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今回ご紹介させていただく動画は、
福島中央テレビの番組「福島ドクターズTV」
「緑内障」を特集しています。


緑内障は、視野が削られる病気で、
これまで失明リスクが高い
病気とされていました。


医薬品の飛躍的な進化によって、
失明をかなり抑えられるようになってます。


ただし、一度緑内障を患ってしまうと、
元の状態に戻ることはありません。


治療を延々と続けることになります。


今回の動画では、緑内障の原因、検査、
治療などについて解説してます。


今回の動画も15分以上ありますので、
非常に長いですが、お時間のあるときに
ご覧いただければ幸いです。
 
 
 

 
 
 
■緑内障とは?


「中川久美さん」

みなさんこんにちは。


「見る、知る、学ぶ」福島ドクターズTV、
ナビゲーターの中川久美です。


さて、今回のテーマは
身近な目の病気「緑内障」です。


緑内障は日本人が失明する原因の第一位で
年々この病気にかかる人が増えています。


40歳以上の20人に1人は
患っていると考えられていますが


実際に医療機関で適切な治療を受けている
人は少なく、ほとんどの人は緑内障である
ことに気づいていないと言われます。


緑内障とはどのような病気なのでしょうか、
まずは目の仕組みから見ていきましょう。



「ナレーション」

目はよくカメラにたとえられ、
角膜や水晶体がレンズ、網膜がフィルム
の役割を果たします。


外から入ってきた光は角膜と水晶体を
通って網膜に映像として映し出されます。


そしてその情報が網膜にある神経から
脳に伝わって見えたと認識するのです。


緑内障はこの映像を映し出す網膜の
神経に異常が起こる病気です。


網膜の神経に異常が起こると、
目からの情報を脳に正確に伝えられない
ため、視野の一部が欠けはじめます。


悪化すると見える範囲が徐々に狭くなり、
失明してしまうこともあります。


郡山市の菊池眼科 院長 菊池通晴先生
にお話を伺いました。




■緑内障の原因とは?


「中川久美さん」

どうして網膜の神経に異常が
起きてしまうんでしょうか...



「菊池通晴先生」

実はその原因は
はっきり分かっていないんです


ただ、目の硬さである
眼圧が高くなりすぎると、
目の神経が圧迫されて神経が
死んでしまうということだけは
はっきりしているんです。


目は風船のようなもので、
空気が入りすぎとパンパン
になってしまいます。


また、逆に空気が少ないと
しぼんでしまうんですね。


目を動かすために、
あるいは目のピントを合わせるために、
ある程度のはりが必要なんですが


目の硬さが硬くなりすぎると
神経があのやられてしまうという
ことなんですね。



「中川久美さん」

眼圧をコントロールしているのは
目の中を循環している水分ですが


何らかの原因でこの水分の量が多くなって
しまうと目の中の圧力が高くなって網膜の
神経を痛めると考えられています。


ところが最近の研究で眼圧が正常の範囲内
にも関わらず、緑内障になってしまう人が
非常に多いことが分かってきました。




■緑内障患者の体験談


「50代女性患者」

3か月に1回コンタクトレンズを購入する
ときに眼圧検査を必ずするんですけど、
その時には何の異常もなかったですね。




「70代男性患者」

その時には何の異常もなかったですね。

眼圧は良い状態だから私は心配ないと
いったふうなね、そんな安心感は
持っていたのかもですけれど...




