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はじめに
 
 
同じ老人介護保健施設で働いているといっても「看護」と「介護」の仕事では、その内容に大きな違いがあります。一般の方の場合この違いがほとんど分かりません。
 
 
もしも施設の利用者さんのご家族に「看護」と「介護」の違いについて尋ねられたら、あなたはきちんとこの違いについて説明することができますか?。
 
 
もし将来的に福祉関係の施設で看護師として働きたいのであれば、この違いについては是非知っておいて下さい。
 
 
 
 
 
看護と介護の根本的な考え方
 
 
介護と看護は基本的な考え方が異なります。まず介護は日常生活に支障をきたしている高齢者や障害を持っている方々を介護を通じて求められる生活介助を行います。
 
 
例えば食事、入浴、排泄といった行為を高齢のため自分の力で行えない人たちを介護の仕事の一環として介助することによって、施設内で安心して暮らすことができます。
 
 
また利用者さんのストレスをできるだけ抑えるためにも安らげる空間作りも大切です。これは利用者さんだけのためではなく、施設内で働く他の従業員のためでもあります。
 
 
というのも施設内は何かとストレスが多いからです。しかも相手は高齢者さんなので食事介助一つとっても対応する利用者さんが一人二人ではないので非常に時間がかかります。
 
 
耳がほとんど聞こえていない人も利用者さんの中にはいらっしゃるので、何をするにしても利用者さんに理解してもらうために忍耐強く接する必要があります。
 
 
また食事介助しながらも他の利用者さんが突発的な行動をとらないか、言葉は悪いですが神経を尖らせなながらでないと、この仕事は上手に対応することが出来ません。
 
 
 
 
仕事についてきちんと確認しなければならない点が多すぎる? 
 
 
理現状では老人介護保健施設のような施設では利用者さんが自宅にいるかのように快適に過ごすことができるように利用者さん身の回りのお世話をするのが介護になります。
 
 
一方、看護は病気や怪我を出来るだけ早く治療することが求められ、しかも病気や怪我からできるだけ早く回復してもらうために常に治療を最優先にしなければなりません。
 
 
つまり、病院に入院している患者さんのお世話をするのが看護の仕事の基本なので病気や怪我を治すために最大限のサポートを行います。
 
 
ですので、介護と看護の仕事は職場によって重なるケースが少なくありません。この点に関しては十分注意しなければなりません。少ししつこいくらい確認するようにしましょう。
 
 
というのも老人保健施設のような福祉施設の場合、医療機関のように仕事に関する職場でのルールが明確化されてないところが少なくありません。
 
 
また、それぞれの業務がシステム化されていない所も多いので、例えば入職後に職場に配置されても経験者ということで何をやればよいのか説明すらされないケースもあります。
 
 
もちろんプリセプター制度のような実習など行ってくれるケースは皆無に等しいので、きちんと自分がやるべきことを理解して働かないと後々トラブルになります。
 
 
 
 
 
看護と介護の仕事内容の違いについて
 
 
看護と介護では根本的な考え方に違いがあるだけでなく、仕事内容も当然異なります。
 
 
老人保健施設などの介護施設では介護の仕事は利用者さんの生活介助が基本となりますので、食事介助、入浴介助、排泄介助、移動の手助け助などを行います。
 
 
また、施設によってはレクレーションや利用者さんとの何気ない会話によってコミュニケーション取ることも介護の重要な仕事なのでとにかくやることが多いです。
 
 
施設内で各利用者さんを快適に生活することができるようにしっかりサポートするのが介護士さんの仕事なので、非常にやりがいのある仕事です。
 
 
一方、看護の仕事は、医師の先生の診察がスムーズに行なわれるように介助するのをはじめ、注射、点滴、服薬、患者さんのバイタルチェックなど療養のお世話が中心です。
 
 
このた、介護士の仕事にはない治療や診療に関する知識や技術が必要です。患者さんの治療に関する仕事が中心となるため、本来であれば看護の仕事と大きく異なります。
 
 
しかし、福祉施設内で看護師として働く場合、マンパワーが足りないため、看護師さんも介護の仕事をしなければならないケースが非常に多いです。
 
 
介護現場でも看護師さんの役割は非常に重要であることは言うまでもありませんが、先に述べた通り業務がシステム化されていないので、その曖昧さに苦しむかもしれません。
 
 
介護施設では利用者さんにとって最も身近な存在が介護士ですが、利用者さんの体調管理やバイタルチェックができるのは原則的に看護師さんだけです。
 
 
この点に関しては一つの施設で長く働いている介護士さんから不満(看護師さんだけでは時間がかかりすぎるため)に感じているといった意見をよく耳にします。
 
 
お互いの役割を理解することが非常に重要なんですが、先に述べた通り介護施設では看護師と介護士の役割が交差しすぎて区別がつかなくなってきているところが増えています。
 
 
看護師さんは医療に関する深い知識を学んでいますが、介護の仕事にかかわる人たちは当然医療に関する知識はありませんし、仕事として取り組むことも当然できません。
 
 
ですので、看護師と介護士の役割がきちんと明確になっていない職場ではミスが生じやすくなってしまいます。この点に関しても十分注意する必要があります。
 
 
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