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今回ご紹介させていただく動画は、
福島中央テレビの番組「福島ドクターズTV」
「痛風」を特集したものです。


痛風は単なるぜいたく病ではありません。
比較的若い人達の間でも患うケースが
痛風を患うケースが増えてます。


また痛風を単なる関節炎と思っている方も
少なくないため、健康診断で「高尿酸血症」
と診断されても治療をしません。


生活習慣を改善することなく、放置して
しまうと痛風の症状に突如襲われます。


今回の動画では、痛風の原因や症状、
についても分かりやすく解説してます。


今回の動画も15分以上ありますので、
非常に長いですが、お時間のあるときにでも
ご覧いただければ幸いです。
 
 
 

 
 
 

■痛風とは?


「中川久美さん」

みなさんこんにちは。


「見る、知る、学ぶ」福島ドクターズTV、
ナビゲーターの中川久美です。


さて、健康診断などで「尿酸値」が高いと
いわれているのに放置している方が
いらっしゃいませんか?。


今回は尿酸値に由来する2つの病気
風があたっただけでも痛い
と言われる「痛風」


そしてその原因となる
「高尿酸血症」に注目します。


まずは高尿酸血症のメカニズム
から見ていきましょう。



「ナレーション」

この病気のカギになるのは
尿酸という物質です。


尿酸は体の細胞が生まれ変わる
新陳代謝をはじめ、体を動かしたり
食べ物を消化したり、考えたり


人が生きるためにエネルギーを
使った時に出来る老廃物です。


尿酸はもともとを細胞の中にある
プリン体が変化して出来る
老廃物ですが


プリン体は食品にも含まれていて
それを食べることでも
尿酸が作られます。


体の中では毎日
ほぼ一定量の尿酸が作られ
増えた分は尿とともに
体の外に出されますが


何らかの原因でそのバランスが崩れると
血液の中の尿酸が増えてしまいます。


この状態が「高尿酸血症」です。


体の中に尿酸が増えすぎる
高尿酸血症が長く続くと
やがて激痛を伴う痛風や様々な
病気を引き起こすようになります。


福島市のみずの内科クリニック
院長 水野兼志先生にお話を伺いました。




■なぜ尿酸が増えるのか?


「中川久美さん」

なぜ尿酸が増えてしまうんでしょうか?。



「水野兼志先生」

体質の問題もありますけども、
やはり食生活の問題が大きいと思います。


痛風などはですね、かつてその「帝王病」
とか「ぜいたく病」とか言われて


お肉をいっぱい食べる、魚をいっぱい
食べる、あるいは酒をいっぱい飲んで
という美食家だけの病気だと
思われてましたけども


昨今はその一億総グルメといわれ
ましてですね、昔に比べて動物性
の脂肪の摂取量が増えたと...


アルコールも沢山種類でてきて
沢山飲むようになったと...


そういう欧米化したような食生活が様々
な代謝の異常を引き起こすわけですね。


さらに車社会ですから皆中々動きません。
そういう生活習慣が大きく関係して
いるんだろうと思います。



「ナレーション」

食べ過ぎ、飲み過ぎ、運動不足、
ストレスの多い生活も尿酸を増やす
原因と考えられていて、まさに
現代の病気という印象です。


高尿酸血症は三十代から五十代の
男性に多い病気で成人男性の五人に1人
五百万人以上の患者がいると
考えられていますが


医療機関で正しい治療を受けている
人は決して多くはありません。



「水野兼志先生」

尿酸値が高いというだけではですね、
実は何の症状もないんですね。


見た目も当然全くありません。


ですから健康診断なんかで
「あなた尿酸高いですよ」と、
言われても大体の人は
放っておきます。


「尿酸」に限らず、
糖尿病にしても高血圧にしても、
あるいは脂肪代謝異常にしても、
すべての生活習慣病に言える
ことではありますけども


多少数値が高くても、
何も症状がなければですね、
だいたい治療しようという
動機が起こらないわけですね。


それで放っておくわけですね


そうするとある日突然
どんと病気が起こってきて
(病院に)来るわけですね
で大きなことになると。


ですから尿酸が高いということはですね
身体の中で「何か異常が起きてるよ」
というサインを出していると、私たちは
受け止める必要があると思います。



「ナレーション」

尿酸値は血液検査でわかり
一般的な健康診断の項目にも
含まれています。




「中川久美さん」

痛風のような症状がなくても、
尿酸値が高ければ、高尿酸血症という
病気であることがお分かり
いただけたと思います。


では尿酸値が高いと
なぜ痛風のリスクが高まる
のでしょうか?。




■痛風に苦しむ患者の体験談


「中川久美さん」

一番最初に症状を感じた時って、
どんな感じだったんですか?



