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■今回のテーマは「乾癬」


今回の動画は「乾癬」がテーマです。帝京大学病院皮膚科の多田弥生先生により、乾癬とう病気が発症してしまう原因や症状、そして最新の乾癬治療について解説しています。


乾癬は、かさかさした赤く大きな斑点のような物が現れる皮膚の病気でして、不快な痒みをともなうため掻きむしってしまい、さらに症状を悪化させてしまいます。
 
 
医療の進化に伴い乾癬の治療もかなり進んでます。飲み薬による治療、塗り薬による治療、紫外線療法により、日常生活に支障がないレベルにまで改善できるようになりました。


また最近は乾癬と「メタボリックシンドローム」との関連性の高さが明らかになったため、乾癬が発症するメカニズムも同時に明らかになっています。


乾癬の治療はどうしても長期化するのが常でしたが、治療法が劇的に改善されたので時間もその分短縮されることになっており、今後も薬物療法を中心に進化を遂げそうです。
 
 
 
【 出典 】帝京メディカル
 
 

 
 


はじめに


「松菜乃子さん」

日々のストレスや生活習慣でお肌にトラブルを抱えている方も多いのではないでしょうか?。今回の帝京メディカルは気になるお肌のお話、皮膚疾患の一つ「乾癬」について解説します。


今回のポイントは3つ、1つ目は乾癬について、2つ目は乾癬に関する疾患について、3つ目は最新の治療法について、以上3つの項目をは帝京大学病院皮膚科の多田弥生先生に質問します。



乾癬とは?


「松菜乃子さん」

先生、乾癬とはどういった病気なんでしょうか?。



「多田弥生先生」

はい、乾癬というの体のあちらこちらに表面がかさかさした赤い局面が出る病気です。


感染る病気ではないのですけれども、人目につく所にも出てしまいますので、やりたいことが出来なくなってしまう、生活の質を下げてしまう病気として問題になっています。


発症年齢というのは大体20代くらいから出始めて50代から60代くらいをピークに出る病気として知られています。


患者さんによく言われるのが「免疫力が弱って出てくる病気なんじゃないですか?」ということなんですけども、実はですね、免疫が逆に上がって出てくる病気ということが分かっています。




乾癬の原因とは?


「多田弥生先生」

(乾癬の)原因なんですけれども、病気の異常というものが遺伝的な問題、あるいは外的な素因、飲み薬ですとか、ストレス、食生活と、また、内的な素因...


メタボリックシンドロームもですね、その感染の免疫の異常と深く関わっていることが分かっています。




乾癬に関連した病気とは?


「松菜乃子さん」

次に乾癬に関係する病気やそのリスクについて教えて下さい。



「多田弥生先生」

(1)関節炎

乾癬というのは昔は皮膚だけの病気だと思われていたんですけども、関節炎ですとか、ぶどう膜炎のほかに、メタボリックシンドロームといったものと関連性があることが分かってきました。


乾癬の関節炎では、●●ですね、靭帯や腱が付着する付着部の炎症であることが分かっています。


ですので、アキレス腱が腫れたりですね、足の裏が腫れたり、あるいは食べるときのあごのですね、痛みとして感じられたりすることがあります。




「多田弥生先生」

(2)ぶどう膜炎

ぶどう膜炎というのは、目のですねレンズを取り巻くところの炎症なんですけれども、普通の乾癬の方はそんなに心配する必要はないんですけれども、


ひどい重症な乾癬、それから膿疱性乾癬というものがあるんですけれども...


こうした特殊な病気がですね、目が赤くなってきた、痛い、かすむ、虫が飛ぶような症状があるということであれば是非皮膚科の先生、あるいは眼科の先生に相談して頂ければと思います。




strong>最近の乾癬を取り巻く環境とは?


最近の一番のトピックはですね、そのメタボリックシンドロームと乾癬というものなんですけれども、太るとですね、脂肪が増えるというイメージがありますけども...


実は脂肪細胞の質も変わると、質というのは脂肪細胞が分泌するタンパク質がですね、変わってくるということなんですけども、皮膚の赤みから脂肪細胞へ影響が及んでですね


そこが脂肪細胞の質の変化につながる。さらに良くないことは、そうした脂肪細胞の質の変化がですね、皮膚に影響して皮膚を悪くしてしまう...


ようするにメタボリックシンドロームと乾癬の皮膚というのはお互いにですね、影響し合いながどんどん悪くしてしまう可能性というのも分かっています。




strong>最新の乾癬の治療法とは?


「松菜乃子さん」

最後に最新の治療法について教えて下さい。



「多田弥生先生」

はい、乾癬というのは色々な治療があります。塗り薬の治療、飲み薬の治療、それから紫外線の治療ですね...


紫外線というのは実は乾癬の治療効果があるということが知られていて、夏場に日光にあたったりすると乾癬自身はよくなります。


こうしたものに加えてですえ、最近でてきたのが、生物学製剤という新しい治療になります。


乾癬の病態と深い関わりを持つタンパク質をですね、抑える抗体、抗体というのは人間の体の中にもともとあるものなんですけども、それに非常に似たタンパク質をですね...


バイオテクノロジーという新しい技術を使って、薬剤として作ることができるようになったんですね。


非常に良い治療である反面ですね、免疫抑制作用があるといったところで、結核ですとか、肺炎、B型肝炎といったような...


あらかじめそういうウイルスとか菌とかを持っているような方についてはですね、注意が必要になりますので、使用前には十分患者さんからお話を伺ったり...


また必要な検査を全員受けていただくことになります。


こうした高い効果をもたらす治療によってですね、生活の質の改善といったものが認められている患者さんが沢山いらっしゃいます。


若い女性の方ですと、「おしゃれが出来るようになりました。」、夏にですね、「半袖が着れるようになりました。」といったような声も聞かれます。


まぁ重症な方にですね、これまでにないような効果をもたらす薬剤がこのように出ているということはですね、是非患者さんには知っていただきたいなと思います。



「松菜乃子さん」

今まで治らないとあきらめていた方でも希望が見えますね。今日はどうもありがとうございました。



「多田弥生先生」

ありがとうございました。



「松菜乃子さん」

皮膚疾患の分野にも新しい技術や治療法が開発されています。乾癬にかぎらず、お肌に悩みを抱えている方は帝京大学病院の皮膚科へご相談してみてはいかがでしょうか。



それでは、また次回の帝京メディカルへ!



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