■内科に向いている看護師さんの特徴とは?
ご存知の通り内科では、呼吸器、消化器、呼吸器、泌尿器、生殖器などの内蔵に関する疾病を専門的に治療する診療科目です。とにかく内科は、やることが多いです。
といいますのも、一口に内蔵といっても、上述した通り多種多様で実に幅広いです。このため仕事も必然的に幅引くなりますし、その治療方法も異なります。
このため、最近では呼吸器内科、循環器内科、消化器内科、感染症内科、老年内科など、疾患の部位によって診療科を細分化し、専門性を高めながら負担を分散化しています。
内科で診断して外科で手術するのが一般的であるため、常に内科と外科は連携を密にし、手術を行なう必要がある場合は、外科に回され外科治療として外科医が執刀します。
また点滴や投薬によって回復が見込める疾患の場合は、内科医が継続して治療します。
内科では患者さんの症状が回復していく過程を実感しにくいです。
例えば検査によって数値の変遷過程から患者さんが回復している様子は把握できますが、外科のように自分の目で確かめながら怪我が治る過程を把握することはできません。
内科での看護師さんの仕事についてですが、言葉は悪いですが非常に単調です。
バイタルチェックを中心に患者さんとのコミュニケーションや顔の表情などから、症状の変化を読み取るスキルが必要とされ、基本的に日々同じことを繰り返します。
また外科のように手術がないので、看護師としてのスキルアップに不安があります。
このため、キャリア志向が強くて、変化を求める看護師さんには向いていません。
また上述した理由から患者さんとの会話が苦手な人には、仕事が苦痛かもしれません。それくらいコミュニケショーンが重要ですし、人の話が聞けない人は務まりません。
患者さんと、しっかりコミュニケーションを取りながら適切な看護をしたいと考えてる看護師さんに内科は向いています。それくらい内科は人間力が問われます。
■内科で働くメリット・デメリットとは?
上述した通り、最近の総合病院は、循環器内科、消化器内科、神経内科など、しっかり細分化されているため、それぞれの病気に合った看護技術・知識を身につけます。
このため、必然的に専門性が高くなるわけですが、一方、個人経営のクリニックでは、異なる症状の地域住民が大勢訪れるので、どうしても幅広い知識が必要になります。
外来の内科は病棟とは異なり、入院患者さんと接する機会は少ないです。
このため、患者さんの症状をきちんと把握することが難しいです。また、細かい雑務が沢山あるため、常に頭の中を整理しながら働かないと、いつまでも前に進みません。
内科での看護師さんの仕事は、確かに単調かもしれませんが、色々メリットがあります。夜勤がないことを理由に外来のみのクリニックを選ぶケースも少なくありません。
どこの病院でも「業務効率」を高めることを強く求められますので、患者さんとの距離は遠のくばかりですが、患者さん側からすれば病院の対応に不満を感じています。
このため、クレームが生じやすくなり、様々なトラブルの原因になっています。
そうした状況にありながらも、内科では患者さんとしっかりコミュニケーションを取りながら看護する体制がどこの病院でも整っていますので、やり甲斐があります。
こうした点に魅力を感じる看護師さんは実際に少なくありません。
しかし、分業化されたことで以前ほどではないにしろ、急性期病院で働く看護師さんは、非常に忙しく、患者さんの入院期間も年々短くなっているにが現状です。
つまり、挨拶程度のコミュニケションを取ったら終りとなるケースが増えています
そうなると患者さんとしっかりコミュニケーションを取りながら、手厚い看護が出来る看護師さんを目指している方には余計に物足りなさを感じることでしょう。
内科では入院期間が長い患者さんが多いことから、必然的にコミュニケーションが長くなりますし、症状の変化をコミュニケーションを取りながら察知します。
このように時間をかけて看護することが多い点も魅力に感じることでしょう。
内科で働く看護師さんは仕事量は多いですが、それほど忙しいイメージはありません。それゆえに患者さんに対して手厚い看護ができるので、これも一つのメリットです。
忙しいほうがやりがいを感じる方も多いでしょうが、内科は働きやすい職場です。
また看護研究に真剣に取り組んでいる方は、あまりにも忙し過ぎる診療科で働くことになると、研究会に参加するのが難しくなりますので、その点内科は魅力的です。
内科なら、研究会に参加するための時間を取ることが出来ます。
■内科で看護師として働く魅力とは?
内科クリニックでの、主な仕事は医師のサポートです。
このため、注射や点滴をする程度が圧倒的に多いのが特徴です。
患者さんによっては、定期的にクリニックを訪れる方も少なくありません。
慢性的な持病を抱えている患者さんも少なくないので、コミュニケーションをしっかり取りながら、経過を把握することができます。この点も非常に大きな強みです。
また外来でも、内科では地域の方々とコミュニケーションを十分取ることができます。しかし上述したとおり患者さんの症状が回復していることを実感するのが難しいです。
こうした理由から、内科で働く看護師さんは、余計に患者さんとコミュニケーションを取りながら、患者さんの症状の変化を把握する力がどうしても必要となります。
内科では、時間をかけて治療するのが基本であるため、外科のように手術を受けることによって、目に見える形で患者さんが回復に向かう姿を目にすることはありません。
仕事についてですが、「ルーティン作業」が占める割合が非常に多いです。このため、単調に感じるかもしれませんが、実際にはバラエティに富んだ魅力的な職場です。
またバイタルチェックの他は、医師の指示に従って投薬を行ったり、患者さんの症状を随時医師の先生に伝えたり、注射や点滴を打つなど、バラエティに富んでいます。
コミュニケーションを取るといっても、やはりどうしても限度があります。
合間を縫って患者さんとコミュニケーションを取ります。そして病変に備えます。
若い看護師さんを中心にルーティンな作業が嫌いな人は沢山います。
ずっと内科で勤務していると、コミュニケーション能力や危険察知能力は高まります。ただし看護技術を高めるなど「スキルアップ」は、非常に難しいのが現状です。
患者さんの治療に関してですが、他の診療科よりも単調そうに見えて奥が深いです。
最後に気になる内科で働く看護師さんのお給料についてですが、基本給が25万円から30万円程度です。年収で見た場合は、360万円から420万円程度が一般的です。
残業が少ないなど、他の診療科と比較しても、のんびりしたイメージがあります。