「関あつしさん」

一番最初は、ちょうどまだ
26歳ぐらいだったんですけど


芸人みんなで共同生活を(福島市の)
飯坂でしている時だったんですよ。


朝起きたら足が腫れてて、
尋常じゃない痛みで一緒に
住んでいるメンバーが


確実に俺の足を踏んで、
これは骨折したなと思って、
ちょっと喧嘩になりました。



「中川久美さん」

それぐらい...



「関あつしさん」

それぐらいの(痛み)



「20代男性患者」

最初右足が痛かったんですよ。


それで、1日放っておいたら
だんだん痛みが増してきて


「これは立っていられないな」
 と思って病院に行った。
 

杖突いて、はっていくような感じですね。
靴をはく余裕もないというような(痛み)



「ナレーション」

痛風の特徴的な症状は、ある日突然襲って
くる関節の腫れを伴う激しい痛みです。


痛風の発作は脚の関節に起きやすく、
初めての発作のおよそ七割は足の親指の
付け根と言われますが、肩やひじ、
手に出る場合もあります。


尿酸は血液に溶ける量が決まっていて、
それより多くなると溶けきれずに結晶と
なって体のあちらこちらにたまります。


特にたまりやすいのが関節で、この結晶が
何かのきっかけで剥がれ落ちると


体の「免疫システム」が敵とみなして
攻撃することで関節が炎症を起こし、
腫れや痛みを伴うのです。



■なぜ尿酸値が高いと痛風になりやすいのか?


「水野兼志先生」


個人差はありますけども
尿酸値が「7」を超えますと
結晶といいますか...


尿酸はもともと水に溶けにくいので、
結晶化してしまうんですね。


それが、身体のあちらこちらにたまる
こういう状態がいわゆる高尿酸血症
とよばれる状態です。


それを症状がないからといって
治療しないで何年も放っておくと


例えば、酒をちょっと飲んだとか、
激しい運動をして汗をいっぱいかいた
とかになりますと...


そういうちょっとしたことが
きっかけになって、痛風になって
しまうということですね。



「中川久美さん」

尿酸値が高めですよと
言われているときに
何かなさいましたか?



「20代男性患者」

いや〜、
そんなに痛みがくるとは
思っていなかったので


そのときに初めて、
ここまで痛かったんだと
思い知らされましたね。



「ナレーション」

痛風の発作が起こったら、
患部を心臓より高い位置にして
十分冷やします。


市販の鎮痛薬をのむと症状を
悪化させてしまうことがあるので、


自分で判断せず、
医療機関に行くことを
お勧めします。


医療機関では飲み薬や湿布で
激しい痛みや炎症を抑える
治療が行われます。




■痛風の何が怖いのか?


「水野兼志先生」

痛風の発作というのは
ものすごい痛みが来ますよ
普通は我慢出来ません。


だから、まずは尿酸値を下げるよりも
痛みをとるってことが優先されますね。


だいたい1週間ぐらい治療すれば
良くなって本当にケロッとして
痛みがとれます。


痛風というものをですね、
単なる関節の痛み、関節炎と
思っている人が結構多いわけですね。


痛みがどこかにいってしまえば
もう治ったんだと思って...


もうそれ以来(医療機関)にプッツリ
来ないということがほとんどです。


ですから何回も何回も
痛風の発作を繰り返してしまうと、
実は、関節炎(の痛みがとれて)から
(根本的な)治療が始まるんだという
ふうに理解してもらいたいと思いますね。



「中川久美さん」

痛風が起こったとき
関節の痛みを取り除いても
体に尿酸がたまる原因を改善しなければ
痛風を治すことにはつながりません。


そして尿酸値が高い
高尿酸血症を放おっておくと
痛風の激痛だけではすまない
深刻な問題が出てきます。

そこにこの病気の
本当の怖さがあります。


この後高尿酸血症の治療と
合わせてお伝えします。



■高尿酸血症の何が恐ろしいのか?


「関あつしさん」

僕血石に1回なりましたね。


便秘なのか、ちょっとお腹が痛いのか、
違和感があったんですけど...

(ラジオの)生放送が始まって
2時間は何とか我慢したんですけど...
 
