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今回ご紹介させていただく動画は、
福島中央テレビの番組「福島ドクターズTV」
「歯周病」を特集したものです。


歯周病は30歳を過ぎた成人の大半の人が
患っているとされるくらい、知らず知らず
のうちに発症する怖い病気です。


歯周病も症状らしい症状がでにくく、
症状が出た頃にはかなり進行しているため、
歯周病予防が何より大切です。


しかし、自分ではしっかり歯を磨いている
つもりでも、歯周病を予防するどころか、
進行を促すケースも少なくありません。


今回の動画では、歯周病の原因や症状、
予防法なども分かりやすく解説してます。


今回の動画も15分以上ありますので、
非常に長いですが、お時間のあるときに
ご覧いただければ幸いです。
 
 
 

 
 
 
■歯周病とは?


「中川久美さん」

みなさんこんにちは。


「見る、知る、学ぶ」福島ドクターズTV、
ナビゲーターの中川久美です。


さて、歯を磨いたときに歯ぐきから血が
出たり、朝起きた時に口の中がネバネバ
したりすることはありませんか?。


それはこの病気を患っている
サインかもしれません。


今回のテーマはこちら「歯周病」です。


以前は歯槽膿漏と言いましたが、
歯槽膿漏はこの病気の症状の一つである
ことから、現在は歯周病と呼ばれています。


30歳以上の日本人の八割以上が歯周病
にかかっていると言われていますが


実際に医療機関を受診している人は
決して多くはありません。


歯周病とはどんな病気なのでしょうか



「ナレーション」

歯周病は歯茎や歯を支える骨など
歯の周りの組織が慢性的に炎症を
起こして壊れていく病気です。


健康な歯は骨と歯茎きで
しっかりと支えられていますが


何らかの理由で
歯ぐきに炎症が起こると
歯と歯ぐきの間に歯周ポケット
と呼ばれる溝が出来ます。


その状態を放おっておくと
歯周ポケットが深くなって
歯茎の腫れがひどくなり
歯を支えている骨が溶けて
しまうのです。


支えを失った歯はやがて
抜け落ちてしまいます。


郡山市の奥羽大学教授で歯周病が
専門の高橋慶壮先生にお話を伺いました。




■歯周病の原因について


「中川久美さん」

なぜ歯周病になるんでしょうか?。



「高橋慶壮先生」

直接の原因はプラークです。


お口の中には、約500種類の
細菌がいるということが分かっています。


口の中の環境が悪くなると、
いろんな細菌が増えてきます。


プラークと呼ばれるものは、
「ばい菌のかたまり」なんですね。


そのばい菌のかたまりが歯にくっついて、
ずっとそこに存在するので、歯ぐきが
腫れてくることもあるわけです。


歯ぐきが腫れてくると
歯と歯ぐきの間には溝ができます。


溝が深くなってくると、
そこの溝の中野酸素の濃度が
下がってくるんですね。


そうすると酸素を好まない
細菌が増えてくる。


いわゆるそれが「歯周病菌」ですね。


そういう酸素を好まない歯周病菌が
増えてくると、毒素を出します。


細菌が出す毒素によって歯ぐきが
壊され骨が溶かされるわけなんですね。



「ナレーション」

歯周病は炎症が歯茎にとどまって
歯の周りの組織は壊れていない歯肉炎と
炎症が深いところにまで及んで歯を支える
骨が溶ける歯周炎に分けられます。


病状が進んだ歯周炎は年齢が上がるに
つれて増える傾向にありますが


歯肉炎は10代や20代などの
若い年代で多く見られます。


歯周病は中高年の病気という
イメージがありますが、
決してそんなことはないのです。



「高橋慶壮先生」

昔は大人になったら、みんな同じように
歯周病になると考えられていたんですね。

ところが、そうではなかったんですね。


非常に個人差が大きくて、ならない人は
50歳、60歳、70歳になっても
歯周病にはかからないんですね。


遺伝的な素因があるといわれますけども、
多くは歯周病は生活習慣に問題が
ある人がかかります。


いわゆる、生活習慣病と言われています。



「ナレーション」

十分ではない歯磨きにタバコ、ストレス、
歯ぎしりや悪い歯並びも「歯周病」に
なりやすくなったり


症状を悪化させたりするので
良くないと言われています。


歯周病はプラークと悪い生活習慣
によって引き起こされる誰もが
成り得る病気なのです。



「中川久美さん」

歯周病のメカニズムとその怖さを
ご覧いただきました。


歯周病は口の中の骨が溶けて
歯を失ってしまう病気ですが、
悪い影響が出てくるのは口の中
だけではありません。


そこにこの病気の
もう一の怖さがあります。




■歯周病に苦しむ患者の体験談


「50代女性患者」

疲れると歯ぐきが腫れたり、
肩こりが歯に出るみたいな感じで、
症状がないと(歯科医院には)通わないで
放おっておいちゃった感じですね。



「中川久美さん」

何か治療を始めるきっかけに
なったことはあるんですか?。



「40代女性患者」

夜寝ている時なんですけども、
歯がゆらゆらって揺れたような
気がして跳ね起きてみたりとか


あとは歯ブラシをしている時に
歯肉にちょっと痛みが
走ってみたりとか



「60代男性患者」

奥歯がぐらつき始めたという症状が
出始めたもんですから...




