■大学病院で働く魅力とは?
「大学病院」のような大型病院は、医療機器は最新鋭のものが揃ってますし、設備なども
素晴らしいので、最高の環境で患者さんに医療サービスを提供することが出来ます。
こうした環境で働けるのは、看護師として非常に魅力的ですよね。
また、大学病院では単に医療サービスを提供しているだけではありません。
多岐にわたって医療に関する高度な研究および開発が行われていますので、大学病院にて
看護師として働けば、ワンランク上の看護技術や知識を身につけることができます。
こうした点は、間違いなく大きなメリットの一つです。
ですので、キャリアアップを目指している看護師さんに大学病院はぴったりの職場です。
事実、看護の仕事に関する意識の高い看護師さんが沢山働いていますので、こうした人達
と同じ職場で一緒に働くことによって、大いに刺激を受けると思います。
大学病院では院内研修が充実しているので、医師や看護師の育成にも力を入れています。
このため、看護師さんの仕事についても、一般の病院とは質が明らかに異なります。
実際に認定看護師や専門看護師の資格を取得し、すでに資格を生かして職場で働いている
方も沢山いますし、将来的にこれらの資格取得を目指している方も沢山います。
大学病院では、看護師さんのキャリアをサポートする体制が充実している所も多いので、
長期的な「キャリアプラン」にあわせて働くことができる点も非常に魅力的です。
また、目標となる先輩も多いので、高いモチベーションを維持できます。
■大学病院の待遇面について
ちなみに大学病院のお給料は一般病院よりも高めに設定されていると言われていますが、
その理由は、以前は国公立大学の病院で勤務する=国家公務員と同じ扱いでした。
しかし、国立の大学病院はすでに文部省管轄下から外れて独立法人となっています。
このため現在では「準公務員」扱いとなっており、一般の民間病院よりもお給料などは、
若干低目に設定されていますが、国立病院の社会的信用の高さは比較になりません。
また、国公立の大学病院の看護師さんの平均月給及び年収(35歳)についてですが、
一番低いところで月給が30万円前後、年収が450万円前後となっています。
一番高いところで、月給が35万円前後、年収が550万円前後となっています。
平成25年度の看護師さんの平均年収が476万円(38歳)となっています。
夜勤手当は比較的高めに設定されていますが、全体的に見ると一般の民間病院より低いと
されていますが、繰り返しになりますが、「社会的信用」は非常に高いです。
また私立の大学病院は、大学の規模によって差がありますので、一概には言えませんが、
それでも国公立病院よりも高めに設定されているケースが少なくありません。
しかし、国公立病院のほうが年金や退職金などの福利厚生面が非常に充実しています。
■大学病院の優れた福利厚生について
また、女性の妊娠、出産、育児に対する理解度が深いので、育児休暇も最長で3年取れる
など、マタニティ・ハラスメントが社会問題となっている現代では理想的な職場です。
看護師寮がすぐ近くにある大学病院もありますので、食生活も寮の食堂がありますので、
栄養バランスが崩れる心配もありません。一人暮らしでは到底できません。
お金も貯まりますので、寮がある大学病院は一石三鳥くらいのメリットがありますので、
一般病院で働いている女性看護師さんが羨むほど福利厚生が恵まれています。
地方にある大学病院では、コンビニやレストラン、銀行ATM、郵便局、各種チェーン店
が施設内にあり、しかも大学病院の周辺に映画館や大型スーパーがあります。
このため、仕事の行き帰りにすべての用事を済ませることが出来てしまいます。
生活する上での利便性が非常に優れている点も大学病院で働くメリットです。
看護師として大学病院働くメリットがあれば当然デメリットもいくつかあります。
■国立大学の看護師求人はなぜ少ないのか?
まず看護師として大学病院で働きたいと思っても、求職活動が容易ではありません。
といいますのも、基本的に医学部がない大学は当然大学病院ではありません。
つまり、大学病院は大学の医学部と病院が一つのセットとなっています。
実際に大学病院が果たす役割は以下のとおりとなっています。
(1)「大学としての役割」
医療従事者を育成するための教育施設
(2)「病院としての役割」
最先端の医療を研究・開発し、高度な医療サービスを提供する医療施設
ご存知のとおり、医学部がある大学は敷地面積が非常に大きいです。
このため、大学病院の施設そのものも非常に大きいので、診療科も沢山あり、それにとも
なって病床数も多いので、医療の総合デパートのような役割を果たしています。
また、医師や看護師、薬剤師など医療に従事する人達が沢山働いています。
一般の民間病院よりも大所帯です。国立病院だけでも今現在日本国内に143あります。
また病床数が全体で55000以上あって、職員(常勤)だけでも58000人います。
一方、大学医学部・附属病院の状況についてですが、国立大学が42、公立大学が8、
私立大学が29、合計で79校となっていますので、それほど多くありません。
大学病院の多くが特定病院としての認可を受けていることから、医療のエキスパートたち
が多数在籍していま。看護師さんはそうした人たちと常に連携して働いています。
そして、チーム医療の橋渡し役として大きく貢献しています。
■大学病院は地方に少ない理由とは?
基本的に大学病院は、東京や大阪などの大都市圏に集中しています。
地方は国公立大学以外の大学で医学部がない地域もありますので、看護師求人に大きな差
があります。つまり住んでいる地域には大学病院がない場合も少なくありません。
車で2時間かけて通う覚悟があれば、どこに住んでいても通勤は可能ですが、肉体的にも
精神的にも非常にハードは看護師さんの仕事で、それは難しいですよね。
例えば風邪をひいてしまい、頭がフラフラする状態でで2時間も運転できませんよね。
お住まいになられている地域によっては、希望にあった求人を探すのが難しいです。
「えっ?引っ越せばいいんじゃないの?」と、東京や大阪に住んでいる方は思うかもしれ
ませんが、地方では都会で暮らすようにはいきません。色々なしがらみがあります。
例えば結婚されている型の場合、旦那さんの仕事の関係で引っ越すことができないことも
あります。地方に住んでいるがゆえの問題がある場合、大学病院で働くのは難しいです。
■大学病院で働くには?
大学病院は最先端の医療サービスを提供しているからといって、実際に大学病院で働いて
いる看護師さんすべてがキャリア志向の高い方ばかりではありません。
ですので、最先端の知識についていけるか心配する必要はありません。
一日も早く職場の雰囲気になれ、積極的に学ぶ姿勢をアピールすれば、周囲の人達が必要
な知識や技術を教えてくれますので、仕事に取り組む姿勢が何より大切になります。
仕事を一通り覚えたら、それでお終わりというわけにはいきません。
大学病院は常に最先端の医療の研究・開発を使命としているので、スキルアップを求めら
れます。そのたえに常に医療と看護の知識と技術を高めていかなければなりません。
大学病院では、学習意欲の高い看護師さんをバックアップする体制が整っていますので、
非常にやりがいがあります。キャリアアップを目指す看護師さんに向いています。
もし、大学病院に就職を希望するのであれば看護師求人サイトの利用が必須となります。
求人が常時出ているわけではないので、長期的に求職活動を進める必要があります。