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■スタート当初は人気の資格!


介護保険制度が2000年4月1日にスタートした時と現在では、介護業界を取り巻く
環境は大きく変わっています。残念ながら医療業界と一緒で厳しい状況にあります。


その当時は長期間にわたって「高齢化」が進むとされていたので、介護業界には大きな
投資が入り、業界全体が大きく発展するといったことが言われていました。


このため将来性のある資格として「ケアマネージャー」の資格は人気がありました。


このため看護師さんの間でもケアマネの取得された方が少なくありません。


しかし、残念ながら看護師さんが「ケアマネージャー」の資格を取得することによって
得られるメリットは限られています。特に病棟勤務の場合はあまり意味がありません。


また資格手当はどんなによくても数千円程度なので、年間にして10万円を超えること
はありません。このため資格勉強のモチベーションを維持するのが困難です。


また介護業界を取り巻く環境は良くなるどころか逆に悪くなっています。


介護報酬が削減されてしまった影響から、今後さらに施設の経営が厳しくなります。


ちなみに気になるケアマネージャーとして働く人たちの平均年収は、367万円です。
看護師さんの平均年収が472万円なので、その差はかなり大きいですよね。


しかも仕事は膨大にありますし、利用者・利用者家族、施設、医療機関、行政機関との
間に入り、交通整理をするように、コミュニケーションを取らなければなりません。


曖昧に仕事を進めていくと必ずといっていいほどトラブルが起きます。


ですので、人間関係に強い方でなくては正直務まりません。言いたくないことも時には
言わなければなりませんし、とにかく精神的なタフさが求められます。





■難易度が高く費用対効果が低い?


ケアマネージャーの資格は、かなり難易度が高いです。


年々コンプライアンスの厳格化が進んだことによって、試験の難易度も比例するように
高まったことから、合格率は低下しているので、正直取得するのはかなり大変です。


また合格率も低下していますので、看護師さんの間では人気が低下しています。


ですので、安易に取得を目指すのはオススメできません。


大変な思いをしてまで取得すべき資格であるのか、真剣に考える必要があります。


例えば給与に不満を抱いているため、ケアマネージャーの資格を取得して転職しようと
検討しているとします。そこでケアマネージャーの平均給与と比較します。


多くの方がケアマネージャーとして働いている方たちの平均給与を見て驚きます。


看護師さんの平均を比較した場合、看護師さんの方が圧倒的に高いです。


ですので、ある時期を境にケアマネージャーを目指す看護師さんが激減しました。





■資格取得しても前途多難!


上述した理由から、あまりにも年収に差があることから、看護師からケアマネージャー
として看護業界へ転職するケースは非常に少ない点も問題の一つとされています。


しかし、仕事のやりがいは非常にありますし、沢山の人達と接することが出来るので、
人と接することが好きな人にとって、ケアマネージャーは魅力的な仕事です。


絶対にに無くてはならない重要な仕事をケアマネージャは担っています。


そして病棟でも高齢患者さんの数が急速に増えていますので、ケアマネージャーの資格
を取得することによって得られるメリットは決して小さくありません。


またケアマネージャーの資格を評価してくれる病院は資格手当を支給してくれるところ
もあります。しかし、病院勤務では「基本調査」の仕事しかありません。


しかしそれでもケアマネージャーとして働きたいという思いから、介護関連施設へ転職
することを検討されているとします。残念ながら求人は決して多くありません。


しかも介護施設では「経験」のあるケアマネージャーを優遇する傾向が強いので、経験
がなければ、雇用される可能性はほとんどありません。これが偽らざる真実です。


もしそれでも介護関連施設で働きたいと考えるのであれば、看護師として数年間働き、
仕事に慣れてから、上司に相談するなりして、少しずつ進めていくと良いでしょう。