
あなたの吐く言葉が
あなたを苦しめ、
あなたを励ます。
人を「傷つける言葉」は、
まず自分を傷つけていく。
人を「勇気づける言葉」は、
自分を一番勇気づけていく
− 北川八郎(陶芸家)−
本当に深く「心」が
傷ついたときには、
「言葉」なんて
出てこないものだよ。
− 村上春樹 −
深く傷ついて
うずくまっている人に、
「そんな傷のことは
早く忘れて、
立ち上がりなさい。」
と言っても無理なこと。
わたしたちにできるのは、
傷が癒えて立ち上がれるまで、
その人に寄り添う
ことだけです。
− 片柳弘史 −
私は多く傷つき
多く苦しんだ人が
好きです。
挫折感の深い人はその分、
愛の深い人になります。
− 瀬戸内寂聴 −
傷ついた分だけ
優しくなれる
苦しんだ分だけ
強くなれる
だから絶対、
逃げたりしない
− 作者不詳 −
「言いたい人には
言わせておけ、
誰も自分を傷つける
ことは出来ないし、
心を乱されることもない」
そう決めると、
人に惑わされることは
なくなります。
自分の心は、
自分で守ること。
− 小池一夫 −
心の傷って見えないから、
周りから見たら
かすり傷でも、
本人には致命傷の重症
ということもある。
それに気づかずに、
周りの「かすり傷でしょ」
という一言が、
最後のトドメを
刺してしまうこともある。
− 作者不詳 −
相手を傷つけずに自分の意見を
きちんと伝える技術「アサーション」

毎日自分の感情をおさえて、他人に流されていませんか?。無理に自分を抑えてしまうと、ある日不満が爆発して、思わず相手に言い放った言葉が、要以上に相手を傷つけてしまいます。そうなると以前のような関係に修復するのは至難の業です。
そうならないためにも、自分の感情を無視しないで、きちんと自分の意見を相手に伝えることが大切です。一見難しいように思われるかもしれませんが、ほんの少しの気配りで、コミュニケーションがスムーズになり、人間関係が良好なものになります。
そこで今回ご紹介させていたただきたいのが「アサーション」です。アサーションとは、自分も相手も大切にしながら自己表現する方法です。アサーションを実践することで、人間関係をより良好なものに改善することができます。今回はその点についてまとめさせていただきました。

■ アサーションとは?
アサーションは、より良い人間関係を構築するためのコミュニケーションスキルの一つです。今現在パワハラが社会的な問題となっていますが、これは一方的に自分の考えを押し付ける度を越えたアグレッシブなコミュニケーションです。
それとは対照的に、アサーションは出来るだけ相手の気持ちを傷つけないよう、自分の思いや考えなどを把握したうえで、しっかり言葉を選んで自分の考えを伝えます。ですので自分を抑える必要がないので、ストレスは激減します。
私もアサーションを実践するようになってから、人間関係の悩みが半減しました。これからの時代は良い人間関係、円滑なコミュニケーションを築くためにアサーションが主流となると思っています。

■ なぜきちんと自分の意見を伝えなければならないのか!?
悲しいことに我々日本人は、はっきりと自分の意志を伝えるのが欧米の人たちと比べて明らかに苦手ですよね。言葉でお互いに確認するよりも、相手の思いや考えを「察する」ことが長い間「美徳」とされてきたので、自己主張が上手にできません。
人によっては自己主張しようとすると突然攻撃的になってしまうケースも少なくありません。他人とのコミュニケーションでは、時として「言いにくい」ことを伝えなければならないときがあります。しかし、多くの人が自分の感情を抑えてしまいます。
そして、そのつけがある日突然爆発します。会議の場で意見がぶつかり、感情的になってしまったときに放った一言によって、その後の人間関係が長期的に悪化してしまうような最悪な事態だけは避けなければなりません。そんな時こそアサーションが必要になります。

■ アサーティブになれない原因!
・自分の気持ちを把握できていない
きちんと自分の考えを持っていないと当然のことながら、自分の思いを伝えることができません。これがコミュニケーションをとることを極端に難しくしてしまう原因の一つです。そのまま何でも受け入れてしまうと、他人に人生を支配されてしまう可能性があります。
・自己肯定感が極端に低い
自分の気持ちを伝えたり、無理して主張をして相手に理解してもらう努力をするくらいなら、最初から何も言わずに相手に流されていた方が楽、と考えていませんか?。受け身の姿勢のままでいると、人から信頼されなくなります。
自己肯定感があまりにも低いと、「どうせ私の意見なんて誰も聞いてくれない」といった思いに支配され、いつまでもコミュニケーションスキルが向上しません。
・相手の反応を気にしすぎる
もし、「こう言ったら嫌われるんじゃないか」と考えてしまい、自分の意見を言うことを控えてしまいます。これだといつまでたっても自分の意見を相手に伝えることができません。
「言わなくてもわかってくれるだろう」という思いから、そのまま放置してしまうと自分の大切なものを失ってしまう可能性があるので十分注意しましょう。
・一方的に受け入れることが大人と考えている?
一方的に相手の考えを受け入れることが大人の対応だと思っていたら大間違いです。自分の意見をきちんと伝えずにその場をやり過ごそうとするのは、大人のやることではありません。これからの国際社会の中では生き残れません。
「ずっと日本にいるから関係ない」と、思われるかもしれませんが、今後日本では歴史的に例をみない大きな規模で外国人労働者を受け入れます。しかも数年間にわたってです。できるだけ早くアサーションを実践してしっかりコミュニケーションをとる技術を身につけましょう。

■ アサーションを実践する方法!
・「私は」を主語にしてお願いする
「〜しなさい」「〜すべきだ」といった命令口調ではなく、「私は〜してほしい」と必ず私を主語にし、きちんと気持ちを伝えたうえで依頼する形にして表現にすると、相手も受け取りやすくなります。また、仮に意見に相違があった場合でも協議をしやすくなります。
・きちんと事実を伝える
相手の自分に対する態度や言葉によって、自分がどのように感じたかを会話の中できちんと伝えることが大切です。
・やりたくないことはきちんと「断る」
自分が嫌だと思うことを断ったり、嫌な場面から遠ざかるのは自分を守る上で当然の権利であって、「断る」ことは決して自分勝手なことではありません。
・話を途中でさえぎらない!しっかり最後まで聞く
どんなに正しい意見であったとしても、お互いに言い合いを繰り広げても建設的な意見交換はできません。やはり相手が最後まで意見を言ってから、自分の意見を話すようにしましょう。もちろん、その点を相手にも伝えます。
・自分の思いや感情を大切に
自己肯定感の低い人は、自分の感情を極力抑えようとしますが、これではいつまでたっても人間関係の悩みは解決されません。あなた自身の気持ちを、もっと大切にしましょう。
・誤解や思い違いは当たり前と考える!
人々の考え方や価値観が加速的に多様化する中で、相手と全て意見が一致することの方が珍しいのではないでしょうか?。ですので、お互いに歩み寄りながら、その溝を埋めていくのが、コミュニケーションをとるうえで大切です。
・相手を認めた上で、自分の行動は自分が決める
自分の意見ばかりを押し付けるのではなく、しっかり相手の気持ちや個性を尊重しながら、自分の行動を自分で決定するように心がけてください。これがアサーティブの基本となります。
「怒り」「執着」「わだかまり」
を消し心晴れやかになる >>
【画像】 wikiHow
「アサーティブになる練習法」