今回ご紹介させていただく動画は、
危機的状況にある医師不足の問題についての
ドキュメンタリーです。
千葉、埼玉、茨城県は医師不足ワースト3で、
当直の医師1で救急搬送と救急外来を担当
するケースが少なく無い状況です。
当直を終えて、そのまま通常勤務に入らな
ければならないほど医師不足が危機的状況
にあるだけに、いつ地域医療が崩壊しても
おかしくない状況にあります。
こうした現状を、幅広く知っていただきたく
文字起こしさせて頂きました。
6分程度の動画ですので、お時間のあるときに
でもじっくり見ていただければ幸いです。
■危機的状況にある医師不足の問題?
「女性アナウンサー」
特集「時代のカルテ」、
二回にわたり首都圏で深刻化する
医師不足と救急医療の危機的な
状況をお伝えします。
今年一月、救急搬送中の
埼玉県久喜市の男性を
二十五の病院が受け入れできず、
男性はおよそ三時間後
に死亡しました。
取材班は、この男性の
かかりつけだった
埼玉県の病院を密着取材。
そこから見えてきたものとは?。
「ナレーション」
埼玉県久喜市、
救急搬送されてきたのは、
背中に激しい痛みを
訴える中年男性。
その10分後、
隣接する茨城県からも
救急車が到着した。
埼玉県済生会栗橋病院
の地域研究センター、
入院や手術を必要としている
救急患者を二十四時間
対応している。
この夜の当直は、消化器内科の
「五十嵐悠一医師」三十二歳。
ここでは基本的に
当直の医師が一人で
救急搬送と救急外来の
両方に対応している。
理由は慢性的な医師不足だ。
「五十嵐医師」
スタッフの数、
医者の数が少ないので、
責任感がやっぱり重いですねぇ。
個人の印象としては、
まぁギリギリで何とか
回っているところが
現実だと思いますね。
■専門外の疾患にも対応しなければならない
「ナレーション」
意識障害の10代女性、
呼びかけに全く反応せず、
危ぶまれたが、検査の結果、
軽い急性アルコール中毒と判明した。
この夜五人目の救急搬送は、
脳梗塞疑いの患者、
後遺症の可能性がある
対応が難しい疾患である。
消化器内科の五十嵐医師にとって、
脳梗塞は専門外だが、
当直基本的にすべての患者
を診なければならない。
このような体制の病院は
決して少なくないという。
「五十嵐医師」
目の前で患者さんが
具合が悪くなってしまってる時に、
ほんと自分しかないと思うと、
ほんといくらでもおりますけどね。
「ナレーション」
五十嵐医師は脳梗塞疑いの患者を
集中治療室で管理することにした。
あまり知られていないが、
埼玉県の人口十万人当たりの
医師数は全国最下位の142人、
さらに茨城県、
千葉県がワースト3を占め、
首都圏全体の医師不足が
深刻化している。
夜が明けて腹部に刺すような
痛みを訴える四十代男性が
搬送されてきた。
「五十嵐医師」
イカとかしめさばとか
食べてないです?。
「患者さん」
イカは食べてないですね。
■職場は常に綱渡り状態
「ナレーション」
寄生虫や食中毒の可能性は低い、
痛みの原因をなかなか
特定できない五十嵐医師、
この朝、出勤してきた
外科チームに協力を仰ぐ。
CT画像を確認した
本田医師は異変を見つけた。
「本田医師」
そこが回っている。
ねじれているね。
(腸が)捻転している
可能性が否定できないね。
おなかを開けて、ちゃんと診て
(腸捻転を)戻す治療をした
ほうがいいと思います。
痛いですものね?
ちょっとこのままじゃ、
持たないですよね?
「患者さん」
もうつらくてしょうがないです。
「本田医師」
だめですよね?
「ナレーション」
搬送から三時間後、
緊急手術が始まった。
通常の診療と並行して
突発的な救急患者に
対応する外科チーム。
こうしたことは
日常茶飯事だが、
負担は大きい。
本田医師の予測通り
腸閉塞になっていた男性。
外科手術による素早い処置
が必要なケースだった。
「本田医師」
よかったね。
開けて大正解でした。
「患者さん」
ありがとうございました。
「ナレーション」
緊急手術は無事に終了。
実は男性は二つの病院から
受け入れ不能と言われ、
ここに運ばれてきた。
「患者さん」
混んでるとか、歯が痛くてね、
こっちはもうね、きりきり舞い
しているのにね。
■増え続ける受入れ不能
「ナレーション」
栗橋病院では、
この4年間受け入れ不能は
年間900件あまりとほぼ同じ。
一方緊急搬送は年間700件
以上も急増している。
現場がいくら努力しても
追いつかない状況だという。
「五十嵐医師」
自分もどうしても、
まぁ色んな事情で受け入れ
できなかったこととかがあるので、
根本的な問題を解決しないと、
今後も同じような問題が起きて
しまんじゃないかと思いますね。
「ナレーション」
この夜、五十嵐医師が対応したのは、
緊急搬送9人と緊急外来に訪れた12人。
当直明けは一睡もせず、
通常の勤務に就いていた。
「女性アナウンサー」
明日も引き続き、
救急医療の危機を引き起こす
首都圏の医師不足の問題点を
お伝えする予定です。
動画はここまです。
深刻な医師不足が危機的状況にあります
東京は他の県よりも多少ましですが、
やはり十分とはいえない状況です。
あまり責めたくないですが、
政府や役人の方々にこの状況を
どう思っているのか、
問いただしたい気分です。
いつもほんとうにありがとうございます。
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