■休めないから給料に不満をもらす?
看護師さんの仕事は、他の業界よりも給料が高いとされています。しかしそう言われ
ても現役で働く看護師さんからすれば、色々と納得出来ない点が多いと思います。
確かに一般のサラリーマンよりも平均給与は高い水準にあります。
看護師さんの仕事は夜勤や時間外労働が多く肉体的にも精神的にもハードです。
色々な手当がプラスされることによって毎月の給料はそれなりの金額になりますが、
仕事の量と給料とが見合っていないと不満をこぼす看護師さんが多いです。
■有給の仕組みについて?
看護師さんの仕事は肉体的にも精神的にも非常にハードな仕事なので、体を休ませる
ことも大切な仕事ですが、実際には看護師さんの多くがきちんと休めていません。
休日や有給消化の実態を他の業界と比較すると、医療機関で働く看護師さんは休みが
少ないです。つまり、看護師さんは有給がとりにくい状況にあるわけです。
有給は、ある一定期間働いた労働者であれば、誰でも得られる当然の権利です。
また有給を取得するには、勤務日80パーセント以上出勤することが条件です。
勤続年数に応じて取得できる日数は以下のとおりとなっています。
【 有給取得の詳細 】
・勤続期間:6カ月 10日
・勤続期間:1年6カ月 11日
・勤続期間:2年6カ月 12日
・勤続期間:3年6カ月 14日
・勤続期間:4年6カ月 16日
・勤続期間:5年6カ月 18日
・勤続期間:6年6カ月 20日
■休みが取りにくいのは本当か?
サラリーマンの平均有給消化率と看護師さんの有給消化率の差は、今後さらに広がる
かもしれませんが、現状ではどちらも50%割り込んでいます。
つまり、日本人の多くが有給を取得できない状況にあることに変わりありません。
その最大の理由が上司が有給取得に協力的でないからです。
一般の会社に勤務するサラリーマンの方が消化しやすい環境にあります。
しかしデフレの状態が最悪のレベルにあった2010年前後は、どの業界も酷い状態
にありました。景気が悪すぎたので企業倒産件数もピークをつけました。
このためリストラが横行したことも、社員が休むのをためらわせたのかもしれません。
一方、医療機関に関しては慢性的な人不足に悩まされているので無理ありません。
しかし、そうはいっても看護師さんの負担が大きすぎるのは問題ですね。
■理想の年間休日は120日以上
例えば一般の会社に勤務するサラリーマンの方は、「 週休2日 」でカレンダー通り
に休める会社が多いですよね。そうすると年間120日以上休めることになります。
これを基本として考えた場合、サラリーマンの平均は109日となっています。
一方、看護師さんの場合は、勤務する医療機関によって異なり、年間125日以上も
休むことができる病院がある一方、年間休日数が105日を下回る病院もあります。
■休みが取りやすい理想の病院もある!
理想は年間休日120日とされていますが、一般のサラリーマンでさえ平均109日
ですから、大きく下回っていますが、看護師さんの平均はさらに下回っています。
常勤看護師さんは、夜勤と日勤を交互にこなさなければなりません。披露回復させる
ためにもも休みは必要なので、これでは休みが少ないと感じるのも無理ありません。
ちなみに、独立行政法人国立病院機構の病院の場合、平均年間休日数は120日以上
となっています。まさに理想的ですね。日本全国に143の関連病院があります。