■歯周病を放置する危険性について


「ナレーション」

歯周病の主な症状は
歯茎の腫れや口の中のネバつき、口臭、
歯磨きをした時の出血などですが


初期の段階ではほとんど
自覚症状はないと言われています。


症状があってもほとんどの場合、
虫歯のように強い痛みを伴わないため
そのまま放置してしまう人が
少なくありません。


多くの人はかなり症状が進んでから、
医療機関を受診しますが


歯周病を放置すると、
骨が溶けて歯を失うだけでは
進まない問題が出てきます。



「高橋慶壮先生」

歯周病菌が、歯周病ポケットの中で
増えると血液を会して体の方にも
出ていくわけですね。


量は少ないんですけども、
ずっと細菌が流れ出ていくので、
細菌それ自体と菌の毒素が全身に
運ばれていきます。


いろんな場所で「炎症」が
引き起こされることになるわけです。


具体的には、血管が詰まってしまって、
酷い場合には心筋梗塞になって
しまうこともありますし


もし、細菌を誤って肺の方に
吸い込んでしまうと誤嚥性肺炎になって
しまう恐れもありますね。


ですから、歯周病は、単に口の中の病気
というわけではないんですね。



「ナレーション」

心筋梗塞、肺炎、糖尿病と歯周病の
女性は妊娠した場合、早産のリスクが
高まるといわれます。


歯周病は口の中だけでなく全身に影響
を及ぼす病気であることが最近の研究
で分かってきました。


歯周病は食べ物を十分に噛めなくなって
生活の質が下がるだけでなく、場合に
よっては命にかかわる病気です。


だからこそ早く見つけて
治療することが重要になります。


歯周病にかかっているかどうか、
かかっている場合の病気の程度は
歯を支えている骨の状態を調べる
レントゲン検査やポケットプローブと
呼ばれる器具を使って歯周ポケットの
深さを調べる検査でわかります。



「中川久美さん」

このあとは歯周病の
治療についてお伝えします。




■歯周病の治療について


「ナレーション」

歯周病の治療で最も大切なのは
プラークを取り除くことです。


基本になるのはブラッシングですが、
歯磨きについて興味深い
データがあります。


こちらは一日の歯磨きの回数について
何年かにわたって調べたものです。


ほとんどの人が毎日歯を磨いており、
年々一日に一回という人が減って
一日二回あるいは三回磨くという
人が増えています。


歯を磨く意識は
高まっているにも関わらず、
歯周病になる人は減っていない
データから多くの人は正しく
磨けていないといえます。


正しいブラッシングの仕方を
高橋先生に教えていただきました。



「高橋慶壮先生」

まず硬い歯と、やわらかい歯ぐき
の境目があります。


ちょうど、爪と皮膚の境目に
相当する部分なんですけども
ここからばい菌が入ってきますので、
そこにナイロンの毛先をあてます。


歯を一本一本磨くように、
こういうふうにたわませながら
歯と歯ぐきの溝にナイロンの毛先が
1ミリぐらい食い込むような
形で磨きます。


歯を一本一本磨いていきます。


それができたあとに今度は、
歯と歯の間に毛先を入れる
ようにします。



「ナレーション」

歯ブラシは歯と歯ぐきの溝に毛先が
届くようにある程度毛が長いもの
を選びましょう。


歯茎に痛みや炎症がある場合は
毛の硬さは柔らかめを


特に問題が無い場合は
普通を選びます。


硬めは力のコントロールが
できないと歯ぐきを傷つけてしまう
ことがあるので注意が必要です。




■歯だけを磨いても歯周病は防げない?


「高橋慶壮先生」

ほとんどの方は
歯ばっかり磨いてますね。


それだと歯周病予防には
なりませんので、
歯と歯ぐきの溝に毛先が
当たるのを確認すると...


そうすると、
最初はちょっと痛いんですね
圧迫感がありますから


それが慣れてくると、
ちょうどいい力加減という
のが分かってきます。


この時に、大きく動かしたりすると
歯の出っぱったところしか当たらない
のでよくないんですね。



「中川久美さん」

実際にわたしの歯を磨いてもらいました。



「高橋慶壮先生」

これぐらいで、歯と歯ぐきの溝に
毛先を食い込ませるということですね。


わかりますか?



「中川久美さん」

すごく分かります。



「高橋慶壮先生」

歯と歯ぐきの溝に食い込む感覚、
歯と歯の間に入れる感覚はこうですね。



「ナレーション」

まるで毛先が頭の中にまで
グイグイ食い込んでくるような
経験したことがない感覚に包まれました。



「中川久美さん」

自分のブラッシングが表面だけを
いかをやってたのかっていう...



