませんか?。


次に腕です。


両腕を同じように
動かすことはできますか?。


手のひらを上に両手を前に上げて、
5つ数える間に、片方の手が
下がってきませんか?。


そして言葉です。


今日は天気が良いといった
短い文章がうまく言えますか?。


顔、腕、言葉、このうち一つでも
当てはまる症状がある場合は、様子を
見たりせず、すぐに専門の病院に
行くことが大切です。


中にはつまった血の塊が
自然に溶けて短い時間で症状が
治まる場合もありますが


こうした人の場合は、
その後脳梗塞の大きな発作を
起こす危険性が高いため


やはり一刻も早く病院に
行く必要があります。



「小泉仁一先生」

ちょっとでも
これは危ないなと思ったら
やっぱり専門家に相談する
それも急いで相談するということは...


脳卒中かもしれないと思ったら、
119番で対応する病院に駆けつける
のが原則だと思います。



「ナレーション」

脳梗塞がおきて脳に血液が
十分に届かない状態が長く続くほど
脳のダメージは重くなり


後遺症が出てしまう可能性も
大きくなります。


脳梗塞のサインを見逃さず、
一刻も早く行動に移せるかどうかが、
その後の病状を大きく左右するのです。



「中川久美さん」

早く病院に運ぶことができれば、
治療の選択の幅も広がります。


一つの目安は三時間以内と
言われています。


このあとは脳梗塞の最新治療です。




■最新の脳梗塞の治療とは?


「ナレーション」

発症直後の脳梗塞の治療は
薬物療法が基本になりますが


最新の治療法の一つに、血管に詰まった
血の塊をt-PAという薬で溶かして血液の
流れを再開させる方法があります。


このt-PA療法は
これまでの治療法に比べ
劇的な効果が期待されますが


一方で薬の副作用によって
脳出血を引き起こす危険性もあるため、
脳梗塞の発症から三時間以内でなければ
使えないという制限があります。


検査などに一時間ほどかかるため、
実際には発症から二時間以内に病院に
到着することが必要です。


この他にも様々な治療法がありますが、
できるだけ早く治療を始めることで
脳のダメージを最小限に抑える
ことができるのです。



「60代男性患者」

(脳梗塞を発症したのが)土曜日の午後
だったの、どうしても土日は医療機関の
休みが多いじゃないですか...


病院に行ってもよかったんだけど、
救急車で来るのも大げさと思い...


月曜の朝一番まで待ってようと思って、
発作が起きて3日目だった。


だから損傷ももっと酷いと
思ってたと先生から言われた。


いろいろ検査したら「奇跡」だって、
軽く済んで助かりました。



「中川久美さん」

脳梗塞というのは、
まさに時間との戦いなんだなぁ
というふうに感じますね。



「小泉仁一先生」

そうですね。時間が経てば経つほど
血栓(血の塊)は硬く固まるので


ですから、なるべく早く病院
(病院側に余裕がある状態)に来て
もらえると、いろんな選択肢が
あると思いますね。


後遺症が残ったとしても、
軽いものから重いものまで、
色んな段階の後遺症があります。


昔見たいに片麻痺になって関節が
固まってしまって動けなくなる人は
まずいないですから


どこの時点でもあきらめないのが
大事なんじゃないですか。



「中川久美さん」

みなさんがお住まいの地域にある
専門の医療機関の場所を前もって確認して
おくと日頃の安心につながりますね。


県のホームページで
調べることができます。


詳しくは県に問い合わせを
なさってください。


また、脳梗塞に関す情報は
読売新聞の医療サイト「ヨミドクター」
でも詳しく調べることができます。


携帯サイトもご覧になってください。



■「医話Q題脳」脳ドックとは?


「中川久美さん」

医話Q題のコーナーでは、
お伝えしているテーマを
またちょっと違った角度から
とらえてお届けします。


脳梗塞などの脳の病気の早期発見や
予防に脳ドックが勧められていますが、
脳の検査って一体どんなことを
するんでしょうか?。


...私が体験してきました。



「ナレーション」

中心になるのはこのMRIと呼ばれる
機器を使った検査です。


検査はベッドに横になり、
大きな筒の中に入って行います。


この筒は強力な磁石で出来ていて
磁気の力を利用して様々な角度から
脳の断面を撮影します。


鮮明な画像が得られるので、
僅かな脳の異常も見つける
ことができます。


また首や脳の血管も撮影します。


コンピューターグラフィックスを
利用した画像は立体映像で表示できるので
血管の状態を細かい部分まで
調べることができます。


検査かかる時間はおよそ二十分。


ずっと工事現場にいるような
大きな音がしますが、ベッドに寝ている
だけでいいので簡単です。



「中川久美さん」

まったく痛くも痒くもないので、
じっとしているだけなので、
苦痛はなかったですけど...



「検査技師」

CTと違って、
X線被曝などないので、
体には問題ないです。



「ナレーション」

もう一つ大切な検査に
「頸動脈超音波検査」があります。


首には心臓から脳に
血液を送る頸動脈がありますが


この頸動脈に超音波を当てて
動脈硬化がないかを調べるのです。



「検査技師」

つまってる、厚くなってる部分が
脂のかたまり、血のかたまりなのか
というも超音波で診ればだいたい
分かりますので...



「ナレーション」

超音波を使うと血管の中の
様子を見ることができるので...


動脈硬化の進み具合などを
詳しく知ることができます。


また、頸動脈を調べると、全身の血管
の状態を知る手がかりにもなるため


心臓の病気や足の動脈硬化などの
危険度をある程度予測できるという
メリットもあります。


脳ドックではその他にも
脳の健康にかかわるいろいろな
検査が行われます。



「小泉仁一先生」

まったく異常ないと思います。


非常に若い脳です。


萎縮もしていません。


この血管は非常に若い血管ですね。


先の方までずっと見えてますね。


というこうとで、年齢を感じさせない
非常に若い血管です。


何よりです。



「中川久美さん」

よかったです。




■脳ドックを受けるには?


脳ドックは脳神経外科や
神経内科がある医療機関で行って
いるところが多いようです。


また料金もそれぞれの医療機関や
検査項目によって幅がありますが


NRIなどの基本的な検査だけで一万円
ぐらいから受けることができます。


40歳を過ぎたら健康管理のために
一度は自分の頭の中を調べてみるのも
いいかもしれませんね。


ではまた来月お目にかかりましょう。


次回は日本人のがんの中では
亡くなる人の数が最も多い
「肺がん」がテーマです。


肺がんとはどんな病気なのでしょうか...



今回の動画はここまでとなっています。


40歳を過ぎたら、どうしても健康管理を
より厳しくする必要があります。


しかし、これまで大きな病気をされたこと
がない人は「自分はまだまだ若いから」と
過信している人が少なくありません。


40歳代でも凄く健康な方は30代から、
健康に気を配っているからです。


一つの物差しとして、脳ドックを受けられ
ることをおすすめします。



いつも本当にありがとうございます。

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