■緑内障患者の特徴について


「菊池通晴先生」

眼圧は21以下が正常範囲なんだと
いわれているんですが、15の眼圧で
特に問題のない方もいらっしゃれば


同じ15の眼圧でも緑内障が進行して
しまうという方もいらっしゃるんです。


つまり、人それぞれ神経の強さには差が
あって、耐えられる眼圧も差がある
ということなんです。


緑内障は自覚症状が乏しいので、
気づかないうちに進行してしまう
ことが多いのですが


一度失われてしまった視野は回復する
ことができないので、できるだけ早く
見つけて治療を開始することが
重要なんです。



「ナレーション」

緑内障は年齢が高くなるにつれて
増える傾向があり、早い人では
40代で発症します。


家族など血縁関係に緑内障の人がいると
体質的にかかりやすい傾向はありますが
誰もが成り得る病気です。



「中川久美さん」

血圧や血糖値などは正常の範囲であれば
問題はありませんが、緑内障については


たとえ一般的に正常といわれる
眼圧であっても安心はできない
ということですね。原


因などわからないことが多いため、
予防は難しい病気ですが、早く見つけて
治療を始めれば進行を防いだり、
遅らせたりすることができます。


早期発見のためのポイントを
見ていきましょう。




■緑内障患者を早期発見するポイント


「中川久美さん」

何か症状はありましたか?


「50代女性患者」

症状はこれといってはないです。




「70代男性患者」


一番最初に緑内障と指摘された
ときには(症状は)なかった



「中川久美さん」

どんなことがきっかけで病気に
気づかれたんですか?



「70代男性患者」

成人病健診の眼底検査があって、
眼底に以上があるということで...



「60代女性患者」

少し違和感みたいなのがあって
少しぼやけるなという感じだけ
だったんですけど




■なぜ緑内障の早期発見は難しいのか?


「ナレーション」

緑内障の多くは痛みもなく、10年、
15年という長い時間をかけて少しずつ
見える範囲が狭くなっていくために


初期の段階ではなかなか病気に
気づくことは出来ません。


人は左右二つの目で見ているために
片方のみに見えない所があっても


もう片方の目がそれを補ってしまうため、
異常を感じにくいのです。さらに...



「菊池通晴先生」

緑内障の視野の欠け方は...
大体決まっていて、周辺からかけてきて、
中心が最後まで残る方が多いんです。


人は中心が見えていれば周辺が視野が
かけても気にならないことが多いんです。


よって、余計気づかれにくいという
ことにつながってるんですね。



「中川久美さん」

緑内障は自覚症状に頼っていては、
早期発見はできません。




■緑内障の検査について


「70代男性患者」

多分7〜8割ぐらい右(の視野)が欠けて
いるんじゃないですか?


