看護師資格を取得しても看護師として働かない人は意外に多い?
大変な思いをして「看護師国家試験」に合格したにもかかわらず、実際に看護師として働くことなく他の道へと進む人たちもいます。
ちなみに平成27年度は、60,947人が受験し、実際に合格されたのが54,871人です。合格率が90.0に達していまして、ここ数年は非常に安定しています。
これだけ沢山の人たちが看護師国家試験に合格しているにもかかわらず、依然として看護師不足は解消されていません。
意外に思われるかもしれませんが、看護師国家資格を手にしたとしても全員が病院や診療所などの医療機関で看護師として働いているわけではありません。
理由は色々ありますが、例えば病気や怪我などで長期間にわたって就職できなかったり、ご家族の介護などを理由に就職しなかったり、こうした厳しい現実があるんですね。
看護の分野とは異なる分野に就職してしまうケースも少なくありません。驚くべきことに看護師の資格は取得していても臨床経験がない方も結構います。
未経験可の看護師求人は少なくない?
こうした深刻な看護師不足が深刻な状況にあり、日本全国で5万人近い看護師が足りないとされています。それを実証するように最新の有効求人倍率のデータ約2.8倍です。
この数字だけ見ても分かるとおり、看護師さんの求人は沢山あります。
ですから、看護師資格を取得していれば求人先は豊富にあります。つまり未経験者にも就職するチャンスは大いにあるということです。事実「未経験者可」の求人もあります。
看護師資格を取得してから医療機関に勤務することなく、一般企業に勤めていた場合「看護師として働いてみたい」という思いにかられる方も少なくありません。
しかし、看護師として病院に転職したいと考えれば考えるほど臨床経験が無いという事実が重くのしかかり、転職活動を進めることができない方が多いです。
このためどうしても心理的ハードルは高くなります。すでに新卒ではないですし、看護師として臨床経験がまったくないので採用される可能性は低いだろうと考えます。
これが心のブレーキとなってしまいます。また仮に採用されても看護技術に自信がないので、実際に働けるかどうか不安だとういう方も多いです。
転職活動を進める前であきらめるならまだしも、内定をもらってから「やっぱりやめた」と看護師として働くことをあきらめる方もいます。これは本当に失礼な話です。
ですので、覚悟がなければ転職活動は進めないほうがお互いのためになります。しっかり検討して、それでも看護師として働きたい場合のみ転職活動を進めましょう。
入職してからどのように振る舞えば良いのか?
看護師未経験(数カ月程度の勤務経験を含む)の方が就職するにあたって大きな障壁となるのが、「 自信のなさからくる過剰な不安と心配 」です。自ら壁となってしまいます。
入職しても職場の人たちに迷惑をかけてしまうのではないかといった思いから、求職活動そのものをためらってしまうケースが非常に多く、問題を先送りしがちです。
即戦力となれるくらいの「 経験 」を積まれている方であれば、初日からバリバリと働くことができますが、看護師として働いた経験がない人はそうはいきません。
医療機関の多くが人材不足であるため、どの「 職場 」も忙しいです。このため何も出来ないことに対していたたまれなくなってしまうのです。
また、忙しい職場で時間に追われるように働いている他の看護師さんからすれば何もしないで立たれている姿を見れば、確かにいい気持ちはしないでしょうね。
謙虚な姿勢で取り組めば道は開ける
こうした問題は看護師未経験の方に限ったことではありません。職種や業界に関係なく未経験 の方は仕事に慣れるまでどうしても辛抱が必要です。
まず仕事の流れをできるだけ早く理解し、仕事で必要となる「スキル」や「知識」に関しては、何度も失敗を繰り返しながら、身につけていくしかありません。
心配しなくても職場の他の看護師さんの仕事を見様見真似で実践しているうちに身につきます。気がついたら一通りのことをできるようになっていくものです。
ですので、看護師未経験だからといって、意識しすぎる必要はありません。看護師未経験ではなく、新人看護師として謙虚に仕事に取り組むべきです。
そこで一人の看護師として職場の人たちから認められれば、スムーズに働くことができます。それまでは空気になっとっていたキャラがかなりたってますね。
ここまで耐えれば後はなんとかなります。ここまで耐え忍ぶのは簡単なことではありませんが、それまでの行動は本当に素晴らしかったと評価できます。
未経験者が必ずやるべきこととは?
看護師未経験の方は、仕事に慣れるまでは、どうしたらよいか迷うことが多いです。
そうした場合は、すぐに職場の方に教えてもらってください。
二度同じことを聞かないために必ずメモして下さい。教えられ上手が一番です。特に病棟では雑務が山のようにありますから一通りこなせるようになるまで相当時間がかかります。
「謙虚な姿勢」で尋ねれば、しっかり教えてくれますし、その姿勢が好感されると、こちらから何も聞かなくても色々と仕事のことを教えてもらえるようになります。
また、自分で納得いくまで調べるクセをつけると早く仕事がみにつき、復習することで覚えたことを忘れにくくなるので、「メモを取る」「自分で調べる」を実践しましょう。