■なぜ復職をあきらめてしまうのか?現役で働く看護師さんの92%女性です。2000年に入ってから急激に男性も増えて
はいますが、今だに10%に達していませんし、今後も逆転することはないでしょう。
女性の看護師さんの場合、結婚が看護師として大きな転機となります。
結婚・出産をきっかけに看護師の仕事から離れて、家事・育児に追われることとなり、
数年に渡って看護師の仕事から離れるケースが少なくありません。
そして、子供がある程度大きくなり、手がかからなくなったことをきっかけに、看護師
として復職を考えるケースが比較的多いのですが、途中で挫折される方が多いです。
こうした長期のブランクのある看護師さんは、看護師の仕事に復帰するにあたって、
色々な不安を抱えているため、考えれば考えるほど後ろ向きになってしまいます。
産休が明けてすぐに復職するのであれば、それほど期間が開いていないので、問題なく
復職できますが、5年以上ブランクが生じると浦島太郎状態となります。
看護の仕事について知っているだけに、またゼロから何かを始めるということに対して
強い抵抗感が生じるため、復職を検討しても、すぐに諦めてしまうのです。
■変化するスピードの早さに戸惑う理由とは?復職を確かなものにするためにも、復職向けのセミナーや研修を受けながら、しっかり
準備する必要があります。そうすることで復職直後のストレスを抑えることができます。
ブランク期間が長ければ長いほど、それに応じて準備しなければなりません。
5年〜10年経過すると医療を取り巻く環境が大きく変わります。
実際に職場に戻ったとき、大きく変わっていることに戸惑います。
特に薬や予防注射、各種検査などは、当時よりもかなり進化していることでしょう。
例えば数年前までは検査値のGOTやGPTなどと呼ばれていましたが、今でははASTやALTと
なっているため、看護の仕事で使われる略語の変化についていけません。、
ですので、こうした点を職場の人達が考慮してくれなければ復職は難しいです。
復職に対する強い思いも大切ですが、ブランクのある看護師を受け入れる体制が整って
いることが非常に重要です。教育体制がないところで復職しても長続きしません。
■病院以外の職場も選択肢に入れる!病院以外の仕事を選択するのも一つの手です。例えば老人保健施設などの介護系の職場
では治療などの医療行為は殆ど行われないので、短期間で無理なく仕事に慣れます。
このためブランクが多少長くても、看護師として復職しやすい職場とされています。
しかし職場の雰囲気に馴染めるかは別問題となります。
実際に多くの看護師さんが強い不安を感じています。
一般病院の場合は、どうしても「医療行為」があるため、勘を取り戻すのが大変です。
2〜3年程度のブランクであったしても、復職は容易ではありません。
仕事に慣れるまでは、どうしても強いストレスを感じます。あれだけ大変な思いをして
身につけた看護や医療の知識や技術を取り戻すのは簡単ではありません。
特に疾患・薬剤について、看護記録取り方や職場使う看護用語も結構忘れています。
ですので、いきなり仕事に復帰するのは難しいので、必ず復職向けの研修やセミナーを
受けましょう。段階を踏むことによって、ストレスを抑えることができます。
■とにかくノートやメモに書きまくる!5年以上のブランクがある看護師さんでも問題なく復職できます。
復職するにあたって色々な壁がありますが、どうしても技術と知識がついていけません。
ただし、再び一人前の看護師になるには、職場の人達から手取り足取り教えてもらえた
からであって、個人の努力だけでは限界があります。それくらい教育が大切です。
5年以上のブランクがあると、自分よりも一回り下の看護師さんも先生になります。
最新の知識と技術を身につけているのでレベルが高いと感じることでしょう。
しかし、萎縮したりする必要はまったくありません。
もちろん、師長や他のスタッフに何からなにまで頼りきりではだめです。
日進月歩で変化する看護の現場に対応するため、自分で出来る範囲の努力は必要です。
実際に復職すれば分かりますが、医療や看護の知識は、驚くほど変化のスピードが早い
ので、仕事に慣れてからも、ノートは肌身はなさず持ち歩いて色々とまとめましょう。
看護師の仕事は作業だけでなく、言動でも命に深く関わります。
このため、気軽な気持ちでは働いていません。
しかし、需要があって社会的信用が高い仕事を自ら諦めてしまうのは勿体無いです。
ですので、悩んでいるくらいなら潜在看護師向けの復職支援を目的としたセミナーなど
に積極的に参加されることをおすすめします。これだかでも、かなり自信がつきます。
そして次に長期のブランクがある看護師でも、手取り足取り教えてくれる体制が整って
いる病院を探すか、病院以外の職場を探して看護師とし再スタートを切って下さい。