今回ご紹介させていただく動画は、
福島中央テレビの番組「福島ドクターズTV」
「救急医療」を特集したものです。
救急医療は病気や怪我により、生命が危機的
状況がある状態にある人を救うために存在
するわけですが、深刻な状況にあります。
圧倒的に人材不足な状態にあるため、
患者の受け入れがどこの医療機関も困難です。
悲しいことに利用する側も問題があるため、
文字通り危機的状況にあります。
今回の動画は15分以上ありますので、
非常に長いですが、お時間のあるときにでも
ご覧いただければ幸いです。
■救急医療とは?
「中川久美さん」
みなさんこんにちは。
「見る、知る、学ぶ」福島ドクターズTV、
ナビゲーターの中川久美です。
さて、急な病気やケガなどで一刻を争う状況
になった時に頼りになるのが救急医療です。
実際に救急車を利用した経験がある方も
いると思いますが、全国ではおよそ六秒に
一回の頻度で救急車が出動していると
いわれています。
今日の福島ドクターズTVは、
救急医療の現場に密着しました。
「ナレーション」
私たちが取材を始めるやいなや救急搬送を
告げる電話が鳴りました。
医師や看護師の動きが
一気に慌ただしくなります。
すぐに救急車が到着、運ばれてきた女性は
転倒して頭を打ち、出血もしています。
幸い頭を数針縫う程度で
大事には至りませんでした。
息つくまもなくまた電話がなります。
今度は車の衝突事故に巻き込まれた
患者が運ばれてきました。
この女性は鞭打ちと診断され、
首にコルセットを撒く処置をして
その日のうちに帰ることができました。
■救急医療の実際の現場での対応
「看護師さん」
...小脳出血4年前にやってて、左麻痺...
「ナレーション」
自宅で急に具合が悪くなってしまった
九十二歳のお年寄りも救急搬送
されてきました。
「看護師さん」
お歳は何歳ですか?
「92歳の患者さん」
わからない
「看護師さん」
今苦しいかい?
「ナレーション」
次から次へと様々な症状の患者がやってきます。
「看護師さん」
(患者は)何が起きてるか
分からないとか、すごく不安で来るので
不安をとってあげなくてはいけないし、
声かけとかすごく大事ですね。
■救急医療の難しさととは?
「ナレーション」
郡山市の総合南東北病院は、二十四時間体制
で救急患者の受け入れをしています。
この日は外科の医師と5人の看護師がチーム
になって診療に当たっていました。
年間に受け入れる救急患者は
およそ一万九千二百人、一日平均では
およそ五十人になります。
年末年始など集中する時は、一日百人以上
になることも珍しくありません。
この日は二年目の研修医も救急医療チームの
メンバーとして、患者と向き合っていました。
「研修医」
救急なんで全然診断ついていない状況で
運ばれてくるのは当然なんですけど
一からちゃんと自分で病気を疑って問診、
診察全部教科書で得た知識じゃなくて、
実際自分で判断しなければいけないので
そういうのは大変だけど勉強に
なると思います。
「ナレーション」
救急医療は患者の症状の重さによって病院
ごとに役割分担をしています。
風邪による熱や切り傷といった軽症患者に
対応する一次救急、入院や手術に対応する
二次救急、生命に危険がおよぶような
重症な患者に対応する三次救急
に分けられています。
県内では県立医大附属病院や
会津中央病院など、4つの医療機関が
三次救急に指定され、救急の専門医による
診療が二十四時間体制で行われています。
一方、総合南東北病院をはじめ多くの病院は
二次救急の医療機関です。
本来は入院治療を必要とする患者に対応する
のが役割ですが、実際は入院の必要のない
軽症の患者から重症の患者まで、
幅広い対応が求められています。
救急医療の現場はハードなうえ、
あらゆる症状に対応しなければならない
難しさがあり、救急の専門医は
絶対的に不足しています。
多くの医療機関は様々な診療科の医師が通常
の外来診療を行いながら、交代で救急医療
を担っているのが現実です。
「救急センター長」
ご承知のとおり、県内ではドクターや
看護師の数が減ったりしているので、
なかなかそこが、救急患者の数が減ることは
なく、少しずつ増えてるんですけども、
受け入れる側の担当するドクター、看護師の
マンパワーが少なくなっているので
余計大変になってきていると思いますね。
■救急医療を利用する側の問題とは?
