『 他人の気持ちになれる人 』
人を動かすことのできる人は、
他人の気持ちになれる人である。
その代わり、他人の気持ちになれる人
というのは自分が悩む。
自分が悩んだことのない人は、
まず人を動かすことはできない。
私はそう思っている。
また他人を動かすには、
自分が「恰好(かっこう)よくなりたい」
と思うことも必要である。
恰好よくというのは、他人によく思われ、
よくいわれたい、という意味である。
うすっぺらなようだが、
これはひとつの真理である。
この恰好というのは
デザインみたいなもので、
自動車だっていいデザインでなければ
売れないのと同じである。
恰好いい、ということは、
他人に好かれることの基本のひとつなのだ。
− 本田宗一郎 −
カーネギーに学ぶ『人を動かす』マネジメント
■ 人を動かす三原則
今回は、デルカーネギーの名著「人を動かす」から「人を動かす三原則」のポイントについてまとめさせていただきました。職場でマネージメントを行う立場の人以外にも人間関係の面で役立つ方法となっています。
■ 批判も非難もしない。苦情も言わない!
会社のいわゆる管理職とよばれる職場の人材をまとめる人たちややスポーツなど選手を指導する立場の人の中には、機嫌が悪くなると突然怒鳴り散らしたり、部下や選手たちがミスをすると人格を無視するかのような言葉を浴びせたりする人が依然としています。
昨今パワハラが社会問題として大きく取り上げられていますが、デルカーネギーいわく人の気持ちを傷つけることで人間を変えることは絶対にできないとし、全くもって無益であると説いています。
死ぬまで他人に恨まれたい方は、人を容赦なく罵倒し続ければ、その願いは簡単に叶うので、パワハラが好きな人にとっては効果はてきめんです。つまり本気で人を動かしたいのであれば、本田宗一郎さんのおつしゃるとおり、他人の気持ちの側に立たなければだめなんですね。
■ 素直で、誠実な評価を与える!
自己啓発関連の書籍の中には、人を褒めることの大切さを説いていますが、人を褒める=嘘でもいいから、おだててやれ!という意味ではありません。率直で誠実な評価を誉め言葉を使って褒めるという意味です。適切なタイミングで褒めることが習慣化すると周囲の人たちの目が輝きだします。
あなたに相談しやすくなるので、色々なことで話しかけてくれます。そうすると仕事のミスは減り、職場全体の業績はアップします。仮にトラブルが起こっても、誰かを批判することなく、職場の人たち全員で対応する方向に動き出します。褒めるのは無料でできます。これをやらない手はありませんよね。
褒めることは、なにも管理職やリーダー的立場の人だけが有効なわけではありません。家族、夫婦、友人、知人、恋人など幅広い人間関係の問題に役立つ最強のツールとなります。
■ 強い欲求を起こさせる!
デルカーネギー曰く、「人間の行動は、心の中の欲求から生まれる」としています。このため人を動かす最善の方法として、「相手の心の中に強い欲求を起こさせる事」が有効とし、人を動かす立場にいる人は、この点を理解したうえで指示を出す必要があります。
そのためには、まず「どうすれば、そうしたくなる気持ちを相手に起こさせることができるか?」について、しっかり話し合う必要があります。大抵の人は、この逆をやるのでいつまでたっても職場やチームの生産的な活動が向上しません。
これが出来るようになると職場やチームのモチベーション人は一気にあがります。集団活動においてジャンルをとわずどんな場面でも有効な方法です。逆にできない人は、一人の支持者も得られません。逆に恨まれることもあるでしょう。
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「話の通じない人を自分の思う通りに動かす方法!」