
■増え続ける生活習慣病患者
循環器内科は、「心臓」や「血管」といった「血液」を通じて様々な栄養素を全身に行き届かせるために必要な循環器に関わる疾患を専門的に診療を行う診療科です。
ですので、生活習慣病に深く関わっています。ドロドロの血液は血管を痛めることから、動脈硬化が加速し、心筋梗塞や脳梗塞といった合併症リスクを高めてしまいます。
生活習慣病の数は依然として右肩上がりに増えています。メタボ検診が導入されたので、多少改善されてはいますが、高齢者を中心に増え続けているので、深刻な状態です。
例えば糖尿病患者だけでも900万人に迫る勢いで増えており、予備軍を含めるとすでに2000万人を大きく上回ってます。これに高血圧、脂質異常症などを含めると大変です。
驚くべきことに成人の約半数以上は何らかしらの生活習慣病を患っている状態ですので循環器科の果たす役割は非常に大きく、それゆえに常に進化が求められています。
一般的な循環器内科の対象疾患は以下のとおりとなります。
(1)糖尿病
(2)高血圧症
(3)脂質異常症
(4)不整脈
(5)肥満症
(6)心筋症
(7)弁膜症
(8)心不全
(9)下肢動脈疾患
これらに加えて最近では血管年齢を診断するサービスを提供しているところも増えてます。また、特定健診、特定保健指導、健康診断、企業健診の需要も年々高まっています。
より健康に関する意識が人々の間で高まっていることは素晴らしいのですが、どうしても薬などに頼ろうとする動きが強く、生活習慣を見直そうとする動きが弱いです。
ですので、多くの医療機関で食事療法、運動療法といった健康指導に力をいれています。このためそれらに携わる循環器内科で働く看護師さんの役割は非常に重要です。
特に循環器内科の対象疾患は命に関わる病気が多いので、可能な限り早期診断し、適切な治療を迅速に行うことで循環器疾患で苦しむ人達を救わなければならないので大変です。