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■消化器科の役割とは?


ご存知のとおり「消化器科」は、「胃潰瘍」や「胆石症」、「胃腸炎」といった消化器
の疾患を専門に診察・治療する診療科で、人によっては胃腸科という人もいます。


消化器科で診療の対象とされている臓器は以下の通りです。



●食道

●胃

●十二指腸

●大腸

●肝臓

●胆のう

●すい臓



また、消化器科で取り扱う疾患主な症状についてですが、胸やけや胃もたれ、吐き気、
胃痛、腹痛などがあり、人によっては「自覚症状」がない場合も少なくありません。


このため、患者さんが消化器科を訪れて専門医に診てもらったときには、症状がかなり
進行してしまっている場合も多く、その対応に追われることになります。


もし患者さんが以下の症状を訴えた場合は消火器科が適していると考えられます。


●下痢

●便秘

●血便

●黄疸

●食欲不振

●急激な体重減少



こういった症状は、特に中高年の男性に多く見られますので、中高年の患者さんには、
「定期検診」を受けることを勧めて、病気の早期発見を患者さんに促します。


この年代に入ると、仕事で重責をになっている方が多いので、過度の緊張感とストレス
によって、消化器系の臓器に負担がかかり、重度な疾患を患うリスクが高いです。


そうならないためにも、患者さんには生活習慣を見直してもらう必要があります。


しかし残念ながら症状が改善されると、すぐに人は健康の大切さを忘れてしまうので、
定期健診だけでも、きちんと受けてもらうように、啓蒙していく必要があります。


消化器科の病棟の雰囲気については、比較的明るい雰囲気のところが多いです。


消化器科の患者さんは、他の内科系の病棟と比較しても、疾患の治りが早いです。


深刻な痛みを訴えて、何とか自力で病院を訪れた患者さんであっても、短期間で症状が
劇的に回復し、あっけらかんと退院していく患者さんが多いです。


退院していく患者さんを見送るのは、看護師として誇らしい気分になれますね。





■消化器科での主な仕事について


消化器科では、内科的治療よりも外科的治療を行うこ方が圧倒的に多いです。


このため看護師さんは、「医療補助」の仕事だけではありません。


手術のための準備はもちんのこと検査や処置、看護を行うことになります。このため、
消化器科で働く看護師さんは、精神的なストレスに苦しめられるケースが多いです。


医師の先生は、術後にも創部のガーゼ交換を行いながら終結の具合や創部の状態などを
細く監察するため、創部のガーゼ交換は、看護師さんにとって重要助仕事となります。


手術前に必ず医師の先生から患者さんとそのご家族に手術について説明します。


しかし患者さんは医師の先生には遠慮してして聞きたいことを聞けずに説明が終わって
しまうことも多いため、看護師さんは後になって質問されることも多いです。


その際にわからないことがもしあれば、必ず調べてから患者さんに伝えてください。


後々トラブルになることは絶対に避けなければいけませんので、曖昧なことを言っては
いけませんし、調べますといって、時間を置いてしまうのもいけません。


また、剃毛や浣腸、マーゲンゾンデの挿入、バルンカテーテルの挿入などがあります。


基本的に腸が正常に動いていないと水分を摂取することはできません。


言うまでもなく排ガスの有無は、非常に重要で、その後の経過に大きく影響するので、
術後に必ず「排ガス」の有無をきちんと確認しなければなりません。


手術は段取りが何より大切ですが、医師の先生方には、それぞれこだわりがあります。


補助する側の看護師さんにとっては、どうでもいいことかもしれません。


確かに面倒なことも多いですが、それに合わせてしっかり準備する必要があります。


こういったことを繰り返すことによって、段取りが良くなり、機敏に動けるようになり、
ワンランク上の看護師として、周囲からも頼られる存在となります。


それまでは、怒鳴られながら右往左往するかもしれません。しかし、術前・術後の看護
については、しっかり学ぶことができますので、苦労する価値があります。





■消化器科で働く看護師さんに求められるものとは?


基本的に消化器科は外科の仕事が中心であるため、術後の患者さんの容態や症状の経過
を観察しなければなりません。このため適切な判断が瞬時にできるようになります。


これは看護師として長期間にわたって働く上で非常に重要なスキルです。


消化器科では病気の早期発見のために内視鏡をはじめ、X線造影、MRI、超音波といった
医療機器を使用しながら検査を行なうため、医療機器の取り扱いも深く学べます。


実際に検査を行なうにあたって、看護師さん自ら患者さんにきちんと検査内容について
説明し、検査を行っている間は患者さんの痛みを最小限に抑えられるようします。


このため消化器科で働く看護師さんは、一段上の専門知識やコミュニケーション技術、
観察力や段取り良く仕事を進めることができる能力が求められます。


術後に行われるバイタルチェックは、患者さんの異常を早期発見するうえで非常に重要
でして、そのためにも積極的に患者さんとコミュニケーションを取る必要があります。


患者さんの何気ない言動や動作を見逃すことなく、しっかり観察しなければなりません。
そして、病状を把握したうえで異常がなければ、その点について医師に報告します。





■キャリアアップを目指す方にピッタリ


一般の内科病棟と比較すると消化器科で働く看護師さんのほうが忙しいです。そして、
術後の看護に関しては、責任が問われますので、強いストレスを感じる方が多いです。


また、患者さんが順調に回復し、退院することになっても、喜んでいられません。


「退院指導」も消化器科で働く看護師さんにとって重要な仕事の一つとなります。


上述したことからもお分かりいただけるかと思いますが、消化器科で働く看護師さんは、
他の診療科と比べると、より幅広い領域における専門的な知識がどうしても必要です。


ワンランク上の看護師を目指してキャリアアップするなら最適の診療科の一つです。


職場では毎日働きながら勉強をする機会が沢山ありますし、消化器科で取り扱っている
色々な疾患の看護についても幅広く経験を積めるので、非常にやりがいがあります。


気になる消化器科で働く看護師さんのお給料についてですが、外来やクリニックは夜勤
がないので、病棟で働く看護師さんよりも低目に設定されています。


また、病院のある地域や看護師としての経験などによっても大きく異なりますが、
月給で25万円から30万円、年収で380万円から450万円程度が一般的です。
 
 
看護師の平均年収:472万円、月給33万円を目安に判断されるとよいでしょう。





■がん患者の対応の難しさとは?


消化器科は、基本的に外科的治療が多いですが、末期の胃がんを患っている患者さんが
入院している病棟でもあるので、適切な対応が出来るようになるには時間がかかります。


特に末期の胃がんの場合、吐き気と嘔吐を常に繰り返すことになります。


一定の時間をおきながら鎮痛薬の注射するわけですが、徐々に効かなくなります。


胃がんに限らず末期ガンに苦しむ患者さんの多くが激しい痛みや吐き気を訴えます。


化学療法や放射線療法による副作用やがん特有の痛みが生じると、その対応に追われる
看護師さんの精神的なストレスも当然大きくなるので何かと大変です。


また、消化器に疾患を抱えている患者さんの中には、好きなものが食べられなかったり、
一定の期間「絶飲食」を強制させられるケースも少なくありません。


疾患が疾患なだけに消化器科は食事に関する不満を抱えている患者さんが多いです。


人によっては怒りを爆発させ、クレームに発展することもあるので、注意が必要です。


患者さんの痛みを抑えるために看護師さんによる精神的ケアが非常に重要です。