「高橋慶壮先生」

そうです。そうです。


みなさんすぐ電動とか音波とか
言うんですけど、そんなの使わなくても
手でちゃんとできますからね。



「中川久美さん」

ちょっと、びっくりしました。
何をしてたんだろう、今までって...



「高橋慶壮先生」

やってたんですけどね。


やってたのと、ちゃんとできてるのは
違いますからね、やはり...



「中川久美さん」

違いますね。



「高橋慶壮先生」

私、ここでブラッシング指導して
ちゃんと出来た人ひとりもいませんから




■なぜ正しく歯を磨けないのか?


「ナレーション」

正しい磨き方ができるようになれば
予防はもちろん、歯肉炎の状態なら
症状を改善させることができます。


しかし、歯ブラシは二mmぐらいの
深さまでしか届かないため


それ以上深い歯周ポケットがある場合は
ブラッシングだけではプラークを取り
除いたり、症状を改善させたり
することはできません。


歯ブラシが届かないところはプラークや
プラークが固まって出来た歯石がこびり
ついているので、スケーラーと呼ばれる
器具を使ってかき出します。


症状が重い場合は飲み薬のほか
歯周ポケットに直接抗生物質を
注入することもあります。


また、器具を使ってもプラークや歯石を
完全に取り除けない場合は歯と歯ぐきの間
を切り開く手術をする場合もあります。


歯ぐきを切り開いて汚れを取り除いた後は
歯ぐきを縫い合わせますが


最近は閉じる前に特殊な薬を塗って
失われた骨や歯の周りの組織を再生させる
治療も行われています。




■歯周病の治療の効果とは?


「60代女性患者」

自分では、かなりいろいろ歯磨きとか
やってたもんですから...


まさかそういう病気になるとは
思っていなかったので...


驚いたのと同時に、もっと早く伺えば
よかったんですけども...



「中川久美さん」

実際に治療が始まってみていかがですか?



「60代女性患者」

歯のグラグラ動くのも、
ちょっと治まってきたり、
痛みもなくなったり、やっぱり
いろいろよくなったなと思います。



「中川久美さん」

よかったですね。



「60代女性患者」

そうです。



「中川久美さん」

歯とか歯茎っていうのは、
よっぽど痛くならない限り、
様子を見てしまいますよね。



「高橋慶壮先生」

そうですね。


歯周病は、あまり痛みが出ないので、
知らないうちに悪くなる
傾向が強いんですね。


ですから、できるだけ早く治療を
始めて欲しいと思いますね。


歯科医院はどうしてもみなさん嫌がって、
歯が痛くなってもう我慢できなくなって
行く方が多いんですけども


そうではなくて、
悪くならないために行くと
予防してもらうために行くというふうに
考えをもっていただけると
嬉しいと思いますね。


アメリカでは、よく
「マイデンディスト(私の歯医者さん)」
 という言い方をしますね。


口の中の健康管理をしてくれる、
かかりつけの歯科医院をもつという
ことも非常に大切なことだと思います。



「中川久美さん」

健康な生活を送るためにも
年に二回は特に症状がなくても、
正しく磨けているかのチェックを
兼ねて歯医者さんに行くことが
大切ということです。


なお歯周病に関する情報は
読売新聞の医療サイトを「ヨミドクター」
でもご覧いただくことができます。


是非ご覧ください。


それでは、また来月お目にかかりましょう。


次回は四十代から増えてくる膝の痛み
変形性ひざ関節症がテーマです。




■口腔ケアの重要性について


医療サイト、ヨミドクターの記事を
紹介するヨミドクタープラス。


年を重ねても食べるのを楽しむには
歯や歯茎から舌をきれいにする
口腔ケアが欠かせません。


これは加齢とともに唾液の量が減り、
食べカスが口内に残りやすくなるためです。


東京医科歯科大学教授の品田佳代子さんは
口内や入れ歯の汚れを取り除くとともに、
顔と舌の体操や唾液腺のマッサージを
行うよう勧めています。


起床後に唇や頬を動かして、
筋肉や神経を目覚めさせ


食前には舌や唾液腺を刺激して
唾液を増やすと口の中をきれいにする
といった効果があるとのことです。


毎日続けることが大事。


五十代から始めて習慣づけると長続き
しやすいと品田さんは話しています。


口腔ケアやで楽しく食事をしましょう。


健康に関する情報は
ヨミドクターでチェック!!




今回の動画はここまでとなっています。


実は私も歯周病の治療を今現在受けてます。
本当に大変な思いをしています。


毎回痛い思いをしているので、もっと早く
歯医者に行っていればと、後悔しています。


ですので、動画にもありましたが、
特に症状がなくても年に2回は歯医者に
行かれることを強くおすすめします。



いつも本当にありがとうございます。

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何卒よろしくお願いします。