■デイサービスの事業所は依然増え続けている?
高齢社会が進んでいる影響から、デイサービスの施設は依然として増え続けています。
デイサービスの利用者も急ピッチに増えていまして、すでに160万人を超えています。
過去10年間で100万人以上も利用者が増えており、驚異的な伸びを示しています。
要介護認定を受けた人たちの3人1人にの割合でデイサービスを利用されています。
ちなみにデイサービスの事業所は平成24年の段階で35000施設を超えています。
10年間で約26000以上施設が増えており、今後しばらくは継続しそうです。
というのも消費増税により景気が冷え込み、多くの企業が積極的に事業を展開することを
控えています。このため金融機関は融資先を確保するのに苦労しているのです。
過去には、リーマンショック前後に大手金融機関は貸出を制限していました。
そうした状況にありながらも、デイサービスのような介護関連の事業に関しては貸出して
いましたので、この時期にデイサービス事業に参入する動きが活発化しています。
介護関連の新規事業を始める場合、他の事業よりも銀行の与信は厳しくないようです。
不動産を持ってる方に積極的に介護関連の事業を起ち上げることを勧めているようです。
このため、今後しばらくはデイサービスの事業所が増える可能性は高いとみています。
■デイサービスの人員基準について
デイサービスは人員基準が法によって定められています。
必ず利用者に合わせて必要な従業員を配置しなければいけません。
●デイサービスの人員配置(利用定員が10人以上)
1.管理者 1名(常勤)
2.生活相談員 1名以上
3.看護職員 1名以上
4.介護職員 1名以上
5.機能訓練指導員 1名以上
●小規模デイサービスの場合(利用定員が10人以下)
1.管理者 1名(常勤)
2.生活相談員 1名以上
3.看護職員もしくは介護職員 1名以上
4.機能訓練指導員 1名以上
また看護師さんは、通所介護の単位ごとに、1名以上配置しなければなりません。
デイサービスの営業時間(8時間営業なら8時間)を通じて勤務する必要があります。
基本的に利用者10名以下の小規模の事業所は、看護師さんと介護士さんのどちらか一人
を雇えばよいので、こうした施設で働く看護師さんは、看護と介護の仕事を兼務します。
■デイサービス看護師の人気が高い理由とは?
デイサービスを事業として始めるにあたり、各自治体が定めている通所介護指定事業所
の基準として看護師を最低何名以上配置しなければならないという決まりがあります。
しかし、それほど自治体が定める条例が厳しいわけでもありません。当然厳しすぎれば
「デイサービス」を事業として始めようとする人がいなくなってしまいます。
大抵の場合、上述したとおり最低1名以上の看護師を配置すれば良いケースが多いです。
またデイサービスで働く職員の大半が介護士さんです。
このため看護師さんの数は少なく、離職率が低いので中々空きができません。
募集がかかると応募が殺到するので、看護師さんの仕事の中でも人気が高いです。
このため、これほどまで都会を中心にデイサービスの事業所が増え続けても、それに比例
して求人数が増えないのは、こうした理由からです。とはいってもこれからは厳しいです。
地域によっては乱立しすぎて、利用者さんの奪い合いになっています。
事業主に資金を融資する側の銀行はこうした点を調べないで、融資しているのでしょうね。
恐らく、高齢化が今後も進むから、大丈夫だろうくらいに考えているのでしょう。
しかしデイサービスのような介護関連の事業であっても、安泰である時代は終わりました。
よりサービス業として側面を打ち出して、利用者さんを集めるのに必死です。
施設内もまるでリゾートホテルの中と錯覚してしまうような施設もあります。
デイサービス事業の運営はこれからさらに事業所が増えることを考えると厳しいですね。
■デイサービスは介護士を中心に雇用される
デイサービスの施設内には、介護士さんや看護師さん以外にも、色々な資格をもつ人達が
働いており、利用者の数に合わせて職員の数も増減することになります。
経営側は他の有資格者より賃金基準が低い介護職員を多く雇用しようとします。
そうすることで人件費を極力抑えることができるからです。
ですので、職員全員あわせて20人程度の施設では、正規の職員として働く看護師さんの
数はせいぜい多くて2人くらいで、それを超えるとパートの看護師さんで補います。
このため慣れるまでは何かと不安な点も多いですが、すぐに慣れます。
■デイサビース看護師の求人を探すさいの注意点
もし自治体側が「利用者10名に対して常勤看護師を1名以上配置する」と、いった具合
にきちんと定めていない場合、他の施設と兼任する形でも通ってしまいます。
そうした施設で働くことになると、 本来であればやらなくていいことまでやらされること
になりかねません。とくに非常勤看護師の場合は注意しなければなりません。
ブラックな施設を避けるためにも、求職活動のさいに求人先が雇用している看護師さんの
数も確認しましょう。看護師さんの数で事業に取り組む姿勢が判断できます。