今、私が10年20年若かったら
間違いなく(眼科に)検査に
行ってましたね。



「ナレーション」

緑内障を調べる検査がいくつか有り、
まず行われるのは眼圧検査です。


目に空気などを当てて、
押し返す力を測りますが、
この検査だけでは眼圧の個人差で発症する
緑内障を見つけることはできません。


重要なのは眼底検査で、
目の奥の神経の状態を医師が
直接観察します。


専用のカメラで目の奥を撮影する
こともあります。


さらに診断に欠かせないのが視野検査で
光の点を点滅させたり、動かしたりして
見えない部分がないかどうかを調べます。



「菊池通晴先生」

さて、検索結果は?....眼圧のほうも
右が11、左が11ということでしたので
正常範囲ないですので眼圧も
問題ありませんでした。


また、眼底写真を撮らせて頂いたんですが
こちらの方が右目、こちらが左目なります
けれども、この神経乳頭の方特に問題は
なかったと思います。



「ナレーション」

さらに視野検査の結果も
正常ということがわかりました。



「菊池通晴先生」

ですので、中川さんの目は緑内障では
ないということでよろしいかと思います。



「中川久美さん」

やっぱりこういうふうにちゃんと検査して
いただくと安心しますね。



「菊池通晴先生」

そうですね。


どうしても自覚症状がない病気ですので、
こういった検査を積極的に受けて頂くと
よろしいかと思います。



「中川久美さん」

検査はいずれも痛みはなく、
比較的短い時間で終わります。


40歳を過ぎたら一度は自分の目の状態
を調べるようにしましょう。


このあとは緑内障の
治療についてお伝えします。




■緑内障患者の治療について


「ナレーション」

緑内障の治療は患者の眼圧をそれぞれ
適切な状態にコントロールする
ことが基本になります。


中心になるのは目薬で症状に合わせて
幾つか組み合わせて使うこともありますが

最近は二種類の目薬が一つになった合剤も
登場するなど、利便性も高まっています。


治療効果を高めるためには
目薬のさし方にも大事な
ポイントがあります。


目の中に溜めておける目薬の量は
一滴のせいぜい半分ぐらい。


残りは目の外にあふれてしまうので、
刺す量は一滴で十分です。


目薬をさしたら目をパチパチしないこと、
まばたきをすると涙と一緒に目薬が
流れ出てしまうので逆効果です。


そして涙の出口がある目頭を軽く押さえて
三分ぐらい静かに目を閉じましょう。


あとは自分の判断で止めたりせず、
根気よく続けることが大切です。



「中川久美さん」

目薬の治療が始まって、もう...



「50代女性患者」

かれこれ10年...



「中川久美さん」

けっこう長く継続されてますね



「50代女性患者」

緑内障=失明というのが
頭にあったので今考えると


点眼薬さしてずっと(視野が)
維持できているので、病院にかかって
いれば安心かなと思ったりして...



「中川久美さん」

緑内障は早く見つけて治療を始めることが
出来れば決して怖い病気じゃないんですね。



「菊池通晴先生」

そうですね。


今は治療効果のある
お薬が沢山出てきてますので


以前に比べて、失明を防ぐことは
できるようになってきてると思います。


ただ、せっかく早く見つかっても
症状が乏しいために毎日目薬を続ける
ということができない患者さんも
いらっしゃるんです。


緑内障は治療が困難な病気である
ことは間違いないんです。


なので、今の見え方を維持していく
というのが目標になってきますので、


何とか頑張って治療を続けて
ほしいと思います。



「中川久美さん」

私達は見たり聞いたり匂いを嗅いだりして、
外から様々な情報を得ていますが


情報のおよそ八割は目から
得ていると言われます。


大切な眼の健康を守るためにも緑内障に
対する正しい知識を身につけ、定期的な
検査を心がけたいですね。




■「医話Q題」


「中川久美さん」

さて、テレビコマーシャルなどで
「ジェネリック医薬品」という言葉を
よく耳にするようになりましたね


既にお使いの方もいらっしゃるかも
しれませんが、今日は改めてジェネリック
医薬品とはどんな薬のかご紹介します。



「ナレーション」

ジェネリック医薬品とは後から
作られた薬のことです。


先に開発された薬と有効成分や効き目は
ほぼ同じですが、価格が安いのが特徴です。


アイランド薬局薬剤師の
小林健児さんに伺いました。



「小林健児さん」

特に血圧や糖尿病などを長く薬を飲む
必要がある方にとっては、この価格が
安いということは大変大きなメリット
になると思います。




「ナレーション」

新しい薬の開発には長い時間と
莫大な費用がかかるため、新薬には
20年から25年間独占して販売できる
特許の期間が与えられます。


この期間が終わると、他の製薬会社でも
同じ有効成分の薬を作ることができる
ようになりますが...


研究費などの開発コストが
低く抑えられるために価格を
新薬の七割以下にできるのです。



「小林健児さん」

ジェネリック医薬品であっても
先発品と同じように厚生労働省の厳しい
試験をパスしたものなので基本的
には問題ありません。


ただ、作り方や添加物などの違いが一部
あるので、飲む人によっては、少しの違い
がまれに出ることもありますし


まれにアレルギー反応を出される方も
いらっしゃるので、ちょっと
注意が必要となります。



「ナレーション」

ジェネリック医薬品の中には味や形、
大きさなど先に開発された薬より、
さらに飲みやすく工夫されて
いるものもあります。


最近は目薬やはり薬など薬の
種類も増えてきました。



「中川久美さん」

すべての薬にジェネリック医薬品が
存在するわけではありませんが、
選択の幅が広がっています。


詳しくはかかりつけの医師や
薬局でご相談ください。


それでは、また来月お目にかかりましょう。


次回は心臓の働きが低下する
「心不全」がテーマです。




今回の動画はここまでとなっています。


やはり早期発見が症状を抑えるためには
必要なので、定期的な検査が重要ですね。


いつも本当にありがとうございます。

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