「ナレーション」
医師や看護師の不足は以前から全国的な問題
になっていますが、震災以降福島県はさらに
厳しい状況になっています。
そんな中、とても気になるデータがあります。
こちらは平成十一年と二十一年に県内で
救急車がどれくらい出動したかを
表した数字です。
十年間でおよそ一万五千件三十%近くも増え
ていますし、そして平成二十一年の一年間に
救急車を利用した人のおよそ四十六%半数
近くは入院を必要としない軽症の人でした。
「救急センター長」
やっぱり救急なので、まぁお待たせしないで
早く診て、必要であれば入院、治療するって
ことなんでしょうけども
それが患者さんが集中し過ぎると、なかなか
それが滞ってしまうってことがあって、
「大丈夫だよ」と言ってあげることで
喜んで帰っていかれる方もいますけども
そのあまり緊急性がないのに集中してしまうと
緊急性のある方が入院できないとか、
後回しになってしまうことがあるんで
そこが一番頭の痛いとこではありますけどね。
「中川久美さん」
中には救急車をタクシー代わりに利用する
人もいると言われています。
症状の重さを感じながら判断するのは難しい
場合もありますが、安易な利用は医師や
医療スタッフの負担をますます重く
することにつながります。
さて、いざという時に利用する119番通報
ですが、救急車はどんなシステムで動いて
いるのでしょうか、このあとをご紹介します。
「119番の通報システム」
119番通報です。
火災ですか?救急ですか?
救急車が必要ですね。はい、あなたがいる
場所、正確に住所は言えますか?。
「ナレーション」
急な病気やケガなどで救急車を呼びたいとき
には119番通報しますが、
119番をすると、近くの消防署の
通信司令室につながります。
NTTの固定電話やGPSが内蔵された携帯電話は
電話をかけている場所の位置情報が消防署
に通知されるようになりましたが
全ての電話で確認できるわけではないので
住所や目印となる目標物、誰がどうしたのか
という内容をきちんと伝える必要があります。
自分の名前や電話番号も
忘れずに伝えましょう。
もう一つ119番通報で
気をつけたいことがあります。
「119番の通報システム」
119番消防署です。どうしました?
火災? 火災は起きてません、今
火災は発生していませんので、消防車が
サイレンを鳴らして通過したと
いうことですね。
それは急病人がいまして、
その方の対応で消防車も出ているんですよ。
それでサイレンを鳴らして
消防隊が向かっているんですね。
火災は発生していませんので...
「ナレーション」
119番に問い合わせの電話を
かけてくる人がいるのです。
「通信指令課長」
例えば、きょうの(救急当番の)
病院はどこですか?
あるいは、今の家事はどこですか?、
どこの病院に搬送されましたか?と
本来119番というのは
緊急用の専用電話ですので、
それ以外の使い方については
謹んでいただければと考えております。
「ナレーション」
休日や夜間の医療機関に関する情報は
県のホームページでご覧いただけますので、
そちらを参考にしてください。
休日や夜間の医療機関に関する情報は
県のホームページでご覧いただけますので、
そちらを参考にしてください。
■救急医療を利用するさいの注意点とは?
「中川久美さん」
例えば救急で運ばれるっていうとき患者
として何かちゃんと伝えた方が
いいことってありますか。
「救急センター長」
今まで診てもらっていたところがあれば
正確に教えていただきたいってことですよね。
病院もそうですね。病気の名前とか、
病院の名前とか、お薬があるなら
お薬手帳みたいなものですね。
もし違う病院に運ばれたとしても、
前の病院に問い合わせをして
資料を取り寄せることもできるので、
それが一番助かるとこですね。
「ナレーション」
もし運ばれる時に話せる力あれば、
過去にかかった病気やアレルギーの有無など
救急医療に必要な情報を伝えることで
適切な治療をいち早く受けることができます。
また、最近は救急専用の医療機器を装備した
ドクターヘリが出動することで、救急現場
での速やかな処置と「迅速な搬送」が
できるようになりました。
前の日にドクターヘリで病院に運ばれてきた
男性に話を聞くことができました。
「中川久美さん」
どういう状況でここに運ばれてきたか
っていうのは覚えてますか?。
「搬送された患者さん」
いやーもう全然覚えてないですね、
気付いたらなんかペットにたって
いう感じでしたね。
バイクで走ってる時に、
なんか転んだみたいですね
砂利のところで
「中川久美さん」
救急医療というものが
自分にとってどんな存在でした?。
「搬送された患者さん」
あんまりやっぱそーゆーうことに触れ合う
機会がなかったんで、なんていうんですかね、
そんなに興味のあるような対象じゃなかった
ですけど、実際に運ばれてみたりすると、
ああ助かって良かったなって
やっぱり思いますね。
「中川久美さん」
心の準備は全くないままに、ある日突然事故
や病気に襲われることもあります。
救急医療の仕組みや重要性を知識として
知っておくことは、いざという時に自分や
周りの人を救うだけでなく
ハードな現場で救急医療を支える人たちの
負担を少しだけ減らすことに
つながるかもしれません。
なお救急医療に関する情報は読売新聞の
医療サイト「ヨミドクター」でも
ご覧いただくことができます。
是非ご欄下さい。
■福島ドクターズがさらに進化!
