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今回ご紹介させていただく動画は
毎年レントゲン検診を受けながら
肺がんを早期発見できなかった
男性を密着取材しています


不幸なことに
この男性は進行がんであったため
手術をすることができず
抗がん剤治療を続けています


あと1年はやければ、
手術を受けられたので、
高い確率で完治できた可能性が
高い点が悔やまれます。


レントゲン検診の限界について
ぜひ知って頂ければと思います。



7分程度の動画なので、
お時間のあるときにでもじっくり
見ていただければ幸いです。







■なぜレントゲン検診では早期発見が困難なのか?



「秋元優里さん」

時代のカルテ「がん医療の現場」
今夜取り上げるのはレントゲン検診です


検診で見つかる肺がんは
必ずしも早期の段階とは限りません


なぜこうしたことが起きるのか
ある男性のケースを追いました



「高田さん」

やっぱり早期発見して
自分みたいな人間を今後出しては
いけないと思うんですよね


「ナレーション」

毎年受けていたレントゲン検診で
見つかった「肺がん」は
感知できないまでに
進行していた



「金子医師」

見つかる肺がんのうちの
半分以下がですね


もうすでに転移があるとか
そういう状態で中々完全に
治療できる状態じゃない
ということですね



「ナレーション」

なぜ早期発見が難しいのか
レントゲン肺がん検診の資格
そして限界とは?


自治体や企業単位で行われている
肺がんのレントゲン検診


早期発見によって
集団の「死亡率」を下げる
いわば国策として推進されている



「肺がん検診受診者の声」
 
「早期発見だったらね
 治ると聞いてますんで」
 
 
「いざ進行してから発見すると
 後々自分も家族も大変」



「ナレーション」

会社員の高田浩二郎さん
三年前に職場のレントゲン検診で
左の肺にがんが見つかったと告知された



「高田さん」

自分はどれだけ生きるのかなって
思っちゃいましたね


すぐにでも、その腫瘍(がん)を
取れば完治できると言われたんですよね



「ナレーション」

当初高田さんは
早期の肺がんと診断され
手術を受けることになった


しかし、がん細胞が散らばるように
胸膜へ転移する胸膜播種が見つかり
手術は開始直後に中止


完治する望みは絶たれた


高田さんはそれまで毎年欠かさずに
レントゲン肺がん検診を
受けていたという


告知の一年前に向けた検診結果は
「心配なし」となっていた



「高田さん」

この一年はね
ちょっと自分にとってはですね
悔いが残るなと...


一年前に(手術)をやっていれば
肺をとって完治できていた
んじゃないかと...



「ナレーション」

なぜ高田さんの肺がんは
早期発見されなかったのか?


レントゲン画像の弱点に
国立がん研究センターの
金子医師は指摘する



「金子医師」

何でレントゲン写真で
なかなか見つかられないかというと
心臓とか横隔膜とか...


いろいろと肺(付近)には
構造がありますから


そういった所に隠れてしまう
「がん」があるわけですね



「ナレーション」

レントゲン画像の場合
左右の肺と重なり合うように
肋骨や鎖骨などの骨格そして
心臓や血管、肝臓などが写り込み
いわゆる死角を作る


胴体をスライス上に撮影した
CT画像で見ると


高田さんの肺がんの一部は
心臓や血管と重なる
死角に位置していた


がんがまだ小さい段階では
レントゲンに映らなかった
可能性がある...



「金子医師」

もっともやもやっとした淡い「がん」
それから平べったい「がん」


こういったのは
なかなか普通のレントゲンでは
見えないことが多い...


普通レントゲン写真で見つかる
肺がん患者で「T期」という
非常に早い時期...


十分に手術ができる率が
全国的に見ると半分前後なんですね


つまり検診で見つかっても
半分は「進行がん」だと
いうことですね



「ナレーション」

ほぼ死角がないこと
小さながんもを確認できることなどから
金子医師らが「肺がん検診」に
CT導入を提言してきた


国はこれまで
死亡率が低下した報告があることを
理由にレントゲン検診を標準としている


CT検診については
死亡率低下の科学的立証が
されていないとして
本格的な検討には至っていない


高田さんが飲み込んだのは
錠剤タイプの抗がん剤


抗がん剤治療で肺がんの影が薄くなり
一時的に効果を実感した


だが、やがてその薬も効かなくなり
がんの影は元に戻った


その後、別の抗癌剤に切替えて
高田さんは治療を続けている



「高田さん」

今日はやっぱりですね
少し腫瘍マーカーが上がってきまして
であと〜、レントゲン(肺がん)の
大きさが少し大きくなってきている


これがタルセバ(抗がん剤)です
3割負担で9万円です



「ナレーション」

莫大な費用がかかる抗がん剤治療

それは、高田さんの予想を
はるかに超えていた



「高田さん」

3年間で332万円(治療費の総額)
貯蓄をみな食っているから
どんどんマイナスですね


でもね、生きていかなきゃ
いけないですからね



「ナレーション」

極度の倦怠感、吐き気など抗がん剤の
副作用を抱えながらも職場の理解によって
高田さんは働き続ける...


末娘が七五三の日を迎えた高田さん


家族との時間を何よりも
大切にしたいと今考えている



「高田さん」

早期発見で完治すれば
こんなに苦しまなくてもいい


ただどうしてもレントゲンで
「早期発見」できるかといったら
やっぱり疑問にはなってしまいますね



「ナレーション」

早期発見によって
大きく別れる命の明暗
肺がん検診は、一人の人生
そして家族の運命を左右している




動画の内容はここまでです。


抗癌剤治療が毎月9万円前後し、
3年で300万円以上かかっている
わけですから、幼子を持つ父親としては、
本当に苦しいと思います。


やはりレントゲンによる肺がん検診は
限界があると認識しなければなりません


国は国民が動かないと
動こうとすらしませんから少しでも、
この現状と「CT検診」について知って
多くの方にもらいたいです。


いつも本当にありがとうございます。
ぜひブックマークしていただきたく、
何卒よろしくお願いします。