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■今回のテーマは「大動脈弁狭窄症の最新治療TAVI」


今回の動画は「大動脈弁狭窄症の最新治療TAVI」がテーマです。帝京大学医学部附属病院 循環器内科 上妻謙教授により、大動脈弁狭窄症の最新治療について解説されています。


心臓の働きが著しく悪化することによって、日常生活において色々と支障をきたすことになります。大動脈弁狭窄症の手術は、これまでかなり難易度の高い手術でした。


このためリスクの高い患者さんらは手術を受けたくても受けられない状態にありました。そこで誕生したのが「経カテーテル大動脈弁植え込み術(TAVI)」です。


帝京大学病院ではチーム医療に力をれているため、これまで以上に質の高い医療を帝京出来るようになりました。どれくらい凄いことか動画をご覧頂いただければ分ると思います。


やはり不整脈が出始めたくらいから医療機関を受診されたほうが良いでしょう。
 
 
 
【 出典 】帝京メディカル
 
 

 
 
 
はじめに...


「松菜ナビゲーター」

私たちの身体中に血液を送っている心臓ですが、その血液の出口「大動脈弁」に発生する病気があります。今回はそんな大動脈弁狭窄症の最新治療「TAVI」について解説します。


今回の帝京メディカルは、大動脈弁狭窄症について、その最新治療「TAVI」について、最後に帝京大学病院の診療形態について、以上3つのお話を循環器内科 教授 上妻謙先生に質問します。




大動脈弁狭窄症とは?


「松菜ナビゲーター」

先生、大動脈弁狭窄症とはどういった病気なんでしょうか?



「上妻謙先生」

はい、大動脈弁狭窄症というのは弁膜症の一つなんですけども、心臓の弁というのは4つあるんですが、大動脈弁というのは心臓の最後の出口のところにある便です。


その弁がせまくなって、全身に血を送ろうとするんですけども中々送り出せないと、そういう状況になる病気を指します。


大動脈弁狭窄症になると、物凄く高い血圧がいつも心臓にかかっている状況になります。


そのために不整脈が起こったり、狭心症のような胸が苦しくなる症状が起こったりと、それから最後には心不全という心臓の働きが足りなくなる状況になります。


そういった症状がではじめると、大動脈弁狭窄症というのは、かなり寿命が短くなっているというサインなんですね。


症状が出始めたらもう治療を急がなければいけない、そういう病気になります。




最新治療「TAVI」とは?


「松菜ナビゲーター」

この最新治療について詳しく教えて下さい。



「上妻謙先生」

はい、大動脈弁狭窄症というのは、やはり今まではずっと外科の手術ですね。どうしても胸を、こう大きく開けて人工弁を植え込むというですね、かなり大掛かりな手術が必要でした。


そこで出てきたのが新しいカテーテルの治療と、まぁ以前からカテーテルでバルーン形成術というのがあったんですけども...


半年以内に狭くなってしまうということが問題で、あまり普及していなかったんですけども...


人工弁をカテーテルで入れてしまうと、そういった経カテーテル大動脈弁植え込み術(TAVI)といわれるような手術が2013年の10月から日本でも保険適用されるようになりました。


胸の一部をちょっとだけ開いて行なう方法です。それから、経大腿アプローチといって、腿のつけ根の血管のところを刺して管を入れる方法ですね。その二種類があります。


いずれも傷口は非常に小さくできるんですけども、そこからガイドワイヤーといわれるような針金を入れて、牛などで出来た生体弁といわれるような人工弁を風船で広げて入れるというタイプが一般的です。


ただ今後はそうした風船で広げなくてもいいんで、自己拡張ですね、自然に開いていくタイプの物もまもなく使えるようになると言われていて複数のタイプのそういう人工弁が使える時代が近づいていると...


そういった手術が行われるようになったことで、かなり負担が軽くて手術が出来るということで、今までやはり手術に二の足を踏んでいた手術のリスクの高い患者さんでも受けやすくなったということで、そのTAVIが今注目されている。




帝京大学病院の診療形態について


「松菜ナビゲーター」

では最後に帝京大学病院の診療形態についてお聞かせ下さい。



「上妻謙先生」

TAVIのような高度な医療を行なうにあたっては、チーム医療が非常に重要視されています。


チーム医療というのは、その専門の医師だけではなくて、さまざまな職種の人たちが患者さんの情報を共有して高度な医療を一緒にやっていくと


帝京大学病院のこういった高度な医療については、ハートチームということで、我々循環器内科医だけではなくて、心臓血管外科医も一緒に、それから麻酔科医...


それからCTであったり、エコーであったり、その場でリアルタイムで判断するということが求められていますので、そういう画像の専門医も一緒に参加しています。


それだけではなく、放射線技師、臨床工学技士、専任の看護師、様々な職種の人たちが一緒になって旅のような手術を行っていくんですね。


その他に理学療法士が関与することも大事です。そういった患者さんのその後のことを面倒みてあげるためにもケースワーカーも重要ということになっています。


我々はそういった多職種で情報を共有することによって、高度な医療が有機的にできるようにチーム医療を心がけています。



「松菜ナビゲーター」

各分野の知識を持ち寄って、全員で患者さんのために動いているんですね。今日はどうもありがとうございました。



「上妻謙先生」

ありがとうございました。



「松菜ナビゲーター」

命と直結する心臓の病は早期の治療がとても大切です。動悸や息切れ疲れやすさを感じたら、帝京大学病医院の循環器内科へご相談ください。それではまた次回の帝京メディカルへ!



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