■今回のテーマは「インフルエンザ」
今回の動画は「インフルエンザ」の予防と治療がテーマです。いよいよ来月から本格的にインフルエンザが流行するわけですが、インフルエンザの予防の基本は手洗です。
水で手を洗ったところでインフルエンザウイルスは死滅しないわけですが、それでも洗い流すことによって感染を防ぐことが出来るので、手指衛生が何より大切です。
インフルエンザワクチンはあくまでもインフルエンザウィルスに感染した人が重症化するのを防ぐためのものなので、その点を理解したうえで摂取する必要がありそうです。
小さなお子さんと高齢者の方々は重症化しやすいので、やはり受けられた方が良いかと思います。ただし、すでに他の病気を患っている場合は要注意です。
合併症を引き起こしてしまう可能性が将来的に高いので注意が必要ですね。先週くらいから手洗いとうがいだけでもという思いから始めたのですが、これだけでは十分ではありません。
今年は色々な感染症が日本でも起こるといった予想の声はあります。ウイルスによっては消毒してもが効かないので、この点は十分注意が必要ですね。
【 出典 】おはようドクター
はじめに
「脇浜紀子アナウンサー」
誰もが感染する可能性のある病気「インフルエンザ」。子供や高齢者は重症化しやすいとされています。飛沫感染の予防とは?。
接触感染しないためにはどうすればいいのでしょうか?。
今日のドクターは大阪府済生会中津病院の安井良則先生。国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員としても活躍するインフルエンザのエキスパートです。
今日のおはようドクターは、インフルエンザの予防法と最新治療をお送りします。
インフルエンザの流行のピークとは?
「脇浜紀子アナウンサー」
安井先生、まずインフルエンザの流行のピークというのはいつごろですか?。
「安井良則先生」
はい、インフルエンザの流行っていうのは、だいたい多くの場合12月頃から始まって、そのピークは1月の終わりから3月の中旬までのいずれかになることが多いですね。
本格的な流行はこれからですね。
インフルエンザの主な症状とは?
「脇浜紀子アナウンサー」
インフルエンザの主な症状はどんなものでしょう?。
「安井良則先生」
典型的な症状ですけども、38度以上の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、それから鼻水、喉痛、咳などの呼吸器症状、それから全身倦怠感。
これらが典型的なインフルの症状であるといわれています。
さらにご高齢の方ではインフルエンザを発症した後で二次性細菌性肺炎を合併したり、あるいはお子さんの場合であっても...
インフルエンザウィルスそのものによる肺炎であったり、あるいはは重篤な合併症ですけどもインフルエンザ脳症を合併する場合も少ないですけどありますね。
インフルエンザの予防について
「脇浜紀子アナウンサー」
なるほど、インフルエンザで合併症などで重症化しないためにも予防するというのが大切ですね。
「安井良則先生」
流行が始まる前にインフルエンザワクチンを接種することによって、インフルエンザの重症化を防ぐことができます。
インフルエンザの感染経路とは?
「脇浜紀子アナウンサー」
なるほど、そもそもインフルエンザはどんなふうに感染していくんでしょうか?
「安井良則先生」
はい、インフルエンザの感染経路ですけども、主な感染経路は飛沫感染、それからその他に接触感染もあるというふうにいわれています。
で、飛沫感染とはどういう感染経路かというと、インフルエンザウィルスに感染している人、とくに発病している人ですよね。
そういう人が咳、くしゃみをすると、口から水滴、医学用語で飛沫といいますけども、その飛沫の中には大量のインフルエンザウィルスが含まれていて...
その飛沫を周囲にいる人が浴びて吸い込むことによって起こる感染を飛沫感染というふうに呼んでいます。
で、接触感染はどういうふうに起こるかというと、やはりインフルエンザを発症している人の体や手には沢山のインフルエンザウィルスが付着していますから、
その発症している人の手や体を直接他の人が触ることによって、その人の手にインフルエンザウィルスが付着して、その手で鼻や口を触ることによって、
最終的にはインフルエンザウィルスが口や鼻から体内に入って、喉や鼻の粘膜にくっついて感染が起こるという風にいわれています。
飛沫感染を防ぐには?
