■離島の診療所の現状とは?
看護師さんの活躍の場は、最先端の医療機器や設備を完備した大学病院や総合病院などの大型病院だけではありません。小規模の診療所で立派に働いている方が沢山います。
看護師さん全員が「キャリアアップ」を目指しているわけではないですし、看護師さんが働ける職場は医療機関だけではありません。しかも働ける場所が年々増えています。
自分にあった働き方を選べる自由があるわけですから、それを目指すべきです。
ということで今回は離島にある診療所で看護師として働く魅力がテーマです。
どこの医療機関も人材の確保に苦労していますが、診療所は特に苦しめられていまして、離島にある診療所ともなればなおさらで、どれほど大変かお分かり頂けると思います。
島によっては島民の人口が1000人以下のところも多く、島に医師や看護師などの医療従事者が一人もいないことも珍しくないわけですが、これでは島の医療を守れません。
このため、離島を管理する各自治体は積極的に働きかけて、離島の医療を死守します。
医師の場合は自治医科大学附属病院から3年交替で赴任します。一方、看護師さんの場合、看護師専門の求人サイトを利用すれば自分の希望に合う求人を無理なく探せます。
■離島の診療所の特徴とは?
離島によっては、診療所が一つしかないケースが多いうえに、働く人も医師の先生一人、看護師さん一人、事務員さん一人といった体制で運営されているところが多いです。
こうした僻地の診療所には当然最新の医療機器や設備はなく、最低限の物しかありませんので、もし仮に手術が必要となった場合は局部麻酔で出来る手術以外は出来ません。
また、離島は極端に高齢化が進んでいるため、診療所が果たす役割は非常に大きいです。
診察するのは1日せいぜい10人程度なので、患者さん一人あたりにかけられる時間は、それなりにありますので、患者さんの話を聞くのも非常に重要な仕事です。
話と言っても、自分が患っている病気のことだけでなく、家庭の悩みなど色々です。
特に高齢患者さんは、とにかく自分の話を聞いてもらいたくて診療所を日課のように訪れる方が多いので、ここでは話すことよりも聞く技術がより重要になります。
■離島で働く問題とは?
看護師が1人、2人しかいない環境で働くようになると寂しさを感じることが多いです。ですので、できるだけ早く島での生活になれることが大切です。
そうすることで診療所に訪れる患者さん以外の方とも触れ合う機会が増えてくるので、次第に島での生活が楽しめるようになりますが、それまでは色々と辛抱を強いられます。
もしかしたらこれまで経験したことのないホームシックに苦しめられるかもしれません。
小さな離島の小さな診療所の看護師さんの仕事は基本的に全てこなさなければなりません。診察介助だけでなく、調剤、薬剤、物品の発注・管理、診療所内の清掃など沢山あります。
ですので、同じ離島でも、ある程度規模の大きな病院であれば、看護師経験5年未満でも問題なく働くことができますが、超小規模診療所の場合は、それなりの経験が必要です。
医師の指示には当然従わなければなりませんが、それ以外の仕事に関しては、常に自分で考えて自分で判断を下さなければならないので、慣れるまでは戸惑うことが多いです。
特に高齢患者さんの対応に関しては離島ならではの問題が色々あるので、慎重にならざるえまえせん。内地の病院にはない難しさがあることも事前に知っておく必要があります。
■離島で生活する問題とは?
離島で働くことを希望する若い看護師さんは少なくないですが、同じ離島で働くにしても、環境によって看護師さんに求められること大きく異るので注意が必要です。
例えばある程度の設備が整っている病院で看護師として働くのと、看護師がたったの一人しかいない超零細診療所で働くのでは当然求められるものが異なります。
超零細診療所では全てのことに対応できる経験と知識を持ち合わせたベテラン看護師さんが求められているのに対し、中堅規模の病院では若い力が求められています。
また、お給料に関しては、その地域によって若干差がありますが、離島という特殊性から人が集まりにくいこともあって、かなり高めに設定されています。
そして、住居に関しても都市部で生活している人達には考えられないくらい恵まれてます。しかし、バスすら走っていないところもありますし、コンビニがないところもあります。
ですので、インターネットでの買い物が飛躍的に増えます。
送料が割高でもまとめて買えば一個あたりの単価は安くなるので、ネットショッピングが活発化しますが、それでも島内でお金を使う機会が減るので、お金はかなり貯まります。
診療所での仕事を通じて島民の人たちと仲良くなると、食べ物を中心に色々頂けるので、1年で300万円以上貯金するのも決して荒唐無稽な話ではなく、ザラにいます。
もしも離島にある診療所や病院で働くことを検討されているのであれば、どこまで生活の不便さを受け入れられるか、明確にした上で希望にあう求人を探しましょう。