■辛いのは二交替から三交替にシフトしたとき?
病院によって微妙に異なりますが、三交替制を採用している病院の多くが日勤、準夜勤、
深夜勤で構成されており、二交替勤務に慣れている人は慣れるまでかなりきついです。
しかし、最近では大都市圏の病院を中心に三交替制にシフトするケースが増えています。
ちなみに勤務時間に関しては、以下のケースが比較的多いよういに見受けられます。
(1)日 勤:午前8時半〜午後5時
(2)準夜勤:午後4時半〜午前12時半
(3)深夜勤:午前12時〜午前9時
「日勤+深夜」、「準夜勤」、「休み」で、深夜がある場合は日勤が必ずあります。
病院近くに住んでいる方は、日勤が終わると一旦自宅に戻り、食事を済ませたら軽く仮眠
を取ってから出勤される方が多いのですが、病院から自宅が遠い人は結構たいへんです。
お泊りセットを持参し、日勤が終わったら仮眠室で食事を済ませ、そのまま仮眠を取って、
そのまま出勤します。深夜明けの準夜勤は疲れが残っているので、かなり辛いです。
準夜勤は午後4時に出勤し、午前12時45分に病院を出ます。タクシーで帰れる人は、
タクシーを利用し、人によっては、そのまま残業される方少なくありません。
準夜勤明けは、午前1時の時点で、すでに休みの日に入っています。
人によっては、疲れが溜まりすぎていて、そのまま夕方まで寝てしまう方も多いです。
ですので、休みであるにもかかわらず、有効に使えないことから存した気分になります。
これで連休は月に2〜3回程度なので、2交替を好まれる看護師さんが多いです。
また小学生くらいのお子さんがいらっしゃる方の場合、子供を実家に預けることが出来る
環境にないと厳しいです。家族の協力が得られなければ働きつづけることは困難です。
3交替制を導入している職場でも働きやすい職場は既婚者(ママさんナース)が多いです。
独身者が大半を占めている職場は、中々希望が受入れられず、不満を抱えています。
また、3交替制を採用している病院のその他の特徴についてですが、急患が非常に多く、
重症患者や術後の観察を徹底しなければならない状況にある患者さんを多く抱えてます。
病院側のこうした事情もあるので、一概に3交替制が2交替制よりも働きやすいとはいえ
ません。病院がどのような状況に置かれているかによって、適正が決まります。
ですので、もし看護師として転職、再就職されるのであれば、病院見学会に足を運んで、
しっかり病院の情報を自分の目で確認されることをオススメします。
■生活のリズムを調整するのが困難
看護師さんの仕事は常勤として働く場合、夜勤や準夜勤などの変則勤務があります。
二交代制、三交代制といった交代勤務であるため、生活のリズムが崩れやすいです。
ベテランの方であっても、変則勤務に合わせて働くのは容易ではありません。
シフトが一定ではないので「いつ寝るのか」、「いつ食べるのか」といったことを、全て
シフトに合わせなければならないので、心と体の健康を維持するのが大変です。
睡眠や食事は質が大事なので、「沢山寝ればいい」、「沢山食べればいい」というわけに
はいきません。適切な時間と量は自分の体と対話しながら調整します。
しかし、昼間に寝ても疲れが取れません。休日は一日中だるかったりします。
食欲もありすぎたり、なさすぎたりを繰り返すと摂食障害になりかねません。
自ら心掛けて適度な睡眠と食事を心がけるなければならないので、本当に大変です。
■さらに過酷になってしまう原因とは?
交代勤務によって人間本来の生活リズムが乱れてしまいます。
ただでさえ過酷で大変な看護師さんの仕事が、より一層大変になってしまうわけです。
看護師さんの仕事は患者さんに適切な「看護ケア」を行なうことですが、常勤として働く
看護師さんの中には外来で訪れる患者さんよりも健康でない方が少なくありません。
過酷な交代勤務によって慢性的な寝不足や、 休息不足に陥っています。
このため体調不良を抱えたまま状態で働いていますので、人によっては中高年になる前に
を続けることに限界を感じ、苦悩の末に退職することになります。
中にはそのまま看護師の仕事を辞めてしまう方が少なくありません。
■無理に無理をして大きなダメージに
それでも看護師さんの多くが毎日気丈に振る舞いながら、テキパキ働いています。
しかし、看護師になったからといって、体が丈夫になるわけではありません。
肉体的にも精神的にも確実にダメージを受けています。病院の中には「病原菌」が多く、
免疫力が低下すると、これらに感染しやすくなりますので、感染リスクは高いです。
健康でなければ続けることが出来ない過酷な仕事でありながら、健康を維持することが、
容易ではありません。できるだけ肉体的・精神的ダメージを抑える必要があります。
そのためにも体調をうまく管理しながら、生活をコントロールする必要があります。
そのためにも出来るだけやりたくないことをやらないようにする必要があります。
例えば有料のサービスを使って身の回り(掃除など)のことをやってもらうだけでも体を
休める時間が増えます。これだけで「ストレス」はかなり抑えられます。
■ストレス発散が大きなストレスを呼ぶ!
交代勤務は生活のリズムの乱れそのものによる体調不良だけでなく、「睡眠」「食事」
などの基本的欲求が思い通りに満たされないことで精神的不調に陥りやすいです。
そして、ストレスにさらされる場合も少なくありませんから、精神的不調に関するケアも
不可欠です。過食、飲酒、買い物、ギャンブルでは解消できません。
しかし、ストレス発散の手段としてこれらに依存する看護師さんが多いです。
その結果、さらに苦しむことになりますので、これらを避けるようにしてくだいさい。
できるだけ長く同じ職場で働き続けるためにも、転職のさいには情報収集を徹底しましょう。