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■育児休暇を取得するまえに知って欲しいこと


育児休暇を取得することによって、育児に専念することができるわけですが、その間は、
当然お給料は支払われませんので、お金についてもしっかり準備する必要があります。


旦那さんのお給料で十分生活できるのであれば、全く問題ありませんが、若いご夫婦の
場合、旦那さんのお給料だけでは生活するのが難しいケースが多いです。


預貯金を切り崩しながら生活するとなると、何かと心細いですよね。


しかし、育児休暇を取得すれば、病院側からはこれまでのように「お給料」は支払われ
ませんが、「雇用保険」から、育児休業給付金として手当が定期的に支払われます。


ちなみに産後休暇に入る直前までのお給料は、締め日までの分を給料日に支払われます。


産前・産後休暇分に関しましては、産前6週、産後8週分が出産日を起点に出産日から
56日後に指定口座に支払われ、1カ月検診が終えたら職場に以下の書類の提出します。


(1)育児休暇の書類

(2)母子手帳のコピー

(3)振込先の通帳のコピー



育児休暇中は「雇用保険」から1カ月のお給料の2分の1相当額を2カ月分、2カ月に
1回ペースで振り込まれます。これで心にゆとりをもって、育児に専念できます。


また、育児休暇中も、勤務先の病院に2〜3カ月に1回ペースで職場を訪問しましょう。
そこで、近況を報告します。そうすることで復職後もスムーズに行えます。


法律では原則として1年から1年半は育児休暇を取得できますが、あっという間に終わ
りますから、その間に色々と準備しなければなりません。


もし職場に託児所がない場合は、保育園にお子さんをあずけなければなりません。


出来れば出産前に市役所に出向き、窓口にて利用できる「 行政サービス 」について、
きちんと説明してもらいましょう。そうすれば間違いありません。


電話や市役所のホームページの文章を読むだけでは、自分の都合よく解釈し、期待して
いたサービスが受けられなかったなんてことになりかねませんので、注意して下さい。





■出産をきっかけに看護師を辞めてしまう人も多い


どこの病院も人材不足に苦しんでいますので、できるだけ早期に復帰してもらいたいと、
思っているはずですから、復帰後の勤務体制も育児休暇中にしっかり検討して下さい。


例えば、病院に託児所があれば24時間子供を預かってくれるケースが多いです。


このため、夜勤を行わないといけない病院が少なくありません。


しかし、病院に託児所がなければ一般の保育園では夜間はお子さんを預かってはくれま
せんので、夜勤は困難です。復帰後の働き方についても、上司に相談しましょう。


当然ご家族にも協力してもらわないと、仕事と家庭を両立することは困難です。


しっかり、旦那さんと話し合って、お互いが納得したうえで、復帰しましょう。





■出産をきっかけに看護師を辞めてしまう人も多い


出産をきっかけに育児休暇をとらずに退職してしまう看護師さんが少なくありません。
とくに初めて出産される方に多いのですが、これは非常にもったいないです。


子育が一段落するまでにかなりのブランクが生じてしまいます。数年後今より良い労働
環境が整っているか、誰にも分かりませんし、良くなっている保証はありません。


時間があまりにも空いてしまうと復職するのをためらってしまいます。


人によっては子供を預けて働きに行くことに対して罪悪感を感じてしまうようです。


そうなると必然的に潜在看護師になってしまいます。そして、看護師の仕事と全く関係
のない他のパートの仕事に就いてしまうケースが非常に多いです。


大変な思いをして看護師の資格を取得したわけですから、本当に勿体無いですよね。





■育児休暇後も働きやすい職場とは?


しかし、育児休暇を取得すれば、復帰後に同じ条件で働くことができます。


また、育児休暇が明けても働ける職場が多いですし、不安なく育児に専念できます。


ですので、育児休暇制度を利用して退職することを避けたほうがいいです。


一定の期間がすぎれば復帰することになりますが、託児所のある病院なら仕事と家庭を
両立させることができますし、現に多くの看護師さんがそうしています。


人材不足を解消するために託児所を新設する病院が増えています。


こうした病院は家庭を持つ看護師さんが多く、子育に対する理解度が高いです。


上述した理由から、24時間営業の託児所が施設内にある病院が一番理想です。


また職場に結婚・出産を経験された看護師さんが多い職場は働きやすい傾向にあります。
逆に独身者ばかりの職場は、出産・子育てに理解が低いケースが多いです。





■託児所がある病院で働くメリットとは?


しかし、現在勤務されている病院に託児所が無い場合が多いです。


こうした場合は復帰した後に仕事と家庭を両立させるのは簡単ではありません。


状況によっては、育児休暇を取得することなく、退職することを余儀なくされることに
なりますが、看護師という仕事に誇りを持っている方は簡単には退職しません。


旦那さんのお給料で十分生活できる方は良いですが、そうでない場合は、看護師として
生活のために働く必要がありますので、託児所がある病院が必須となります。


最初から託児所がある病院で働けば、育児休暇をしっかり取得し、出産した後も育児の
ことを心配しないですみますので、無理なく安心して働くことができます。