「脇浜紀子アナウンサー」
まずこの飛沫感染を防ぐにはどんなふうにすればいいんでしょうか?
「安井良則先生」
飛沫感染対策・予防の基本というのは「咳エチケット」というふうにいわれています。
咳やくしゃみをする可能性がある、恐れがある場合は、マスクをしていただくことによって周囲へ飛散する飛沫が非常に少なくなりますので
そういった意味では、咳やくしゃみをする人こそマスクをしていただきたいと思いますし、それが咳エチケットとして一番重要ですね。
もちろんマスクというのは、健康な人がマスクをしても浴びて吸い込む.....
「脇浜紀子アナウンサー」
飛沫を浴びない意味でのマスク...
「安井良則先生」
いや、浴びたとしても、それを吸い込む量を減らすことが出来ますから、そういった意味でもマスクは特にこの時期は出来ればしていただきたいと思いますね。
接触感染を防ぐには?
「脇浜紀子アナウンサー」
安井先生、インフルエンザの接触感染の予防法について教えて下さい。
「安井良則先生」
はい、接触感染対策として、もっとも重要なのは流水・石鹸による手洗いであったり、あるいは速乾性のアルコール製剤による手や指の消毒ですね...
などのこれは両方あわせて手指衛生といいますけども、手指衛生が最も重要になります。
「脇浜紀子アナウンサー」
インフルエンザの流行時期にはこまめに手洗いをすると、これはもう心がけておくといいですね。はい。
「安井良則先生」
そうですね。はい。
インフルエンザの治療薬について
「脇浜紀子アナウンサー」
もしもインフルエンザになってしまったらなんですけども、治療薬にはどのようなものがありますか。
「安井良則先生」
インフルエンザの治療というのは、抗インフルエンザウィルス薬による治療が中心になります。それには内服するお薬が一つ、されから吸引するお薬が二つ、二種類
それから点滴静注薬が一種類と、計4種類の薬があります。
これらの薬を発病されてから48時間以内に使用されると、そういったものを投与されない場合と比べて早く熱が下がって、症状なんかが短くなるというふうにいわれています。
「脇浜紀子アナウンサー」
インフルエンザは重症化すれば命の危険もあるんですよね。
「安井良則先生」
はい、インフルエンザそのものが重症化して亡くなられるケースもありますけども、多くの場合はご高齢の方がインフルエンザを発症したあとでですね、二次性に細菌性肺炎を合併したり、あるいはもともと持っていた病気が重症化して、亡くなられる場合の方が多いですね。特にこの二次性の細菌性肺炎の原因として、もっとも多いと言われているのが肺炎球菌による肺炎なんです。この肺炎球菌による肺炎をね、ご高齢の方の場合は、予防するためのワクチンってものがありますので、できれば事前に接種しておくことが推奨されますね。
インフルエンザを予防するうえでの注意点
「脇浜紀子アナウンサー」
安井先生、これからの時期はインフルエンザの流行がどんどん増えていくときだと思うんですけれども、気をつけておくこと改めてお願いします。
「安井良則先生」
はい、インフルエンザは1月〜3月ごろに流行のピークを迎えます。
インフルエンザの予防をして、また重症化を防ぐためには、まずはインフルエンザのワクチンを接種することが大切です。
もしインフルエンザに感染して発病してしまった場合は、周りの人に移さないようにマスクを着用して、そしてお医者さんに行って診察を受けていただいて、その指示に従って頂きたいと思います。
「脇浜紀子アナウンサー」
インフルエンザは、伝染らない伝染さないということを心がけたいと思います。どうもありがとうございました。
「安井良則先生」
はい、ありがとうございました。
おわりに
「脇浜紀子アナウンサー」
咳エチケットという言葉、これしっかり覚えておきたいですね。
くしゃみや咳をする人側がしっかりとマスクをして、飛沫を飛び散らさないようにするというのが咳エチケットということなんですけれども...
とにかくインフルエンザに関しては接触感染よりも飛沫感染が圧倒的に多いということですから、この咳エチケットしっかりと覚えておきたいと思います。