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■意外に多い看護師さんの仕事による怪我


病院は意外に仕事中に負傷する看護師さんが少なくありません。中でも代表的なのが骨折、
ギックリ腰、目に異物が入ったり、鼻血が出たり、靴ずれによる足の痛みなどです。


職場で仕事中に負傷してしまう場合もあれば、通勤途中に負傷する場合もあります。


特に冬場は路面が凍っているので、転倒して骨折してしまうケースが少なくありません。


看護師さんは常に職場内を所狭しと動いているので、運動不足にはなりにくいはずなんで
すが、身体が硬い看護師さんが意外と多いので、負傷によるダメージが大きくなります。


普通であれば転倒しても、身体が自然に受け身を取ろうとしますが、身体が硬い人の場合、
それが難しいため、ちょっと転んだだけで大きな怪我に発展することが少なくありません。


特に中高年の看護師さんの場合、年齢的な問題から「関節」がどうしても固くなったり、
「ホルモンバランス」の影響から、骨が弱くなるので、骨折しやすいといえます。


病院における看護師さんの仕事は肉体的にも精神的にもハードですが、職場には一種独特
の緊張感が張り巡らされているので、仕事中に負傷するケースはさほど多くありません。


しかし、仕事を終えて気が緩んだところで、転んだりして負傷したりします。


逆にパニックになって、慌てて作業を素早く進めようとして怪我する場合も多いです。


擦り傷程度ならいいですが、骨折してしまうと大変です。ギブスをした状態で働き続ける
看護師さんも過去にいましたが、仕事だけでなく、日常生活においても支障をきたします。





■車通勤の方は保証が充実した自動車保険に加入しましょう


地下鉄がある都市部の病院では車通勤は認められていないところが圧倒的に多いですが、
地方では車がなければ生活できないので、通勤も車で通勤することになります。


殘念ながら地方の病院で働くスタッフによる車の事故は少なくありません。


通勤途中で事故を起こすケースもあれば、仕事を終えた気の緩みから、病院の駐車場内で
事故を起こしてしまうケースもありますので、自動車保険はきちんと加入しましょう。


すり傷程度であれば問題ありませんが、骨折など大きな怪我の場合は働けなくなります。


特に長期間入院したりリハビリすることになれば、治療費だけでなく生活面で大変です。
しかし、きちんと自動車保険に加入していれば保険料や傷病手当などが支給されます。


保険に加入しておけば、万一事故に巻き込まれたとしても安心です。





■高齢患者の対応には要注意!


基本的に病院では、医師や看護師などのメディカルスタッフよりも、患者さんを対応して
負傷するケースが少なくありません。気がついたら負傷している場合もあります。


高度医療を必要とする患者さんは自分の力では身体を動かすことが出来ない方もいます。
そうした患者さんのケアは比較的痩せている高齢患者さんであっても重労働です。


高齢患者さんは骨がもろくなってい場合もあって、あまり力を入れすぎてしまうと、骨折
させてしまう危険性が高いので力をある程度抑えて仕事に取り組まなければなりません。


とはいっても慣れるまでは力加減が難しいですし、あまりにも患者さんに注意を向けすぎ
てしまうと、うっかり躓いたりして怪我を負うことになってしまいます。


人によっては腰をやられてしまったり、突き指、指の骨折、捻挫なども十分起こりえます。
すぐに診察してもらえばいいのですが、時間的に余裕がないため、放置してしまいます。


日増しに痛みが増し、ある日突然負傷したところに激痛が走ったため、医師の先生に診て
もらったところ、骨折していたなんてことが少なくありません。


安静にしていれば自然に治る程度の骨折ですめば自宅でしばらく療養すればいいですが、
それ以上の怪我となると、入院しなければならなくなるので、注意が必要です。





■看護師の職業病「腰痛」対策について


看護師さんの仕事は、中腰の姿勢で行う作業が多いので、腰を痛めやすいです。


特に腰回りに十分な筋肉がない方は腰に痛みを感じやすいので、腰痛ベルトやコルセット
を使用されることをおすすめします。ただし、これらは腰への負担を減らすものです。


すでに腰がいたい人が装着したからといって、痛みが抑えられるわけではありません。
腰痛ベルトやコルセットは、あくまでも腰の負担を軽減するためのものです。


もし病棟で高齢患者さんを数多く対応しているのであれば、腰痛には十分注意しましょう。


一日中ほぼ寝たきりの状態の場合、褥瘡を予防するために一日数回程度体位変換を行いま
すので、腰を痛めやすいのでで、腰痛ベルトやコルセットを装着して作業しましょう。


また痛みが長期化することを避けるためにも、腰に痛みを感じたら医師の先生に診てもら
いましょう。初期の段階であれば、治療も非常に楽ですし、すぐに痛みから解放されます。


運動不足は身体を固くしてしまうため、怪我が起こりやすいので、腰痛を予防するための
エクセサイズとしてウォーキング、ストレッチ、水泳がオススメです。


できればウォーキングとストレッチは毎日でも行ったほうがいいでしょう。


腰回りに筋肉がつけば腰痛を防ぎやすくなりますし、疲れにくくなります。





■怪我しやすい看護師さんの特徴


最後に仕事中に骨折など怪我をしやすい看護師さんの特徴についてですが、緊張しやすい
方があげられます。緊張しやすいため、ちょっとしたことで慌ててしまいます。


看護師さんの仕事は予定調和というわけにはいきません。


突発的に色々なことが起こりますので、冷静に対処することが求められます。


しかし、緊張しやすい方の場合、ちょっとしたことで慌ててしまうため怪我や事故が多く
なります。落ち着いて対処すれば怪我が起きるような職場ではありません。


入院設備がある病院の場合、院内の安全対策が行き届いているので、安全度は高いです。
万一骨折したり、ヘルニアを患うことになると治療が長期化する可能性が高いです。


治療費も馬鹿になりませんので、労災が受けられるように医師の先生に相談しましょう。


上司に先に相談すると、「あなたの不注意による事故だから労災はおりないよ」といった
ことを言われてしまい、労災を申請することを拒まれてしまうケースが多いです。





■労災は自分でも申請できます!


労災(労働災害)は、仕事中に負傷、病気、障害、死亡といった災害のことをさします。


労働者災害補償保険法(労災保険法)によって、労災と認定されると適切な医療を受ける
ために国から現物や現金による保険給付を受けられる「社会制度」です。


通常であれば仕事中の怪我は労災の範囲内ですが、場合によっては病院側が拒否する場合
もあります。しかし、自分で申請することも出来るので、諦める必要はありません。


もし仕事による怪我にもかかわらず、労災を拒絶された場合は、最寄りの労働基準監督署
に相談しましょう。自分で申請する方法について分かりやすく解説してくれます。


看護師さんの仕事は肉体的にも精神的にもハードなので、怪我は職業病の一つといえます。
しかし、患者さんを怪我させてしまうなんてことがあってはいけません。


事故を防ぐためにも、常に冷静に対応しなければなりません。


心を落ち着かせるためにも、自分にあった呼吸法を身につけることをおすすめします。


呼吸の基本は、息を吸うのではなく、ゆっくり少しずつ吐き出し、軽く吸います。


これをくりかえすと心身ともにリラックスし、心を落ち着けることが出来ます。