今回ご紹介させていただく動画は、
読売テレビの人気番組「おはようドクター」
で糖尿病の「薬物療法」について特集が
組まれたさいに放送されたものです。
今回は新しく市場に投入された
「インスリン抵抗性改善薬」
「インクレチン関連薬」を投与しながら
治療していく現在の糖尿病治療の
現状について解説しています。
今回も前回放送分と同様に
兵庫医科大学病院の宮川潤一郎先生が
非常に分かりやすく解説してます。
今回の動画は7分程度ありますので、
是非是非お時間のあるときにでも、
じっくり見ていただければ幸いです。
■進化した薬物療法について
「脇浜紀子さん」
今や国民病ともいえる「糖尿病」
疑われる人を含めると、およそ
成人の5人に1人
進行すると
数々の合併症にかかり
命を落とすことにもなる
怖い病気です
教えていただくのは糖尿病治療の
最先端医療機関兵庫医科大学病院
の「宮川潤一郎先生」
糖尿病かを率いるトップリーダーです
今日のおはようドクターは
糖尿病の最新治療「進化する薬物療法」
についてお送りします。
先生、今や国民病ともいうべき
糖尿病なんですが、まず治療の目的
を教えてください。
「宮川医師」
これは糖尿病といいますのは
あの持続的に血糖が高くなる病気です
けれども、合併症が怖いんですね
糖尿病に特有な合併症としては糖尿病
の「網膜症」、それから「腎症」
それから「神経障害」というのが
ございまして、これは糖尿病特有ですが
それ以外に動脈硬化を基盤とするような
ようするに大きな欠陥の病気ですが
脳梗塞や心筋梗塞というものも
非常に糖尿病では起こりやすくなります
でこういう血行障害が加わりますとですね
足の先の血流が悪くなったり
それから神経の障害も加わって
足に「潰瘍」とか「壊疽」が起こります
「宮川医師」
これは非常に足の切断を余儀なくされる
場合もありまして、非常に怖い病気です
このような合併症、特に「血管合併症」
というものを防いですね
起こらないようにするというのが糖尿病
の基本的な目標でありま
一番大事なのは食事療法あるいは
運動療法をしっかりやるということが
大事なんですけれども
それでも血糖がなかなか良くならない
ということになりますと
治療薬ということで糖尿病治療薬という
のは飲み薬と、それから注射薬である
インスリンというものがございます
飲み薬の中でも膵臓のベータ細胞がなす
インスリンの分泌を促す薬と
それからインスリンの効き方を良くする
インスリン抵抗性改善薬という
ものがございまして...
これは肝臓や筋肉脂肪組織に働いて
「インスリン」が効きやすくする
そういったお薬でございます
それ以外にですね、新しい糖尿病薬として
インクレチン関連薬というのが登場
しているわけであります。
「脇浜紀子さん」
インクレチン関連薬というの
比較的新しいお薬なんですか?
「宮川医師」
これは我が国ではですね2009年から
登場したお薬ですけれども
いくつか糖尿病の治療に非常に
良い作用があるんですね
特に「膵臓」のベータ細胞、
インスリンを出す細胞をいたわりながら
保護しながらインスリンの分泌を
促進してくれるということと
血糖が低いときには
このお薬が効きにくくなります
ですから例えばインスリン注射のような
時に起こる低血糖などを起こしにくい
非常に起こしにくいお薬なので
それで注目されているわけですね。
「脇浜紀子さん」
ではインクレチン関連薬について
もう少し詳しく教えて下さい
「宮川医師」
はい、インクレチン関連薬というのは
腸とか大腸、そういったものが出す
ホルモンの一種でして...
この作用を利用していますが血糖値が
高いと非常に効きやすいこのお薬です
これはインスリン分泌を促すというのが
血糖が高い時に良く効くと
それからもう一つこれは治療薬として
初めてですが、「グルカゴン」は
血糖を上げますが...
これはグルカゴンの分泌を
抑えることもできるんですね
ですからインスリンの分泌を促進し
てグルカゴンの分泌を抑える
というお薬でして
これまでにはない作用を持っています
「宮川医師」
そのお薬は経口、飲み薬である
「DP-4阻害薬」と、それからこの
インクレチンホルモン、消化管ホルモン
の作用を利用した「GLP-1受容体作動薬」
注射薬がございます
「脇浜紀子さん」
血糖値が高いときにインスリン
の分泌を増やすということは
インスリンというのは血糖を
下げるものですか?
「宮川医師」
はい。
「脇浜紀子さん」
それを増やすから
血糖値を抑えていくと
「宮川医師」
ですけでど血糖が低いときには
このお薬は効きにくくなりますので
インスリンのようなインスリン注射
のような低血糖をおこしにくいという
特徴を持ったお薬ですね。
「脇浜紀子さん」
そうしますと
インスリン注射等ですと
効きすぎて低血糖になってしまう
ことがあるということですよね
「宮川医師」
そうですね
血糖値を安定化するというか
高いところでも低いところでも
あまりないようにしてくれるって
いうところが非常に良い
お薬だと思います。
「脇浜紀子さん」
先生、糖尿病の薬物療法どんどん
新しい薬が登場しているんですね。
「宮川医師」
そうですね
ここ最近新しい
お薬がどんどん開発中でして
インクレチン関連薬の後に
今年から出てまいりますが
SGLT-2阻害薬というものが
出てまいります
これはですね、
これまで全くこれまでにない
コンセプトの薬でして
ここに書いてありますように
血液中の過剰なブドウ糖を
尿中に排出するということで
血糖値を下げます
ですから腎臓に働くお薬ですね
メリットとしては、これもですね
低血糖の心配が直接ないと
それから体重減少作用もあると
いわれておりまして
インクレチン関連薬の次にですね
出てくる新しいお薬として今注目
されているところでございます。
「脇浜紀子さん」
では最後に、糖尿病に対処するために
アドバイスをお願いします。
「宮川医師」
そうですね。糖尿病というのは
世界的にも日本でも非常に
増えておりまして
糖尿病の治療が必要だとか
診断された方がですね
できるだけ早く最初のうちは
症状がございませんので
なかなか治療とか病院に行くとか
いうのが足が重たいかもしれませんが
できるだけ早く治療して頂いて
特にあの生活習慣の是正とかですね
それが食事運動療法をしっかりやると
指導が必要ということになりますと
症状がなくても、病院に来られますと
療養指導士さん
糖尿病療養指導士さんとか
看護師さんあるや栄養士さんが色々
指導してくれますので
早くからそういう指導とか
治療を受けられる方が
いいと思います。
「脇浜紀子さん」
インクレチン関連治療薬というのを
今日は聞きました
色々ね、あの糖尿病のお薬も新しい
ものが出てきているんですね。
ですからこう、
常に情報をアップデートしておくという
ことが必要だなと思いました
あとあのもしも糖尿病になったら
早め早めに対処することで食事ですとか
運動するように気をつけるようになるので
生活の質自体も上がっていくという
側面もありますよね。
とにかく糖尿病にならないように
なってしまったら早期に早期に対処する
ということが大切です。
動画の内容はここまでです。
薬物療法だけでは勿論だめでして、
お薬と食事療法を徹底することによって、
効果を高めることができます。
これまで以上に糖尿病の進行を抑えられる
ようになったので、糖尿病に対する
認識が大きく変わりました。
ただし早期発見と適切な治療が大事である
ことは変わりないので、日常生活を見直す
うえで今回の動画はためになります。
いつも本当にありがとうございます。
ぜひブックマークしていただきたく、
何卒よろしくお願いします。