「中川久美さん」
さて、FCTのウエブサイトには
勿論この福島ドクターズTVの番組
ホームページがあります。
ご覧頂いたことがあるでしょうか?。
そしてこの番組ホームページとは別に
この4月医療情報サイト「福島ドクターズ」
が立ち上がりました。
「ナレーション」
番組ホームページでは、これまでどおり
放送した内容に関する情報などを
ご覧頂くことができますが
番組そのものを収録した動画は、
医療情報サイト「福島ドクターズ」
に引っ越しました。
ウエブ版の福島ドクターズのトップ画面では、
先月放送した過敏性腸症候群の動画を
ご覧頂くことができます。
バックナンバーをクリックすると、
前立腺がんや心筋梗塞、人間ドックなど、
これまで放送した番組の動画を
ご覧頂くことができます。
また福島ドクターズは、みなさんが
お住まいの地域の医療機関の情報を
検索することもできます。
例えば、先月放送した過敏性腸症候群は、
症状が現れたらまずは胃腸科や消化器内科
を受診することが大切とお伝えしました。
福島ドクターズの画面上で、内科系から
消化器科を選択します。
254件見つかりました。
次にエリアを選びましょう。
会津若松市で検索すると、
15件の医療機関がヒットします。
過敏性腸症候群で取材させて頂いた
遠藤クリニックもありました。
住所や診療時間、地図などの情報を
ご覧頂くことが出来ます。
身近な医療機関を調べるときにご利用下さい。
FCTのウエブサイトのトップ画面にも、
福島ドクターズのバナーがありますので、
こちらからもどうぞ。
「中川久美さん」
福島ドクターズTVの番組情報に身近な
医療情報が加わった医療情報サイト
「福島ドクターズ」をみなさんの
健康管理に是非お役立てください。
くしゃみや咳をしたり、
大声で笑ったりした時に尿が漏れてしまう、
そんな症状で悩んでいませんか?。
次回は成人女性の三人に1人は経験がある
といわれている「尿漏れ」がテーマです。
それでは、また来月お目にかかりましょう。
「ヨミドクタープラス」
医療サイト「ヨミドクター」の記事を
紹介するヨミドクタープラス。
今回は医療改善の部位から調べる
医療情報をご紹介しましょう。
気になる身体の部分と病名を選ぶと、
その病気の概要のほか、検診、治療、
付き合い方など項目ごとに整理された
記事を読むことができます。
例えば、目の項目をクリック、七件ある
中から近視と老眼を選びました。
子供から中年までは近視が最も大きな視力
低下の原因で高齢になってからの視力低下
は老眼の方が白内障、緑内障など様々な
理由で起こりますと、書かれてあります。
気になる方は早めに
眼科医に診てもらいましょう。
では違う部位から耳、鼻、のどをクリック、
こちらの16件から耳鳴りを選ぶと慢性的
な耳鳴りへの対処法などが書かれています。
体の部分で気になるところがある場合は、
ヨミドクターの「部位から調べる」
でチェック!!
今回の動画はここまでとなっています。
やはり救急医療に携わる人達は本当に並み
の精神力ではありませんね。
今回の動画を見て、あらためて医療や介護
に携わる人達の凄さを実感しました。
本当に感謝しなければいけませんね。
いつも本当にありがとうございます。
大変お手数ですが、はてなブックマーク、
いいね!、ブログランキングのリンクを
クリックして頂けると大変嬉しいです。
何卒よろしくお願いします。