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■今回のテーマは「うつ病」


今回の動画は「うつ病」がテーマです。帝京大学医学部附属病院 メンタルヘルス科の赤羽晃寿先生により、うつ病などの気分障害の症状や原因、治療について解説されています。


うつ病などの精神疾患を患う方が依然として増えていまして、すでに300万人を超えていまして、殘念ながら増加に歯止めがかからず、勢いが止まらない状況にあります。


これはあくまでも医療機関を過去1年間に訪れて治療を受けた方の数なので、潜在的には600万人にも及ぶとされているだけに他人事では済まされません。それほど深刻です。


帝京大学病院では三段階にわけてうつ病の治療を行っています。その中で特筆すべきは教育に力を入れているてんです。自分の病気をしっかり理解するためにも非常に大切です。


うつ病のような精神疾患は周囲の人が変に身構えてしまうため、中々正しい知識が浸透しません。今回の動画はその辺を強く意識していて、非常に分かりやすいです。

 
 
 
【 出典 】帝京メディカル
 
 

 
 
 
 
はじめに...


「松菜乃子」

誰もが一度はしたことがある「うつ病」という精神疾患ですが、その正しい知識を持っている方は少ないのではないでしょうか?。


今回の帝京メディカルは、気分障害の一つ「うつ病」について解説します。


今回のポイントは3つ、まずうつ病の概要と原因について、次にその症状と診断について、最後にその治療方法について以上3つの項目を帝京大学病院 メンタルヘルス科の赤羽晃寿先生に質問します。




うつ病とは?


「松菜乃子」

先生うつ病とはどういった病気なんでしょうか?。



「赤羽晃寿先生」

はい、まずうつ病とは気分障害と呼ばれる病気の一つで、もう少し細かく申し上げますと、うつ病と躁うつ病の2つの病気があります。患者さんの数がとても多いんですね。


日本全国で気分障害の患者さん、96万人いると言われています。狭心症とか心筋梗塞の患者さんより多い...


そして、うつ病が生じている時には脳の中のセロトニンとか、ノルアドレナリンといった神経伝達物質と呼ばれるものが低下している、そいういうようなことも分かってきています。


ただ、なぜそんなようなことが起こっているかというのはまだハッキリ分かっていません。


どうもそういうことが起こりやすいような体質みたいなものが生まれつきあって、そういう人にストレスが加わると発病するのではないかっていうふうにも考えられたりもしています。


ストレスって言うと心理的、社会的、肉体的と様々な物を指します。


大事なのはその内容ではなくて、その人にとって、その出来事がどのように感じるか、例えば大都会から田舎町に転勤になった場合、左遷だといってショックを受ける方もいるだろうし、重圧から開放されたと言って安堵する人もいる。


個人によって異なるということは知っておかなければならないことです。このように考えますと、うつ病はある特定の性格を持っている人になりやすいとも言えるんです。


几帳面、こういう方たちはあらゆることがストレスになるはずです。


つまり、注意していただきたいのは、悲劇的なことが起こったからといって、必ずうつ病になるというわけではないんです。




うつ病の症状と診断方法について


「松菜乃子」

次にその症状と診断方法について詳しく教えて下さい。



「赤羽晃寿先生」

はい、診断は医師の問診、すなわち患者さんの症状で判断します。


悲しい、寂しい、絶望的、自殺願望、そういった気分の落ち込みや憂鬱といった症状があるのは、どなたでも想像がつくと思んですね。


実際のうつ病では思考抑制、行動抑制といった皆さんあまり聞き慣れない症状が重要で、頭が働かないこれが思考抑制といって、体が動かない、これを行動抑制といいます。


思考抑制は記憶力、集中力、こういうものが低下する状態を指します。そして、やらなければならないのに出来ない、何をするにしても億劫、疲れやすい、こういうのは行動抑制です。


次に重要な症状が体の症状なんです。その原因は主に自律神経の乱れによって生じるもの。



例えば頭痛、肩こり、手足のしびれ、その他にも睡眠障害、食欲不振、体重減少も出現します。このような症状があって、内科などで検査を受けて異常が見つからない場合は、実はうつ病だったなんていうこともあるので注意が必要です。




うつ病の治療法について


「松菜乃子」

うつ病にはどういった治療法が有効なんでしょうか?。



「赤羽晃寿先生」

はい、まず治療は3段階に分かれてると思って下さい。最初は治療導入時の心理教育、次に休養と薬物療法、そして最後に再発防止を目的とした心理教育と認知行動療法です。


まずは医師が患者にうつはどんな病気か、どのような治療が必要かなど、まさにここでお話している内容を伝えることがうつ治療の出発点になります。


そして、休養と薬物療法、ここでは抗うつ薬と呼ばれる内服薬を用います。薬を使ってセロトニン、ノルアドレナリンといった神経伝達物質の異常を治すわけです。


この間は安静にするというか、充電中といったイメージで良いと思います。また、薬の効果が乏しい場合には、通電療法という治療を行います。次が最終段階です。


うつ病から回復したら再発防止を目的とした心理教育を行います。自らが体験したことを振り返る学習のようなものです。もう一つ大切なのがストレスの対処法といったうつ病発症の要因の部分に通じる所も治療します。


すなわちその人の物の見方や考え方が極端すぎないか、そういうところを医師と患者がともに検討してより幅広い捉え方に修正していくという、これを認知行動療法といいます。


なおこの間も薬物療法は継続します。再発予防と言った考え方から薬物療法を継続するということは少なくありません。ただこの辺りに関しては主治医の先生とよく相談して決めることが大切だと思います。



「松菜乃子」

その人その人にあった治療が大切なんですね。今日は、どうもありがとうございました。



「赤羽晃寿先生」

ありがとうございました。



「松菜乃子」

うつ病の原因は人それぞれですが、心の休養と適切な治療で治すことができます。一人で悩まず患者さんと共に歩む帝京大学病院のメンタルヘルス科へご相談ください。


それでは、また次回の帝京メディカルで...



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