■なぜ血圧を測定するのか?
血圧測定を行なうことにより、患者さんの健康状態を把握するために利血圧計などを利用
して数値化して計測することができるので、誰の目から見ても明らかになります。
体からの発せられるサインを見逃さないためにも血圧測定は非常に重要です。
また血圧測定はバイタルサインのチェックの一環として行われます。
定期的に患者さんの血圧を測定することにより、平均血圧値を把握しなければなりません。
普段計測される値を基準とすれば、血圧が上昇ているのか下落しているのか即分かります。
以前はどこの病院も「水銀血圧計」を使用していたのですが、最近は時代の流れからか、
どこの病院でもデジタル化が進んでおり、電子血圧計を使用している病院が多いです。
水銀血圧計を使用すると、測定するさいにずっと看護師さんは中腰で計測しなければなら
ないため、血圧測定だけで腰痛になるくらい腰への負担が大きいとされていました
毎日のことなので、ちょっとしたことが積み重なって、ある日突然激しい痛みに襲われる
ことも少なくないことから、職場での腰痛予防は自らきちんと行なう必要があります。
そうした中で今では当たり前の電子血圧計も世に出たときは非常に画期的でした。
患者さんの腕に血圧計のマンシェットを巻いてボタン操作だけで完了します。
患者さん一人当りの血圧測定にかかる時間が大幅に短縮できるようになりましたので、
看護師さんも中腰の状態を保つにあたって、より短い時間ですむようになりました。
時間が短縮すれば、その空いた時間を他の仕事に回せるので、業務効率も良くなります。
ただしデジタル血圧計も万能ではありません。患者さんによっては腕が拘縮しているため、
血圧を測定しにくい場合もありますので、色々と工夫しながら計測していきます。
■血圧が変化するしくみとは?
基本的に血管は気温によって微妙に伸び縮みすることから、気温が温かければ血圧は低下
します。反対に寒ければ血圧は上昇しますので、この点も考慮する必要があります。
血圧は、血液が血管を流れるさいに生じる圧力のことでして、心臓がポンプのように収縮
しながら、血液を送り出す際に血圧は最も高くなり、これを「収縮期血圧」といいます。
また、心臓が拡張することによって全身を流れていた血液は心臓に戻ってくるわけですが、
そのさいに血圧が最も低くなり、この状態を「拡張期血圧」といいます。
「収縮期血圧」は、立位、座位、臥床で血圧が高く、反対に「拡張期血圧」は立位、座位、
臥床で血圧が低くなるといわれています。その点を考慮して計測する必要があります。
そして、血圧測定における「高血圧の判断基準」についてですが、多くの病院では、
収縮期血圧で140mmHg以上、または、拡張期血圧90mmHg以上で高血圧と診断されます。
ありがちなのは、収縮期が高くても、拡張期が低いので大丈夫と判断しがちです。
最高血圧だけでなく、最低血圧に関しても注意する必要があります。
血圧測定する場所によっても、数値に大きな差が生じてしまうことが少なくないので、
計測器がはじき出す数値だけを見て判断してしまうのは非常に危険です。
最近は患者さんも家庭用デジタル血圧測定器を使用して毎日計測されている方が多いです。
色々な影響が数値に反映されてしまうので、静かな場所で出来るだけリラックスした状態
で毎日同じ時間帯に血圧を計測されることが好ましいとされています。
■血圧の基本的なしくみについて
血圧常に変化しています。特別ハードな運動しなくても、入浴、食事、睡眠といった日常
生活において欠かすことのできないこうした行為を行なうだけでも、変化します。
血圧が変化しやすいのは入浴、排便、食事などや睡眠時などによって大きく変化します。
また血圧を測定するにあたっての注意点ですが、正確な数値を測定するためにも測定する
前に出来るだけ緊張状態から解放され、「リラックス状態」を保つ必要があります。
少し安静の時を持ち、同じ腕、同じ時間、同じ姿勢などの条件を
一定にした状態で測定するとより、正確な血圧値を測定することができます。
また病室にて患者さんの血圧を測定する場合は、ほぼ同じ条件で測定することになります。
職場では業務の効率化を良くするために、一定の時間に患者さんの血圧を測定します。
患者さんは毎回同じ姿勢ですが、ただ機会的に計測しても意味がありません。
時間的に余裕がないので、厳しいですが何気ない会話や表情の変化までチェックしながら
計測してください。そうすることで患者さんの容態の変化に気づきやすくなるからです。
ほんとうにちょっとしたことなのですが、意識するだけで全然違います。
バイタルサインをチェックする一環として血圧測定があるので非常に重要です。
■アマゾンで人気の血圧計とは?
アマゾンで売れている看護師さん向けの血圧計で人気が高いのは以下の3点です。
(1)ケンツメディコ アネロイド血圧計 No.500 紺 YAMASU
(2)テルモ アームイン血圧計 ES-P2000B
(3)SANKEI卓上型水銀血圧計
■血圧を測定する際の注意点
また病院によって看護師さんの業務の進め方は微妙に異なりますが、大抵どこの病院でも、
日中に1回と夜間に1回程度の頻度で血圧測定を行っています。
もしも患者さんの容態が急変した場合は、血圧測定の頻度を増やして測定します。
デジタル血圧計のメリットの一つに連続測定機能がついている点があげられます。
この機能を利用すれば、30分おきに3回計測し、平均値を出すといったこともできます。
血圧を測定したい時間の間隔をあけながら測定できるので、大変優れものです。
ただしデジタル血圧計を装着しっぱなしだと患者さんが嫌がる場合が少なくありません。
ですので、時折デジタル血圧計を外しながら、様子を見て血圧測定を継続します。
その際に必ず患者さんに声をかけてください。ちょっとした心配りが患者さんに安心感を
与えることができますし、「自分のことを気にかけてくれている」と思ってくれます。
患者さんによっては、皮膚がただれていたり、むくみが酷い状態にあるば方もいますので、
基本的に全ての患者さんに同じデジタル血圧計を使うことはありません。