 
これはもうダメかもしれないという
ことで控室に先に戻らせていただいて
そこで(痛みで)気絶しましたね。



「ナレーション」

尿酸値が高いことでリスクが高まるのは
「痛風」だけではありません。


尿酸が腎臓にたまると
血石と呼ばれる石に変化して
尿の通り道を刺激して激しく痛んだり
血尿が出る原因になったりします。


また、腎臓の働きそのものが低下し
病気が進むと人工透析が必要に
なる場合もあります。



「水野兼志先生」


高尿酸血症とかですね、
痛風の人というのは尿酸値だけ
高いということはあまりないんですね。


何か他の疾患と合併している
ことが非常に多いです。


それも動脈硬化に
関係するリスクが高い病気、
高血圧とか脂質異常症あとは糖尿病と


これらが絡みあうと
「動脈効果」が進行して
ある日突然 脳卒中や心筋梗塞
といったそれこそ命にかかわる
病気になるわけですね。


したがいまして
高尿酸血症というのは
そういう怖さを持った
いわゆる全身の病気なんだ
ということを理解してもらい
たいと思いますね。


尿酸値が高いことで本当に怖いのは
他の様々な生活習慣病との合併症で
命のリスクが高まることです。


また、尿酸値が高いだけでも
脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まる
ことが最近の研究でわかってきました。



「中川久美さん」

尿酸値が高い状態を放置しておくことの
怖さがおわかりいただけたと思います。


尿酸値が高いとわかったら、
まず気をつけなければいけないのは
やはり生活習慣で、その改善が
治療の基本になります。




■生活習慣の効率よく改善するには?


食生活ではレバーなどの
動物の内臓や魚介類の干物など
プリン体の多い食品はできるだけ
控えるようにしましょう。


ただ、どんな食品にもプリン体は含まれて
いるので特定の食べ物を必要以上に制限
するというよりバランスの良い食事を
心がけることが大切です。


よくプリン体を多く含むビール
は控えた方が良いと言われますが


プリン体が含まれていなくてもアルコール
自体に尿酸値を上げる働きがあるので


この病気にとって
お酒は種類を問わず
リスクがあることを
理解しなければなりません。


尿が増えれば尿酸が
体の外に出やすくなるので
水やお茶で水分をたっぷり取ることを
日ごろから心がけましょう。


運動も大切ですが、
エネルギーを沢山消費する激しい運動は
老廃物の尿酸を大量に作り...


結果的に「尿酸値」を上げるので
「ウオーキング」など軽めの
有酸素運動がいいようです。


そしてストレスをためないように
リラックスを心がけましょう。


こうした生活習慣の改善では効果が無い
場合や、すでに痛風の発作を起こした
ことがある場合などは薬による
治療も併せて行われます。


中心になるのは体の中で尿酸が作られる
のを抑えたり排泄を促したりして
尿酸値を下げる薬です。


治療を始めると、
たまっていた尿酸が溶け出すので
痛風の発作が起こりやすくなりますが、
自分の判断で止めたりしないで根気よく
続けることが大切です。




■早く治療を始めることのメリットとは?


「50代患者さん」

40歳を超えたころの
健診で(尿酸値が)「9」を越える
数値が出て薬を飲み始めました。



「中川久美さん」

検査して尿酸値が低い数字が出てきたのを
見たときは、どんなお気持ちでしたか?



「50代患者さん」

うれしかったですね。


これで(痛風の)発作が起こる可能性は
下がっているんだろうな....っていう
ふうに思って嬉しかったです。



「関あつしさん」

病院に行っても最初、
薬をもらったあと次にいくのに
仕事などで行く機会を見失って、
3年とか経つといきなり(痛風)


今年は、ちゃんと向き合って治療というか
尿酸をコントロールすることをやって
いこうかなと思っております。



「中川久美さん」

早く見つけて早く治療を
始めることがやはり大切なんですね。



「水野兼志先生」

そうですね。


尿酸値が高くても、それを認識して
きちんとコントロールすることによって、
痛風の発作を防いだり...


将来の恐ろしい病気、
脳卒中や心筋梗塞などを食い止めたり
することができるわけですね。


だから、きちんと病気と向き合って
治療を続けてもらいたいと思います。



「中川久美さん」

まずは自分の尿酸値をきちんと知ること、
そして放おって置かないことが大切です。


尿酸値が高いと言われたら、
健康を守るためにも、まずは内科を
受診するようにしてくださいね。


それでは、また来月お目にかかりましょう。


最近、目が疲れると感じることはありま
せんか、次回は患者数が増えている
ドライアイがテーマです。




今回の動画はここまでとなっています。


動画でも解説されていましたが、
足の痛みが凄まじくて、どんなに痛みに
強い人でも我慢できないようです。


しかし、人間の恐ろしいのは、それでも
不摂生をやめられないので、薬に頼ります。


気がついたら大変なことになっていた、
なんてことにならないためにも、
生活習慣を見直す必要があります。


いつも本当にありがとうございます。

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